2019年3月22日金曜日

法輪寺(2019.3.22)

先日の薬師寺水煙を見た後、私の連想は「薬師寺」から「和辻哲郎・古寺巡礼」、「大学1年の時の課題」、「大学入試」、「入江泰吉・写真集大和路」と続き、最後に「のっぺり顔の飛鳥仏」にたどり着いた。連想の理由は長くなるので省くけど、その「のっぺり顔の飛鳥仏」の表情が頭から離れない。50年以上前のおぼろげな記憶をたどると法輪寺の仏だったような気がする。だったら確かめてみるか、と出かけてみた。

18切符で亀山、加茂で乗り換えてJR法隆寺に着いたのは午後1時を過ぎていた。そこから中宮寺、法輪寺、法起寺、藤ノ木古墳、斑鳩文化財センターと法隆寺を中心に一回り。暖かい春の一日楽しいハイキングだった。

目的の法輪寺に確かに目指す仏像はあった。私が感じていた「のっぺり顔の飛鳥仏」は薬師如来と虚空蔵菩薩の二体あったけど、写真集で見ていたのは虚空蔵菩薩の方だったような気がする。飛鳥、白鳳、天平、弘仁・貞観、平安後期、鎌倉慶派、など仏像の変遷は面白い。その中で飛鳥仏は技術的には稚拙な部分もあるけれど個性的だ。要するに「キャラがたっている」。自分の部屋に飾る気分にはならないけれど、意識に残る造形だ。

◆行動記録
・9:30 勝川
・13:15 JR法隆寺
・13:45 中宮寺(600円)
・14:15 法輪寺(500円)
・14:50 法起寺(300円)
・15:30 藤ノ木古墳
・15:50 斑鳩文化財センター(無料)
・16:50 JR法隆寺
・18:00 天満酒蔵(1390円、酒1合、きずし、野菜天ぷら、マグロフライ、どて焼き)
・18:53 尼崎発
・22:00 名古屋着

【法隆寺夢殿を回り込むと中宮寺】

【中宮寺本堂、この中に有名な弥勒菩薩がある。黒光りしたその姿は飛鳥仏とは思えない】

【法輪寺、伽藍配置は法隆寺と同じというけど塔は昭和の再建だ。行動の位置に仏像収納庫がある】

【法起寺遠望】

【藤ノ木古墳】

【斑鳩文化財センター、説明のオッチャンが親切だった】

【藤ノ木古墳は未盗掘で貴重な出土品はほとんど国宝。文化財センターにはレプリカだけど多数展示されている。これは石棺の中から出た靴】

2019年3月12日火曜日

三井寺(2019.3.12)

現役の時、今から10年ほど前に大津の町に仕事で関わった事があった。数年間にわたり月に一回程度は訪れた。しかし、会議に出席するだけでトンボ返り。したがって町の様子はほとんど分からない。当てもなく町を徘徊することが趣味の私としては、大津の街を歩いていないことは珍しいと言わざるを得ない。と、そのことにふと気がついた。だったら行ってみるか?と18切符を握りしめ出かけてみた。

大津に着き、観光案内所で聞いてみた。「私はどこへ行ったら良いと思う?」。そんなわがままな質問にも、観光案内所のオネエチャンは親切に対応してくれた。街歩き用の地図を頂き、アドバイスに従って三井寺に行ってみることにした。

とりあえず琵琶湖方面に歩き出し、大津港、京阪浜大津駅を経由して琵琶湖疎水に沿って三井寺に着いた。特に興味があったわけでもなく、大した期待もしていなかったけど、三井寺は良い寺だった。想像以上に広い境内が比叡山の麓の山中に展開している。観音堂の展望台からは大津の街越しに琵琶湖が見える。特に経蔵、金堂が素晴らしい。夕方五時近くになり金堂の中には入れなかったけど、その背後の鐘楼から「三井の晩鐘」がゴーンと鳴った。

【大津港から琵琶湖、長浜方面】

【なぜかミシガン】

【琵琶湖疎水は三井寺の下をトンネルで蹴上へ。周囲は桜が多い。桜の開花時に再度訪れたい。】

【三井寺観音堂への石段】

【観音堂の上の展望台から望む、観音堂、大津の街、琵琶湖】

【弁慶力餅、300円】

【経蔵内部】

【経蔵】

【金堂、予想外に大きく立派だ。】

【三井の晩鐘】

【街で見つけた曳山会館。大津の街には古いもの多し。】

2019年3月5日火曜日

薬師寺水煙(2019.3.5)

