2011年7月24日日曜日

霧が峰

 駒ヶ根高原大沼池の一夜は快適だった。しかし、天気ははっきりしない。背後の中央アルプス稜線方面は黒い雲に覆われている。三の沢も空木もあっさり諦め、霧が峰に行くことにした。

 数日前、某新聞の一面に霧が峰のニッコウキスゲの写真が載っていた。それを見たとき、あまりの花の多さに何か違和感を感じた。夏のこの時期、広大な丘に果てしなくニッコウキスゲが広がり、その間をバスが走る。見上げれば青い空、白い雲、そんな開放感が私の知る霧が峰のニッコウキスゲのイメージだ。

 その、イメージに対し某新聞一面のニッコウキスゲは密集しすぎている。その実態を確認すべく、下諏訪から国道142号線を和田峠方面へ向かい、ビーナスラインから霧が峰方面に向かった。下諏訪の観光案内所での情報によれば車山の肩に咲いているらしい。

 車山の肩に近づくと遠くに黄色い一角がある。ニッコウキスゲのポイントらしい。「あれ、何か違うなあ・・・」。その一角以外にはほとんど咲いていない。その理由は電気柵で囲ったスペース以外は鹿の食害でダメージがひどいとか。それやこれやで車山の肩の一角、電気柵で囲ったスペースのニッコウキスゲを重点的に保護した結果、あの写真の高密度ニッコウキスゲとなったようだ。

 その高密度の花と同じように、人も車も高密度。遠くの駐車場に車を止めてビーナスラインを15分ほど歩いて電気柵まで行ってみた。花は美しいけど、本来の高原の爽やかさはイマイチだったなー。

 通常、車山肩駐車は無料だろうけど、この時期、駐車場1000円。ソフトクリーム350円、焼トウモロコシ400円。駐車料、ソフトクリーム、トウモロコシ、すべて節約し、浮いたお金で、下山後、諏訪の松倉でうな重(梅)2200円。久しぶりの鰻は美味しかった。(2011.7.24/日)

●情報
・ 車山肩駐車場:1000円(混んでいる)
・ 車山肩・ソフトクリーム:350円
・ 車山肩・焼トウモロコシ:400円
・ ビーナスライン:無料(昔は高かった記憶が・・・)
・ 諏訪・松倉・うな重(梅):2200円

【遠くから黄色の一角が目立つ】

 【電気柵の中のニッコウキスゲ】

 【右:電気柵内、左:電気柵外】

 【電気柵外でも咲いている場所もある。こちらのほうが自然だ】

【車山肩駐車場】 

【駐車料金1日1000円。他の看板に「駐車は2,3時間以内にしてください」との標記もあり。ちょっと意味不明】 

【霧が峰の花・シナノキンバイ】 

【霧が峰の花・ミヤマナデシコ(?)】 

【霧が峰の花・イブキトラノオ(?)】 

【霧が峰の花・クガイソウ】 

【霧が峰の花・アザミ】 

 【霧が峰の花・ハクサンフウロ】

2011年7月23日土曜日

駒ヶ根(車中泊)

 本当なら、しっかり山に登る予定だったけど、自宅のエアコンが突然故障。この暑さの折、エアコン故障は辛い。あせりまくってメーカーコールセンターなんぞに電話したら、すぐに修理に来てくれた。それやこれやでエアコン修理を最優先した結果、金曜日出撃予定が土曜日の午後出撃。

 天候もはっきりしないけど、車中泊装備で国道19号線を北上。駒ヶ根近辺で夕方になる。翌日、天気が良かったら駒ヶ根ロープウエイで三の沢岳往復や池山尾根で空木ピストンなんぞ意識しつつ、空木岳登山口を偵察後、菅の台近辺での車中泊場所を探す。

 駒ヶ池から駒ヶ根高原方面に入り込み大沼湖の横に絶好の車中泊ポイント発見。池に面して静かでトイレも完備している。背後には国民宿舎、ユースもあって安心感も高い。さらに駒ヶ根の街までも近い。まあ第一級のPBP(パーキングビバークポイント)と言っていいだろう。これからもこの近辺で泊まるときには利用しよっと。(2011.7.23/土)


【駒ヶ根大沼湖。静かで気分良し】

【私の車中泊装備】 

【トイレも快適】

2011年7月16日土曜日

北ノ俣岳

 梅雨が明けた。夏山の季節だ。でも大混雑の山小屋には泊まりたくない。以前はテント持参の行動だったけど、最近は重い荷物を持つと楽しくない。と、言うわけで日帰りピストンの山行計画。北アルプスの北ノ俣岳へ行ってきた。

 当然、行動時間は長くなる。通常は前夜登山口に到着、車の中で仮眠。そして早朝発で行くところだ。でも、車の仮眠では熟睡できない。そこで考えた。最近、夕食後すぐにうたた寝してしまう。そのうたた寝を本格的睡眠に継続導入し、超早起き出撃はどうだろう・・・。

