2018年12月21日金曜日

しまい弘法(2018.12.21)

毎月21日は弘法さんの市がたつ。特に12月21日は一年最後の弘法市で「しまい弘法」と呼ばれている。数年前、京都東寺のしまい弘法に行ったことがあるけど、今回は大阪四天王寺のしまい弘法へ出かけてみた。もちろん18切符を利用したのは言うまでもない。

今回はちょっとした目的があった。いつも使っている小銭入れがよれよれになったのでその後任を探すことだ。気に入ったものが無ければ買わないだけなので気楽な気持ちで天王寺へ向かった。でも、何か目的があると行動に気持ちが入る。

四天王寺の弘法市はお寺を中心に骨董部門、衣類部門、食品部門、農産物部門とお大きく分かれる。最初に飛び込んだ骨董部門は凄い。乱雑に置いたらゴミ屋敷になりそうなアイテム多数。この中から掘り出しものを見つけるのは大変な作業だ。しかし、売り手、買い手ともどもに皆さん明るく楽しい空気に満ち満ちている。

そんな中でジーンズの端切れで各種小物を作っている小さな店があった。そこに小さな小銭入れ発見。ジーンズに皮を張り付け袋状にしてホックで止めただけの小さな小銭入れだ。指輪入れにも出来るとプレートに書いてある。値段は400円。その小銭入れをジックリ手に取り、ホックを開け閉めして購入決定。いままでの小銭入れから小銭を入れ替え使ってみること1時間。実際に使うことによって評価は定まるけど、素晴らしく使い心地が良い。

今まで使っていた小銭入れと比べて一桁以上安価で、今まで以上に使い易いものが手に入って非常に気分の良いしまい弘法だった。その店のオバチャンもといオネエチャンは自作した作品を毎月同じ場所で販売しているという。次回再訪し、使いやすいバックの制作を依頼できないか?真剣に考えている。

【この季節、米原近辺の琵琶湖周辺には霧がかかることが多い、この日も濃霧でJRのダイヤ混乱】

【大阪は晴れている】

【四天王寺のしまい弘法】

【四天王寺から大阪市内を北上、生玉神社に井原西鶴の像発見。賽銭入れが有るのは大阪的?】

【堺筋を北上していたら北浜に五代友厚の銅像発見、その後、天神橋筋商店街で一杯飲んで帰還した】

2018年12月18日火曜日

湖北の観音様(2018.12.18)

琵琶湖の北から日本海にかけては古い仏像が残っている。京都や奈良のような権威的な勢力に保持されてきた仏像とは異なり、地元の方々にその集落単位に守られてきた仏像が多い。特に有名なのは渡岸寺の十一面観音だけどそれは以前見たことがあったので、今回は西野薬師堂と赤後寺の観音様を見ることにした。

18切符を握りしめJR高月駅から西野薬師堂、赤後寺を回りJR木之本駅まで10キロ程度の気分の良いハイキングだった。稲刈りも終わり、緑の麦の芽を眺めながら麦畑の間の道をのんびり歩く。この日は雨を心配していたけど風もなく暖かい一日だった。

遠くにちょっとした集落が見えるけど、その集落ごとに古い仏像を抱えた寺が管理されている。常時管理する人がいるわけでもなく、集落の人が当番制でお寺を管理している。拝観するには事前に電話で申し込み、その日の当番の方に鍵を開けてもらうことになる。その当番の方から仏像や寺の解説を聞くのは京都の観光寺とは異なってしみじみとした素朴な気分になる。

【西野薬師堂、雪囲いがしてある、ここには薬師如来と十一面観音がある。隣のお堂には千手千足観音があるけど、観音というより不動明王のような顔をしている。】

【稲刈りの終わった田んぼの向こうに集落が見える。】

【緑の畑は麦?】

【赤後寺の仏像はコロリ観音と言うらしい。立派な仏像だけど手が欠けているのが惜しい】

【湖北の集落は立派な家が多い。限られた人数の集落で伝統的な暮らしを続けるのはそれなりに大変なんだろうなあ・・・。】

2018年12月12日水曜日

弾丸フェリー(2018.12.12-14)

