2011年10月21日金曜日

第3次四国遍路4

 今日は雨だ。気分はイマイチ。でも少しは前に進みたい。てな訳で、電車で龍光寺へ向かうことを検討する。地図を見る限りJR宇和島駅から予土線・務田駅に向かいそこから近いみたい。宇和島駅まで出て電光掲示板を見てみれば予土線窪川行きの出発まで5分程度。時間が無い。これとを逃せば次は何時になるのか分からない四国のJR事情。

 あせって切符購入。ホームに出る。しかし列車は来ない。冷静になって確認してみれば、1時間後の5分後だった。最近、このようなミスが多いと嘆きつつ、予讃線の松山行きはすぐに出るので、松山行きで予土線との分岐の北宇和島まで出て、そこから歩くことにする。これもお大師様のお導きか。北宇和島は宇和島駅と目と鼻の先。要するにほとんど歩くのと変わりないということだ。

 JR北宇和島駅に着いたとき雨が降るような降らないようなそんな感じの天候だ。そこから予土線に沿って歩きだす。だんだん寂しくなってくる。朝一番からJR問題でバタバタしたので朝食が取れていない。この先コンビにも期待できない。空腹から行き倒れたらどうしよう?と心配になって歩いていたら、小さな弁当屋発見。窓から覗くと人影がある。さらに暖簾も上がっている。

 入ってみれば、気の良さそうなオバチャンとオッチャン二人で仕事中。聞いてみれば営業中だとか。そこで暖かい朝食にありつく。揚げたての牡蠣フライ5個と温かいご飯のお弁当で400円也。いろいろ話も出来、楽しい朝食と相成りました。支払を済ませたときみかん2個頂き、まさに心のこもったお接待と言うことかもね・・・。

 龍光寺に近づくにつれ雨が酷くなってきた。カッパを着込み、ズボンもはいた。雨の日の行動は楽しくない。龍光寺、佛木寺、明石寺の三つの寺をクリアしようと思っていたけど、チョイと無理かもしれない。これからどうしようか?と思いつつ、とりあえず佛木寺まで行ってみることにする。

 佛木寺では豪雨になった。本堂へ向かう石段は大量の水が流れている。その寺の前の屋根付き休憩所でベテラン遍路と遭遇。背筋をきっぱり伸ばし見るからに正しい遍路の風情。

 「こんな雨は大変ですねえ」と話しかけると「そうだねえ。でも、こんな苦しいときの方が、後々、思い出にも残り、良いもんだよ」と言うような趣旨の言葉。「雨の日は登らない」主義の私としては、正しいお遍路とお会いした気分で、自分自身反省することしきり。

 反省することはしきりだったけど、その休憩所横のバス停に宇和島行きバスが到着したので、あっさり「それじゃ私はバスで帰ります」と、その正しいお遍路さんに挨拶して宇和島へ戻った。

 その後、雨も酷く、自分自身の気勢も上がらず、道後温泉にでも入ろうと、松山へ向かう。とりあえず今日の宿として「東横イン」へ電話してみる。しかし満室との返事。最近思うんだけど、以前から愛用していた東横インは最近、満室で断られることが多い。団塊の世代が一挙に旅に出だしたのか?

 どうしたものか?悩みつつ駅の横を見れば「高速バス」の看板発見。大坂まで帰ろうか?とカウンターで聞けば、「大坂行きは今出ます」。あっさりチケット購入で大坂まで戻り、そのまま帰宅と相成りました。

 今回の四国遍路はこれで終わり。最近、遍路しつつ常に自分の心を強くしたいと考えている。この年になって改めてそんな感じを持つのも変だけどね。

 バスは大鳴門橋を越えて淡路島に入った。夜なので初めての大鳴門橋も淡路島もよくわからない。学生時代一緒の下宿だった淡路島出身の友人の顔が浮かんでくる でも名前が思い出せない。学生時代の事を思い出すと歌の文句じゃないけれど、胸がキュンとなる。あれからの色々な人生の節目を通り過ぎてきた。その節目での選択を違ったら自分の人生は変わっていたのか?いなかったのか?以外と同じだったりして・・・。

