2011年3月29日火曜日

四国五日目

【なぜか奈良に寄り帰還】
 四国徘徊も五日目。さすがに少々疲れてきた。本当は直接自宅に帰りたかったけど、諸般の事情で奈良の氷室神社の枝垂桜の写真を撮りに行く必要があった。大坂で大和路線の快速に乗り継ぎ、2時チョイすぎに奈良に到着。

 善通寺でも重かった地酒3本入りザックに高松で購入した讃岐うどん三食セット二組を加え、ザックはさらに重くなる。氷室神社の桜は昨年は3月27日時点で散り始めていたが、今年はかなり遅れて五分咲きの状況。神社の関係者風オッちゃんの話では「今年は一週間ほど遅い」とか、でも今日の陽気がこのまま続けば今夜にも満開になるらしい。

 その氷室神社の帰りに今夜の夕食用平宗の柿の葉寿司8個入りを2箱購入。さらに重くなったザックに足をとられつつ、なんとか夕方6時チョイすぎに自宅に帰還。ふー、疲れた疲れた。

 今回の四国は高知の桂浜でバスに乗った以外、ほとんどザックを背負っての徒歩での行動。気候も良い時期、チョイと汗をかきつつ街を徘徊するのはとても気分が良い。四国には遍路の課題もあるので、再度出撃したいと思っている。(2011.3.29)

2011年3月28日月曜日

四国四日目

【桂浜を見て高松へ】
 朝、6時半起床。7時過ぎのバスにて桂浜へ向かう。のっぺりした日本地図で感じていた高知とは違い、高知の町は細長く入り込んだ入り江の奥にある。桂浜はその入り江の外側だ。高知中心部のはりまや橋からバスで30分ぐらいかかる。
 
 今回の旅での行動パターンである早朝散歩はとても気持ちが良い。当然、桂浜も気持ちが良かった。バスを降り、標識に導かれて竜馬像へ行ってみた。桂浜を見下ろす松林に囲まれるように立っている。思った以上に大きい像だ。ニューヨークで見た自由の女神も大きかったけど、サイズは異なるけど、竜馬像も想像以上の大きさだ。

  桂浜の波打ち際を歩いてみた。小石の美しい砂浜だ。その波打ち際を歩き、そのまま一つ前のバス停「桂浜花街道」からバスに乗って高知に戻った。

 その後、この旅で四つ目の城、高知城に寄り、お土産用地酒を数本購入。ホテルに戻り、高松へ向かった。今回、図らずも松山城、大洲城、宇和島城、高知城と城を巡ることが多かったが、四国の城はなかなか趣き深い。この高知城も再建コンクリートの城ではなくて、昔からの城とのことだった。

 高知から高松は意外と近い。この後、どこに寄ろうかと検討した結果、岩本寺で四国遍路に目覚めた私は、弘法大師生誕の地、善通寺に寄ってみることにした。JR善通寺駅から75番札所善通寺までは1.5キロぐらい。高知で購入した地酒3本入っているザックはさすがに重かった。(2011.3.28)


【主な支出】
お土産用地酒4号瓶3本    約5000円
東横イン高松           約4000円(松山で登録した会員価格)
讃岐うどん(川福ほろよいセット) 1600円

2011年3月27日日曜日

四国三日目

【宇和島から高知へ】
 この日も朝6時半起床。この旅で恒例となっている朝の散歩は宇和島城。この城も松山城と同様、戦後のコンクリート作りではなくて昔からの建物だとか。何かお城巡りの様相を呈して来た。その帰り道、ほとんどまだ店は開いてない街中に、人影のあるイリコの店発見。

 名前は佐々木海産。声をかけてみれば営業中だとか。さすが宇和島。いろいろな種類のイリコがある。今日の高知までの車中のワンカップのアテに100グラム240円(?)のやわらかそうなイリコ購入。このイリコは食べがいがあった。最終日まで列車のワンカップのお伴としての役割を果たしてくれて、有り難かった。【写真】上:宇和島城、下:城山から海を臨む

