2011年7月16日土曜日

北ノ俣岳

 梅雨が明けた。夏山の季節だ。でも大混雑の山小屋には泊まりたくない。以前はテント持参の行動だったけど、最近は重い荷物を持つと楽しくない。と、言うわけで日帰りピストンの山行計画。北アルプスの北ノ俣岳へ行ってきた。

 当然、行動時間は長くなる。通常は前夜登山口に到着、車の中で仮眠。そして早朝発で行くところだ。でも、車の仮眠では熟睡できない。そこで考えた。最近、夕食後すぐにうたた寝してしまう。そのうたた寝を本格的睡眠に継続導入し、超早起き出撃はどうだろう・・・。

 その超早起き作戦はとりあえず成功だった。深夜、もとい早朝2時爽やかに起床。国道41号線で高山、古川を越え神岡で新穂高方面へ右折、「山の村」「大規模林道」「飛越トンネル」などの標識に導かれて6時チョイ過ぎに飛越トンネル入口の登山口に到着。

 かなり多くの車も止まっている。なかなか人気のコースなのかもしれない。数年前、このルートを途中の寺地山まで登ったことがある。その時、寺地山から北ノ俣を眺め、次は登ってやろうと思っていた。なかなか執念深い私です。

 6時20分登り始める。時間も早いので涼しい気分で快適に歩く。打保からの旧神岡新道との合流点を過ぎると高原の気配。登山道の両脇には水芭蕉が多い。場所によっては水芭蕉を踏み分けながら進むような場所もある。6月の花の時期には美しいだろう。さらに進むと高層湿原が現れニッコウキスゲが咲いている。まだ咲きはじめらしくオレンジ色が濃い。

 寺地山を越えると、眼前に北アルプスの稜線が広がる。北ノ俣岳まで笹原からハイ松の開放的な景観で、これから進むルートが見える。途中まで木道が整備されているみたいだ。空は快晴、素晴らしい。

 少し下ると、避難小屋。なかなか綺麗な避難小屋だ。その前の水場にはホースから細い水が流れていた。そこで水を補給。また帰りにも補給すればいいと考え、重くなるので少しだけ補給したけど、それが失敗だった。なぜなら、帰りには水が枯れていた。

 爽やかな風に背中を押され、なんとか稜線に到着。素晴らしい景観だ。薬師岳が大きい、北アルプスの主だった山がすべて見える。やっぱり北アルプスは良いねえ。北ノ俣岳の頂上は広々した丘のようで気分が解放される。その後、下山開始。途中で水が切れ渇き地獄の下山となる。

 ヘロヘロになって車に戻り、震える手でハンドルを握り自販機を探す。やっと見つけた自販機。でも飲もうと思った「三矢サイダー」は売り切れだ。歩きながら考えていた炭酸系はすべて売り切れ。バヤリースオレンジで我慢する。

 その後さらに炭酸系を探し、コカコーラ、CCレモンなんぞ発見。そして発見するたびにがぶ飲み。大量の炭酸飲料の摂取で後味が悪い。といいつつ、500MLのペットボトルを4本(5本かも)飲んでしまう。これって体に悪いのでは・・・?でも、今回の山行で一番感激したのは、下山後飲んだバヤリースオレンジでした。

 その後、汗を流すために割石温泉に寄ってみた。割石温泉は3月11日の震災のあと湯温が上がったとニュースで聞いた。その真偽の程を確かめるべく、係りのオッチャンに聞いてみた。オッチャン情報によると、地震の後、湯温も湯量も増えたらしい。さらにその前の能登半島の地震の時にも湯温、湯量ともに増えたらしい。現在は41度超の湯が毎分60L出ているとか。でも、入った感じは以前とあまり変わらなかった。(2011.7.16/土)


●行動記録
6:10 登山口(飛越トンネル入口)着
6:20 発
8:10 旧神岡新道合流点
9:05 寺地山
10:00 北ノ俣避難小屋
12:10 北ノ俣岳山頂
12:30 発
13:45 北ノ俣避難小屋
14:30 寺地山
15:20 旧神岡新道合流点
16:45 登山口着


 
 【飛越トンネル入口の登山口】

 【登山道は水芭蕉を踏み分けていく場所もある】

 【登山道脇のニッコウキスゲ】

 【寺地山の手前、展望が開ける。左から笠、乗鞍、御岳】

 【寺地山を越えると北アルプスの稜線が開ける】

 【北ノ俣岳避難小屋前の水場。細い水流。午後には涸れた】

 【北ノ俣避難小屋。定員8名。溢れた人は何処に寝るのだろう・・・】

 【捕虫網を持った青年。ミヤマモンキチョウの生態調査だとか。遠目には青空、白雲、草原、少年の夏景色】

 【稜線に出ると、薬師岳が大きい】

 【稜線から槍(左)、黒部五郎(右)を望む】

 【北ノ俣岳山頂】

【避難小屋チョイ上の池塘群】 

 【朝には咲いていなかったワタスゲが午後には咲き出した気配。黄色はニッコウキスゲ。遠景は笠が岳】

【下山後、割石温泉で汗を流す】 

 【コバイケイソウ】

 【シャクナゲ】

【ハクサンイチゲ。北ノ俣岳周辺はハクサンイチゲの大群落と聞いていたけど、残念ながらまだ早かった】

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