 明石海峡大橋から神戸 大阪湾岸の景観は見事だったけど、それらの負担が後世へのツケ回されているのでは、と複雑な気分であった。本当にこんな立派な構造物がいるのか?人間の欲望は果てしないのか?そうでもないのか?(2011.10.21/金)

●行動記録
 8:10 行動開始
 8:44 JR宇和島発
11:00 41番札所・龍光寺
12:10 42番札所・佛木寺
12:37 バスで宇和島へ
13:55 JRで松山へ向かう
15:30 松山から大阪行き高速バス
19:15 室津パーキングエリア
20:30 OCAT

●主な支出
 400円 弁当(朝食)
 510円 バス
1750円 JR(宇和島-松山)普通
1150円 JR(宇和島-松山)特急
 750円 ジャコテン、ワンカップ
6700円 バス(松山-大坂)
 113円 牛乳
 735円 フルーツタマネギ

●歩行距離
 8.0キロ(JR北宇和島-龍光寺)
 2.8キロ(龍光寺-佛木寺)
合計(10.8キロ)

 【北宇和島駅。まだ雨は落ちてこない】

 【早朝から営業している弁当屋さん発見】

 【龍光寺への遍路道はJR予土線に沿っている】

 【40番札所龍光寺の参道】

 【龍光寺への階段】

 【遍路道のマーク。コンナンモアリマス】

 【佛木寺入口】

【佛木寺。雨が酷くなる。傘の骨が折れる】
【撤退を決意】

2011年10月20日木曜日

第3次四国遍路3

 朝、6時半起床。7時から歩き出す。宿のオバチャンに今日の観自在寺へのコースを聞く。その説明が非常に的確だ。茶色の大きな屋根の「西村歯科医院」もすぐに分かったし、その隣のマンションとの間を行け、との言葉の意図もすぐに分かった。

 遍路道は急坂を登り、アップダウンを繰り返す。車も通らず、すれ違う人も無い。鬱蒼とした樹林を抜けるとみかん畑。そんな同じような景色のところ歩き続ける。大汗かきつつ松尾峠。最近、「汗もかかずに利益を得るのが男の才覚」などとの風潮もあるけど、大汗かきつつ、たいした意味も無いことをやっている自分自身を振り返り「けっこうイケテル」と感じている。

 オバチャン情報によると松尾峠には展望の良いところがあるらしい。でも松尾峠は樹林の中。展望のある場所はそこから少し外れた「純友城址」らしい。ささやかな踏み後をたどりつつ純友城址到着。展望台がある。そこから見た宿毛湾は素晴らしかった。このコースを行く遍路者はぜひ純友城址へ行くべきだ。

 松尾峠を越えしばらくいくと、プロ遍路と遭遇。とりあえず会釈したけど、「スゴイ」。外見を気にしない方の私としても若干あれっ(?)と感じざるを得ない。昨日話をしたベテラン野宿遍路の「最近、住民から警戒されることが多い」との言葉を思い出す。

 観自在寺を越え、今日のねぐらを気にしつつ更に進む。宿は決まってないけど私は安心していた。国道56号線沿いの遍路道にはバス停がある。そのバス停の時刻表を確認して見れば午後7時過ぎまで宇和島行きがある。いざとなれば宇和島行きのバスに乗れば良い。

 ついに、陽が傾いてきた。柏というバス停まで来た。近くに旭屋旅館の看板発見。海の近くでもあることだし、この近くに泊まれれば最高だなーと、思いつつ、訪ねてみれば、あっさり断られてしまった。まあ、こんなことも有るはねー・・・。(2011.10.20/木)
●行動記録
 7:00 行動開始
 9:00 松尾峠
 9:10 純友城址
10:30 立派なトイレにてプロ遍路と遭遇 スゴイ
12:00 休憩所 あと5、6キロ
13:30 40番札所・観自在寺
14:20 公園でビーチサンダルに履き替える
16:50 行動停止
17:46 宇和島行きバス
19:00 宇和島着