「弾丸フェリー」は大阪九州間のサンフラワーで実施されている。往路フェリーで一晩かけて九州に入り、昼間の数時間行動し、復路は往路の船でそのまま帰るというなんとも荒っぽいツアーだ。料金は往復1万円。通常料金の約半額だ。以前から気になっていたけど大阪志布志航路が新造船になったので、新造船の乗り心地の調査もかねて出かけてみた。

往復料金1万円はLCCの航空運賃と比べると特に安いとも思えないけど、宿泊代二泊分も含まれると考えれば格安かもしれない。特に船の揺れが気にならず、さらに船のディーゼルエンジンの振動が安眠を誘う私にとってはかなり魅力的だ。

新しくなったサンフラワーは快適だった。一番安い窓もない船室だけど、個別のシートはカーテンで隣と仕切られてシーツも新しい。トイレその他の設備も新しく気持が良い。しかも、空いていたので往路では定員14人の小部屋に乗客は三人。当然、それぞれ離れた壁際に横になるので新設のカーテンも必要ない。私の部屋は「ツーリスト」と呼ばれる最低価格の部屋だったけど、ワンクラス上の「ツーリストベッド」と呼ばれる上下二段のワンクラス上のベットタイプの部屋より広々していて快適ではないか・・・。

ノンビリ一夜を過ごし、志布志港着は午前9時頃。船から降りてどこへ行こうか迷ったけど、港の周りには何もない。バスもいない。どこへ行くべきかのアイディアもない。結局、港の一角に臨時的に開設されているレンタカーを借りることにした。一日借りて7000円程度。ネットで事前予約すれば若干の割引があるようだ。そのレンタカーを借りたとき思わぬプレゼント。サンフラワー利用でレンタカーを借りる時、志布志市からの補助金が片道1000円貰えるという。私は弾丸の往復なので想定外の2000円ゲット。ただただウレシイ。

最初、レンタカーで大隅半島の南端の佐多岬に行こうと思っていたけど、レンタカーの窓口では佐多岬ピストンは時間的に厳しいかも?とのアドバイスがあった。素直な私はとりあえず桜島から鹿屋あたりをうろつくことにした。次回、機会があったらレンタカーを事前に予約し、借りる時間を節約して佐多岬まで行ってみたい。

復路の船室もオッサン4人。私を除く三人は鹿屋出身でいろいろ有意義な話が聞けて楽しい船旅だった。昔はフェリーの船室には寅さん映画の空気が流れていたけど、最近はほとんど会話がない。しかし、今回の旅では楽しい話で盛り上がり、持参のアルコール関係がなくなるという状況だった。

◆メモ
12/12
夕食:弁天町なかもと(1850円、酒1、どて焼き、ふぐ白子焼き、卵丼)
地下鉄230円
サンフラワー弾丸フェリー10000円

12/13
朝食バイキング620円
8:55支部志港(入港するもなかなか下船出来ず)
志布志港周辺は何もない
JR志布志駅までは徒歩15分程度
レンタカー約7000円
志布志港のフェリーRターミナルにはオリックスレンタカーの特設カウンター。
レンタカーを借りて取り合えず駅の観光案内所へむかい大隅半島の情報収集。
佐多岬ピストンは時間的に厳しそう。
志布志志布志市から2000円の助成金
土産:焼き芋、インゲンポタージュ、酒盗、つぼづけ。
志布志の町には古い物もありそうだ
山頭火の石碑があった。
昼食:鹿屋漁協直営店(カンパチの定食1200円。カルパッチョ、あんかけ、小エビかき揚げ、味噌汁、小鉢、ご飯)

12/14
オッサン四人で夜盛り上がる。内三人は鹿屋市ゆかりの人間だ。
もらった焼き芋は美味かった。

大坂南港(手前が新造船さつま、左遠くが別府行)