 その超早起き作戦はとりあえず成功だった。深夜、もとい早朝2時爽やかに起床。国道41号線で高山、古川を越え神岡で新穂高方面へ右折、「山の村」「大規模林道」「飛越トンネル」などの標識に導かれて6時チョイ過ぎに飛越トンネル入口の登山口に到着。

 かなり多くの車も止まっている。なかなか人気のコースなのかもしれない。数年前、このルートを途中の寺地山まで登ったことがある。その時、寺地山から北ノ俣を眺め、次は登ってやろうと思っていた。なかなか執念深い私です。

 6時20分登り始める。時間も早いので涼しい気分で快適に歩く。打保からの旧神岡新道との合流点を過ぎると高原の気配。登山道の両脇には水芭蕉が多い。場所によっては水芭蕉を踏み分けながら進むような場所もある。6月の花の時期には美しいだろう。さらに進むと高層湿原が現れニッコウキスゲが咲いている。まだ咲きはじめらしくオレンジ色が濃い。

 寺地山を越えると、眼前に北アルプスの稜線が広がる。北ノ俣岳まで笹原からハイ松の開放的な景観で、これから進むルートが見える。途中まで木道が整備されているみたいだ。空は快晴、素晴らしい。

 少し下ると、避難小屋。なかなか綺麗な避難小屋だ。その前の水場にはホースから細い水が流れていた。そこで水を補給。また帰りにも補給すればいいと考え、重くなるので少しだけ補給したけど、それが失敗だった。なぜなら、帰りには水が枯れていた。

 爽やかな風に背中を押され、なんとか稜線に到着。素晴らしい景観だ。薬師岳が大きい、北アルプスの主だった山がすべて見える。やっぱり北アルプスは良いねえ。北ノ俣岳の頂上は広々した丘のようで気分が解放される。その後、下山開始。途中で水が切れ渇き地獄の下山となる。

 ヘロヘロになって車に戻り、震える手でハンドルを握り自販機を探す。やっと見つけた自販機。でも飲もうと思った「三矢サイダー」は売り切れだ。歩きながら考えていた炭酸系はすべて売り切れ。バヤリースオレンジで我慢する。

 その後さらに炭酸系を探し、コカコーラ、CCレモンなんぞ発見。そして発見するたびにがぶ飲み。大量の炭酸飲料の摂取で後味が悪い。といいつつ、500MLのペットボトルを4本(5本かも)飲んでしまう。これって体に悪いのでは・・・?でも、今回の山行で一番感激したのは、下山後飲んだバヤリースオレンジでした。

 その後、汗を流すために割石温泉に寄ってみた。割石温泉は3月11日の震災のあと湯温が上がったとニュースで聞いた。その真偽の程を確かめるべく、係りのオッチャンに聞いてみた。オッチャン情報によると、地震の後、湯温も湯量も増えたらしい。さらにその前の能登半島の地震の時にも湯温、湯量ともに増えたらしい。現在は41度超の湯が毎分60L出ているとか。でも、入った感じは以前とあまり変わらなかった。(2011.7.16/土)


●行動記録
6:10 登山口(飛越トンネル入口)着
6:20 発
8:10 旧神岡新道合流点
9:05 寺地山
10:00 北ノ俣避難小屋
12:10 北ノ俣岳山頂
12:30 発
13:45 北ノ俣避難小屋
14:30 寺地山
15:20 旧神岡新道合流点
16:45 登山口着


 
 【飛越トンネル入口の登山口】

 【登山道は水芭蕉を踏み分けていく場所もある】

 【登山道脇のニッコウキスゲ】

 【寺地山の手前、展望が開ける。左から笠、乗鞍、御岳】

 【寺地山を越えると北アルプスの稜線が開ける】

 【北ノ俣岳避難小屋前の水場。細い水流。午後には涸れた】

 【北ノ俣避難小屋。定員8名。溢れた人は何処に寝るのだろう・・・】

 【捕虫網を持った青年。ミヤマモンキチョウの生態調査だとか。遠目には青空、白雲、草原、少年の夏景色】

 【稜線に出ると、薬師岳が大きい】

 【稜線から槍(左)、黒部五郎(右)を望む】

 【北ノ俣岳山頂】

【避難小屋チョイ上の池塘群】 

 【朝には咲いていなかったワタスゲが午後には咲き出した気配。黄色はニッコウキスゲ。遠景は笠が岳】

【下山後、割石温泉で汗を流す】 

 【コバイケイソウ】

 【シャクナゲ】

【ハクサンイチゲ。北ノ俣岳周辺はハクサンイチゲの大群落と聞いていたけど、残念ながらまだ早かった】