●主な支出
 751円 ローソン
 300円 納経(観自在寺)
 250円 ごく早稲ミカン(1キロ)
1350円 ナマ中2杯、餃子、サッポロラーメン
1100円 バス(柏―宇和島駅前)
6000円 宇和島ターミナルホテル
3150円 夕食ほづみ亭(清水サバ、ワタリガニとシャコの卵とじ、モズク酢、冷酒2杯、さつま飯小)

●歩行距離
 6.4キロ 宿毛-松尾峠
16.6キロ 松尾峠-観自在寺
11.0キロ 観自在時-柏
合計(34キロ)

 【松尾峠】

 【松尾峠・大師堂】

 【純友城址から宿毛湾を望む】

 【プロ遍路後姿】
【勝手に撮ってスンマセン】

 【松尾峠下の休憩所】

 【休憩所にはコスモスも活けてある】
【トイレも清潔だ。ありがたい】

 【秋、コスモスが美しい】

 【40番札所・観自在寺参道】

 【遍路道脇に多数のイノシシの毛皮群が・・・】
【夜なら驚くだろうな・・・】

 【柏バス停チョイ前の道から海が望める】
【静かな海だ】

 【柏バス停の注意書き】
【ベテラン野宿遍路のオッチャンの嘆きが聞こえる】

【柏バス停で出会った小学生】
【遍路の途中で出会う小学生は良く挨拶してくれる】
【でも、出合った途端に「サヨウナラ」はチョイとアレ?】

2011年10月19日水曜日

第3次四国遍路2

 熟睡の一夜だった。ひょっとしたら自宅より良く眠れるかもしれない(ソンナコトナイカ・・・)。2ヶ月ぶりの高知だ。今回は前回の終了地点の土佐清水まで行って、「清水サバ」で一杯やってから行動開始の予定だったけど、明後日ぐらいから天気が崩れる予報が出ている。

 最近、「雨の日は登らない」「雨の日は歩かない」をモットーとしている私としては、ほとんど札所を進めない可能性もある。てな訳で、いろいろ迷った結果、清水サバは諦めて、今日から札所目指して行動開始することにする。

 39番札所延光寺に向かい土佐くろしお鉄道「平田」まで特急に乗ることにする。18切符で行動しているときには特急に乗れないけど、今回は普通の切符。安心して(?)特急に乗れる。四国のJR特急券は大幅に時間短縮できる割には安い。

 10:30平田着。慣れ親しんだ四国の無人駅だ。地図を確認後歩き出す。前回歩いたのは2ヶ月前。暑くてたまらなかったけど、季節は移り爽やかな風が吹いている。やっぱり遍路は良い季節に限るねー・・・。春、夏、秋と四国を歩くと日本の四季の移ろいを実感する。日本人に生まれて良かった良かった。次は冬も歩いてみたい。

 今回、遍路三回目。これまでに学んだことは「初日に頑張り過ぎない」こと。それを肝に銘じ、ゆっくり歩き始める。のんびり歩いて、延光寺クリア。宿毛に入り、先を急がず、宿毛歴史館を見学。

 「宿毛」って何で「宿毛」なんだろう?昔からなんで「宿」と「毛」なんだろう?との素朴な疑問。宿毛歴史館を見れば何か分かるかも?との気分で入館料200円払って入ったものの「宿」と「毛」の関係は不明のまま。ただ、宿毛は歴史のある古い町であることは理解できた。さらに吉田茂が宿毛出身だということを初めて知った。町には「ばかやろう饅頭」も売っていた。

 宿毛駅でデカいザック(60L越えかも)を持ったおっさんと出合った。なぜか目が合い話してみれば、野宿遍路のオッサンだった。前夜はホテルに泊まり風呂にも入り、遍路装束も脱ぎ捨てサッパリしてバスを待っているところだとか。