【ツーリストの席。飛行機のビジネスクラスよりは良い】

【出港するとき夕日が落ちた】

【垂水の道の駅には日本一長い足湯がある】

【鹿屋漁港直営の食堂。ここいらはカンパチが名物らしい】

【志布志港近くのタグリ岬に山頭火の石碑があった。志布志は古い町らしい。一日ゆっくり歩くのも楽しいかも・・・】

【タグリ岬は植生が南方風だ】

【タグリ岬の展望所から見た志布志湾。その先に大隅半島が見える】

2018年12月5日水曜日

修学院離宮(2018.12.5)

今年の秋、なんとなく気になっていたのが桂離宮と修学院離宮と戒長寺。そのうち桂離宮と戒長寺はクリアした。残るは修学院離宮だ。

というわけで修学院離宮に挑戦してみた。京都の紅葉も12月の声を聴けば観光客のモチベーションも下がり、少しは人が少ないのでは?との希望的観測だ。そして紅葉も最近の暖かさでまだ持ちこたえているのではないか?とのさらなる希望的観測もある。

そんなダメで元々の出撃だった。新幹線も使わずジバングの在来線で京都に着いたのは10時チョイ前。地下鉄で松ヶ崎まで出てそこから歩き出し11時チョイ前に修学院離宮に着いた。人出が少ないとの一つ目の読みはバッチリあたり、一回目の13:30からの観覧グループの入場券をゲットできた。しかし二つ目の紅葉に関する希望的観測は若干外れて紅葉の最盛期は終わっていた。ところどころ美しい紅葉も残っていたけどね。

修学院離宮は広い。広大な敷地の中に三つの離宮が配置されている。それらの周りには広大な農地が広がり、水田や野菜畑が季節感を出している。その畑を縫って背の低い赤松の並木に守られた小道が各離宮をつないでいる。いままで見た日本的な庭園では見たことがない構造だ。

驚いたのは少し登ったところにある上離宮から見える大きな池だ。池はこの上離宮からしか見えない。そんな高いところに池を作る発想は贅沢だ。石垣を積み上げダムを作り池を作ったという。そしてその池で舟遊びをしたという。

桂離宮も修学院離宮も可能な限り力を尽くし、自然の美しさを感じられるように工夫が凝らされている。それはそれである種感動を覚えるものの、その作意が鼻につく場合もある。その対極にあるのが戒長寺だ。その静けさは捨てがたいし、石段の脇に咲く椿の花も美しかった。要するに贅沢に慣れてない私にとっては、桂離宮や修学院離宮は落ち着かないところなのかもしれない。

◆行動記録その他
5:00 起床
6:00 出発
6:37 勝川発(6:40でも間に合うかもしれない)
7:10 金山発(平日の米原行はこれだけ)
8:50 米原発(勝川ー新守山140円、新守山ー京都1810円ジパング)
10:00 京都着
11:00 修学院離宮(京都-松ヶ崎、地下鉄290円、松ヶ崎から徒歩)


【午前11時の修学院離宮入口、そんなに混雑はない】


【曼殊院方向の路地から修学院離宮を覗く】


【入口近くの名残の紅葉】


【小さな赤松の松並木の先には何とか言う修学院離宮の山その左遠くに比叡山】


【なんとか言う客殿】


【手前の土塁的な盛り上がりの向こうに池がある。遠く左は比叡山】


【上離宮への道】


【振り返れば京都の街並】


【なんとか言う客殿】


【その客殿の中にあるかなり有名な違い棚】


【中離宮の隣は林丘寺、林丘寺は修学院と関係が深い。】


【修学院離宮の農園のネギは美味しそうだ】


【上離宮から池を見下ろす】


【修学院の帰り道、北山通から五山の送り火の火床らしきもの発見。「妙法」ではないかと近づいてみた。銀閣寺奥の「大」の火床からは京都の街が良く見えるので「妙」からも見えるのではないか?隣の墓地の横から火床へ近づくのは可能だけどやめておいた。理由は「法」の火床に上がる石段の脇に「立ち入り禁止。立ち入ったら警察に通報」との警告があったから。】


【止めておいてよかった。「妙」の下にも「入山禁止」の警告とフェンスにかぎがかかっている。お寺さんも厳しいね。「妙」から見た京都の街はどんな感じだったんだろう・・・?】