薬師寺の東塔が解体修理に入ってかなりの時間がたつ。来年には修理も終わり公開されるらしいが、東塔が見られない薬師寺は魅力が半減する。そのため拝観料を払ってまで訪れる気持ちになかなかなれない。美しい仏像が多いのに残念だ。

しかし、東塔の水煙が公開されているとの情報。天気も良いし、まだ花粉症も激しくないし、18切符も使えるし、といった諸般の事情で出かけてみた。

初めて間近で見た水煙は素晴らしかった。久しぶりに見た聖観音、薬師如来、日光、月光も美しかった。天気も良く、薬師寺、垂仁天皇陵、喜光寺、菅原神社を巡り近鉄西大寺まで歩いた。春の一日、のんびりした気分で楽しかった。

【左がレプリカ、右が本物】

【手前がレプリカ、奥が本物、修理が終わった東塔には手前のレプリカが乗るらしい】


【1300年前の物】

【西塔は新しいけど、徐々に雰囲気が出てきた。東西の塔が揃ったら見に来たいね】

【梅は満開】

【垂仁天皇陵、近くには橘の気が多いような気がする】

【喜光寺、本堂だけど山門のような建物だ】

2019年2月28日木曜日

トカラ列島4(2019.2.28)

 [鹿児島市内徘徊後帰還・木曜日]
昨日、船内で地元の事情通から鹿児島市内の銭湯はどこも温泉だと聞いた。午前中、時間があったので市内を歩き回り、銭湯「霧島温泉」で旅の汗を流してから帰還した。三泊4日の短い旅だったけど、「最果て感」十分味わった旅だった。次は薩摩硫黄島を訪れたい。

【天文館のデパート。渋い】

【鹿児島市内温泉「霧島温泉」。入浴料390円】

2019年2月27日水曜日

トカラ列島3(2019.2.27)

 [トカラ列島巡りつつ帰還・水曜日]
朝、島内ににフェリーの運航状況が放送される。悪石島を出たフェリーは東之浦の桟橋に着くという。昨日到着は南之浦の桟橋。詳しく聞くと南之浦は台風二号のうねりで潮に洗われているという。しかし、昨日見た感じでは東之浦は南より一段貧弱な突堤に見えたけど、大丈夫なのかな・・・。

島には同じような顔のオッチャンが多い。民宿のオッチャンも工事関係者も道で出合うオッチャンも同じ背格好、同じ年格好、同じ顔色、同じ立ち居振舞い。けっきょく出港するとき、挨拶すべき民宿のオヤジが分からなかった。島には通常ならオバチャンの姿が多いものだけど、オバチャンというよりオネエチャンと呼んだ方が良い感じの女性が多かった。不思議だ。この平島は何もない島だけどインパクトのある島だった。これを契機に離島訪問にはまってしまうかもしれない。

朝8時45分、フェリーとしまは平島を離れた。遠くに悪石島が霞んで見える。反対側にはこれから向かう諏訪瀬島も霞んで見える。船内で昨日平島で出会った環境アセス関係のオッチャンにあった。いろいろ平島のことを聞くうちに、今回の平島からの帰還はけっこうきわどいものだったことが判明した。常々、利用する南之浦が潮で洗われると「抜港」といって寄港が省かれることがあるらしい。特に、小宝島と平島はその可能性が高いらしい。今回、たまたま南より貧弱な東之浦が使えたのでフェリーが寄港できたらしい。

諏訪瀬島に近づいた。垂れ込めた雲をバックに噴煙のようなものが見える。デッキで隣り合い口をきき始めた地元の事情通と思われるオッチャンに聞いて見れば諏訪瀬島には火山があり最近にも大きな噴火があったそうだ。

諏訪瀬島が遠くなる。この島は見る角度により形が変わる。平島からは横広の島だけど、通り過ぎて振り返ってみるとまさに富士山。なだらかなすそのを引いている。次は中之島だ。その途中、波間を飛ぶ飛び魚に上空から海鳥が襲いかかった。

屋久島を洋上のアルプスと言うけれど、このトカラ列島は洋上のアルプスのピークだ。平島、諏訪瀬島、中之島、口之島、口永良部島、屋久島、硫黄島、竹島、佐多岬、開聞岳、そして桜島が見えて「あがり」となる。

鹿児島港着は18:20の予定。間もなく入港だ。十時間近い船旅だったけど全く退屈しない。ほぼ一時間ごとに新しい島が現れる。その島影は船が動くにつれて形が変わる。その船の甲板で工事のオッチャンと知り合った。この地域、十島村、三島村などの離島専門に工事する会社に勤めている。なかなか興味深い話が聞けた。