 そのオッサンいわく「最近、街中でテントが張りにくい。すぐに住民に警戒される」「先日、ベンチに座って、夕食の弁当を食べているだけで、パトカーが来て職務質問された。近隣住民から通報されたらしい」「別に望んでいるわけでもないけど、今回はお接待も無かった」等等、最近の苦労をこぼすことしきり・・・。現在、野宿遍路三周目のベテランとかの話だけれど、昨今、なかなか世知辛い世の中になっているのかもしれない。山の中でテントは張りやすいとの話だけれど、人里はなれた山の中のへんろ道で一人テント泊することを考えただけで恐ろしく、私には野宿遍路は絶対無理だ。

 宿毛の宿は飛び込みで入った岡本旅館。古い遍路宿らしいけど、内部は掃除も行き届き快適な宿だった。オバチャンも親切で、翌日の遍路道も事細かに教えてくれてとても助かった。

 夕食は岡本旅館の隣の居酒屋「あいぼう」。カウンターで隣り合ったオバチャン持参のシイタケを焼いて、これまた持参のブッシュカン(と言ったと思う)を絞ってかけた焼シイタケを頂いた。これがイケタ。これもお接待の一種かも。そんな旅先の居酒屋で地元の人たちと盛り上がることが、私の最大の遍路目的(こんな言葉あったかな?)かもしれない。

 そのオバチャンからの情報だけど、その息子さんが広島から「しまなみ海道」を自転車で帰省したとのこと。「しまなみ海道」は自転車走行可能らしい。ひょっとしたら歩けるかも?これは確認せねばならぬ。できたら次回の第4次四国遍路の帰りは瀬戸内海を歩くか、自転車で帰還できたら嬉しいんだけどね・・・。(2011.10.19/水)

●行動記録
6:30 JR高知着
8:21 JR高知発
10:30 くろしお鉄道平田着
11:20 延光寺(39番札所)
14:00 宿毛
15:00 行動停止

●主な支出
 500円 モーニング(高知駅)
 475円 司ぼたん、龍馬焼き鳥
2830円 高知-平田(普通)
1750円 高知-平田(特急)
 300円 納経(延光寺)
 200円 宿毛歴史館
 350円 ウドン
3700円 岡本旅館
2700円 居酒屋あいぼう(ビール2、カツオ刺身、小アジミリン干、ウドン)

●歩行距離
 2.5キロ 平田-延光寺(39番札所)
 6.0キロ 延光寺-宿毛
合計(8.5キロ)

 【高知駅のホーム】
【反対方向への特急も同じホームから出発】
【四国ではこのようなケース多い。】
【以前間違えて反対方向に乗った経験あり】

 【土佐くろしお鉄道平田駅】

 【平田駅前の延光寺までの案内図】
【札所周辺にはこのような案内図多数】

 【39番札所・延光寺】

 【延光寺から宿毛へ向かう遍路道】

 【途中で興味深い看板発見】
【一度泊まってみたい】

 【宿毛手前の休憩所】

 【キッコーマルキ醤油?】

 【宿毛歴史館。見ごたえあり】

 【四国のうどんは良いね。イカテン付けて350円】

【岡本旅館。素泊まり3700円】

2011年10月18日火曜日

第3次四国遍路1

 今回も時間と経費削減を狙って、高速夜行バスでの出撃だ。深夜の名鉄バスセンターは相変わらずジミーな静けさの中に沈んでいた。そのバスセンターでデイバックの熟年カップル発見。白い布でくるんだ長尺物、更に大きなスーパー袋を持っている。金剛杖と菅笠に違いない。気候も良くなり四国遍路もハイシーズンとなったことを実感した。面白くなりそうだ、、、、

 バスは乗客10人程度。空いている。したがって乗客の間隔も広い。快適だ。3列シートの高速夜行バスの座席は機能的に作られているので、満席でも人と肩をぶつけ合うことも無く過ごせるのだけど、人との間隔が十分あるだけで格段に快適になるのはなのはなぜだろう。

 ウイスキーを舐めつつ、細くあけた窓のカーテンから深夜の街を眺めていたらあっという間に熟睡した。(2011.10.18/火)

●行動記録
・22:30 深夜高速バス発

●主な支出
・ 9070円 バス(名古屋―高知)
・  150円 お茶

 【出発は午後10時半。東京行きもあるんだ・・。】

【名鉄バスセンター前のナナちゃん。中日優勝バージョン作業中】

2011年10月9日日曜日

雨飾山

 朝5時、薄暗い内から人の動きが激しくなる。この時期の朝はさすがに寒い。昨夜もかなり冷え込んだ。厳冬起用シュラフを肩まで被って寝ていたので快適だったけど・・・。

 雨飾山へのコースタイムは3時間半ほど。そんなに早朝から行動する必要はないと思っていたけど、皆さん早朝からバタバタしている。その理由は登ってみて分かった。要するにすごく混んでいるのだ。ハッキリ言って私が今まで経験した山登りの中で最も混雑した登山かもしれない。

 混雑した登山道ではすれ違うこともままならぬ。この小谷温泉から雨飾山のコースは前半の荒菅沢までは緩やかな登りだけど、荒菅沢から先はかなりの急登が続く。

 そんなルートで大人数のパーティーとすれ違うことはかなりの災難だ。出来ればマジョリティーの方に入りたい。てな訳で皆さん行動が早くなっているみたい。そんな大混雑登山だったけど、すれ違う皆さんはとてもマナーが良く気分の良い一日だった。

 そうそう、最近「山ガール」が多いと聞いていたが、本当に「山ガール」は多い。何をもって「山ガール」と言うのかは分からないけど、山スカートとタイツスタイルの女性陣はななかなか爽やかな感じだ。中には至近距離にて「あれ?」と感じる方も居るけれど、ファッションは大切だ。私もよれよれの衣装でゴミのように登っているけど、これからは外見にも気をつけたい。(2011.10.9/日)

●行動記録
・  6:30 行動開始
・  7:45 荒菅沢
・  8:10 同発
・  9:45 梶山分岐
・ 10:30 山頂
・ 10:50 下山開始
・ 12:50 荒菅沢
・ 13:00 同発
・ 14:10 登山口

●情報
・ 小谷温泉(雨飾荘、山田旅館)の外来入浴は午後3時まで。料金500円
・ 小谷温泉露天風呂は午前10時から午後9時まで。時間外は湯が落とされるとの噂(風呂で聞いた)。協力金は100円から200円との話だけど・・・。

 【登山口】

 【荒菅沢までの間の紅葉が美しい】

 【荒菅沢手前のピークから山頂方面を望む】

 【荒菅沢からの展望。見えるピークは雨飾では無いらしい(名前不明)】

 【人多し(荒菅沢)】

 【笹平から雨飾山頂を望む】

 【山頂への人の列。突然「蟻の熊野詣」との言葉が降りてくる】

 【山頂標識もまともに見えない】

 【山頂では腰を下ろす場所を見つけるのも苦労する】

【振り返ればくびき山塊(手前右が金山、先が焼山、その右が火打)】

2011年10月8日土曜日

雨飾山前泊

 毎年10月10日は好天の特異日。今年も天気が良さそうだ。したがって山に行かねばならない。この夏は天候不順で消化不良だったし・・・。本当なら涸沢に紅葉を見に行きたいところだったけど、風の便りで涸沢は大混雑。だったら雨飾山へ言ってみるか、と、雨飾山に行ってみた。

 雨飾山には今まで2回登ったことがある。いづれも秋だった。さらに登山口の小谷温泉には何回も泊まったことがある。特に印象深かったのは、今から15年ぐらい前、村営雨飾荘の前の駐車場に車を止め、その横でテント泊したことがある。