◆行動記録
  • 夕食は再度おいで家(2570円)トマト、黒豚軟骨、海鮮カルパッチョ、スナップえんどう茹で、焼酎
  • 宿泊:アイホテル鹿児島天文館(4350円)

【フェリーとしま、平島東之浦へ入港、なぜかホッとする】

【浅瀬に見えるけどUターン成功】

【平島は横になった妊婦さんに見えるとか。】

【今回行けなかった悪石島】

【諏訪之瀬島、噴煙が見える】

【諏訪之瀬島から中之島向かうときに振り返るとき見える裾野を引く諏訪之瀬島】

【中之島には標高千メートル近い山がある】

【口之島】

【口之島の向こうに中之島が見える】

【たぶん口永良部島、屋久島との間をフェリーが走る】

【たぶん屋久島】

【たぶん硫黄島】

【開聞岳が見えた】

【やっと桜島】

2019年2月26日火曜日

トカラ列島2(2019.2.26)

 [平島島内徘徊・火曜日]
トカラ入口の島口之島に着いた。トカラ列島入り口の島だ。初めてのトカラ列島を見るべくデッキに出てみる。しかし、まだ暗い。遠い山のスカイラインがなんとか見える。心配していた天気は良さそうだ。星が見える。月が見える。時間は朝の五時だ。

次の中之島で少し明るくなってきた。高い山が見える。見た感じは屋久島に近い。名前は知られてないけど中之島の方が屋久島より山深いような気がする。日本にはまだまだ私の知らない所があるなあ・・・。

中之島から諏訪瀬島へ向かうところで海から太陽が上がった。大きな太陽だった。諏訪瀬島の次が目的の平島。デッキに出て海を眺める。天気は最高。飛び魚の群れが海面で遊んでる。

平島に着いた。ここではフェリーから車を下ろさない。聞けば台風2号の影響でうねりがあり車が下ろせないとか。なかなか厳しい島の暮らしだ。平島といっても平らでない。集落は標高120mぐらいの島の内部にある。

一眠りしてから島の探索に出る。途中、虫取姿のオッチャンに出合う。環境アセス関係の仕事をしているらしい。休暇を利用して昆虫調査。趣味で調査しレポートを残すとか。トカラ列島の小宝島、宝島にはハブがいるらしいけどその他の島には危険生物はいないということで一安心。ここの小中学校は11名。ほとんどが海山留学で島外の子供だという。

天気は良好。風は強い。暖かな春風だ。最近は花粉関係で春風が怖かったけど、こんなに気持ちの良い春風に吹かれたのは何年ぶりだろうか?この島には杉、桧の針葉樹は見かけない。ほとんど琉球竹に覆われ、少しだけガジュマルの巨木を見た。

島には店はない。島民も五十名ほどと少ない。しかし、工事関係者は多い。最近話題の離島防衛の関係か、離島の状況を放置すれば過疎化が進み、気がついたら他国の人が住んでいたりしたら問題だわね。

この日一日中、島を歩き回ったけれど、とても気分の良い場所だった。こんなに気持ちの良い地域がなぜ過疎化してしまうのだろう?島には産業がない。特に昨今の経済最優先の社会的な風潮が大きいのかもしれない。IT、グローバル化、新自由主義、その他メディアに引っ張られる画一的な価値観などなど。

根本的な「幸せ」に対して立ち止まって考えることが必要ではないだろうか?数年前「金をもうけることが悪いことですか?」と開き直ったお兄ちゃんがテレビで吠えていたことを思い出す。一般的に、社会は時間と共に痛んでいく。それを押しとどめるのが知性かもしれない。しかし、どこぞの総理大臣の知性は酷い。

そんなことを人生幸朗風にぼやきつつ一日島を歩き回った。とても良い運動になった。民宿に戻り、一風呂浴びて焼酎をなめつつ夕日を見ている。素晴らしい夕陽が海に沈む。島の過疎化は進んでいるようだけどネット、テレビ、その他環境整備は進んでいる。泊まった民宿にもフリーWi-Fiが利用できた。

◆行動記録
  • 一日中島内徘徊
  • 出費無し(島には店がない)


【平島小学校】

【千年ガジュマル】

【諏訪之瀬島が見える】

【気分の良い公園があった。トイレ完備、水道も出る。超一級のキャンプ場。だけどキャンプ可能かどうかは未確認】

【上陸した南之浦の港】

【翌日出港することになる東之浦の港、なんとなく頼りない】

【ここにフェリーが直に着くとは思わなかった】

【東側の海岸はハワイでいうノースショアか・・・。】

【夕日が美しい】