 村営雨飾荘の温泉に入り、駐車場横の芝生の上に張ったテントでの熟睡した、快適な一夜を思い出す。そんな状況が今まだ有るのか?そんな気分で国道19号線を北上。塩尻・北桔梗が原からサラダ街道を抜けて午後1時半ごろ小谷温泉に着いた。
 
 小谷温泉に着いたとき、私がここで最初に泊まった太田旅館の看板がはずされ営業を中止しているのを発見。時の流れを感じさせられた。その他の熱泉荘、山田旅館はまだ営業しているみたい。山田旅館を過ぎ、車を走らせると左手に大きな駐車場。15年ぐらい前に快適な一夜を過ごした雨飾荘駐車場と思われる。でもそこは「2009年からキャンプ禁止」との表示。

 でも2009年のキャンプ禁止されるまではキャンプ可能だったということに驚きを禁じえなかった。だって私が知っているオートキャンプ場の中で、最も居心地のよいキャンプ場、さらに無料(ここ強調)だったから・・・。その駐車場の向かいには村営雨飾荘があり温泉に入れた記憶だがその建物は無くなっていた。現在の雨飾荘は駐車場から少し上に登ったところにある。昔、「とちのきナントカ」といった建物だったような気がするが、定かでない。

 それはそれとして、鎌池へ向かってみた。今年は紅葉がイマイチだけど、鎌池は相変わらず美しい池だ。15年ぐらい前に来たときもとても綺麗な紅葉だったことを記憶している。あまりの美しさにその日にちを記憶しているんだけれどそれは10月17日だった。その記憶から信州の秋の紅葉は10月17日を基準に考えている。今年はそれより一週間ほど早いけど、鎌池は十分美しかった。

 鎌池へ行く前に駐車場近くの露天風呂を偵察してみた。以前もあったけど、無料(協力金若干)露天風呂なのでなんとなく敬遠していた。露天風呂を覗いて、入浴中のオッチャンに湯加減を聞いてみる。「良い湯だ」とのお言葉に私も入ってみた。湯量も多く、湯温も適当。周囲も清潔に保たれ良い露天風呂だった。

 露天風呂からさに進むと、雨飾山登山口に到着。そこにはキャンプ場もあり多くのテントが張られている。そのほとんどが雨飾山登山者のテントだ。最近の高齢登山者の増加を痛感する。この時期の雨飾山はとても人気の山だと言うことを再認識。テントを張ると一人500円。さらに車の横に張るにはオートキャンプ場スペースの駐車料も必要になるので、車中泊とすることにした。これにより無料で一夜を過ごせることになる。

 はっきりいって、テント泊より車中泊のほうが快適だ。テント泊って意外と腰が痛いものだ。松本近くのマックスバリューで購入の食料と地酒「大雪渓」の夕食で車のシュラフに潜り込み熟睡。睡眠は十分取れた。(2011.10.8/土)

●行動記録
・ 8:10 加子母
・ 10:40 松本 マックバリュー
・ 12:04 松川下条農園(リンゴ買ったら桃をサービスしてくれた。その桃が旨かった)
・ 13:40 小谷温泉 雨飾荘駐車場
・ 16:00 登山口
・ 19:00 就寝

●情報
・ 雨飾登山口テント: 1 人 500 円
・ 露天風呂協力金100円位とか

 【小谷温泉へ向かう途中、白馬村から白馬三山を望む】

 【小谷温泉駐車場。現在はキャンプ禁止】

 【小谷温泉駐車場。気分の良い駐車場だ】

 【鎌池。紅葉はチョイと早かったけど美しい】

 【鎌池。周囲は遊歩道あり。一周30分ほど】

 【鎌池から帰るとき雨飾山(たぶん)が見える】

 【雨飾登山口キャンプ場は有料だ】

 【雨飾登山口の駐車場だけなら無料みたい】

 【車を止めてハッチを空けて望む紅葉の山】

 【今夜のメインディッシュはカップうどん。これがイケル】

【登山口、駐車場のトイレは清潔快適】