 宇和島から予土線で高知に向かう。この予土線が今回の旅の核心部。しかし核心部といえどもワンカップとイリコのセットでうたた寝に終始。気がついたら車窓から四万十川が見える。四万十川名物の沈下橋も見える。桜も咲いている、モクレンの白い花が美しい、菜の花の咲いている。うーん春だなー・・・。

 予土線は窪川に向けて走っている。その窪川は地図を見ると土佐くろしお鉄道の起点。要するに海岸にあると思うのだが、列車は四万十川の上流に向かっている。最終的に窪川についてみれば四万十川の上流地域。地図上は海岸に近いものの、まだかなりの山の中らしい。
 
 JRの時間待ちが1時間以上。そこで気がついた。ここには四国八十八箇所の37番札所の岩本寺がある。実は私、10年ぐらい前の在職中から四国遍路には重大な関心を持っていた。仕事で徳島出張の折、一番札所の霊山寺で遍路グッズも購入済み。納経帖には一番札所霊山寺から三番札所の金泉寺までの印ももらってある。その岩本寺へ行ってみた。岩本寺で納経帖に印をもらい、なんとなく満足感に浸ることが出来た。

 その後、土佐久礼で昼食の予定。事前調査によると土佐久礼には「大正市場」という有名な市場があるのだとか。そこの浜ちゃん食堂の「かつお丼」は良いらしい。その「かつお丼」求めて土佐久礼駅に降り立った。でも駅はひっそり。人気も無い。

 なんとなく大正市場方面に歩いていくと徐々に人気が多くなってきた。ほとんどの人は車で来るらしい。そして大正市場は大混雑の様相。浜ちゃん食堂も行列が出来ている。予想外の展開に、普通なら諦める行列嫌いの私だけど、ここまできたら諦めるわけには行かない。

 行列リストに名前を書き、ワンカップを舐めつつ、これを食前酒と思い込んで待つ事約30分、やっと「かつお丼」にありついた。くだんの「かつお丼」はまあ普通の「かつお丼」だった。値段は550円。まだ、かつおの季節には少し早いかもしれない。


 「かつお丼」の後、土佐久礼の海岸に行ってみた。遠く太平洋を望む、こじんまりした海岸で、とても良いところだった。漫画「土佐の一本釣り」の作者(名前は青柳裕介)の像もあり、ちょいとしたベンチもあって公園風になっている。夏は海水浴場にもなるらしく、トイレの外にはシャワーもある。海の水もとてもきれいだ。「こんな土地にすむことが出来たら気分がいいだろうなー」と、思いつつ、一方では「津波が着たらどこに逃げるのか?」などとも昨今の状況が頭をよぎる。

 土佐久礼駅近くで海産物加工場発見。カラスミ、酒盗など陳列してある。宇和島で食べたカラスミは美味しかった。そのカラスミを買いたいのだがなかなか決断できない。大きい方が1万円、小さいので7000円。
  
「うーん、カラスミなんぞに1万円かー」。
 「まじめに退職まで勤め上げ、カラスミ一つ買えないなんて情け無いではないか・・・」。

 などと心千々に乱れつつも、ついにカラスミ購入を断念。その代わり酒盗(辛口)を一瓶購入。値段は450円(?)。甘口もあったけど辛口のほうが安かった。帰宅後、その酒盗を食べてみたけど、とても美味しかった。

 高知では二日続きの地魚居酒屋に空腹感が出て来ない。毎日、宴会は不健康と、蕎麦屋であっさり夕食となる。酒も日本酒は止めてビール中瓶1本。(2011.3.27)

【主な支出】
イリコ他(佐々木海産) 約500円
かつお丼(浜ちゃん)   550円
ホテル           5500円
夕食のとろろ蕎麦と麦酒 約1200円

2011年3月26日土曜日

四国二日目

【道後温泉本館】昨夜は温泉か?居酒屋か?の究極の選択。けっきょく居酒屋を選択したので、翌朝6時半起床でホテルチェックアウト前に道後温泉へ出かけてみた。ホテル前から路面電車で10分程度かなあ。電車に乗りつつ市内の地理を確認。これなら歩いてもいけると判断、帰りは歩くことにする。
道後温泉本館は立派な建物だ。料金は大人1500円、1200円、800円、400円の4通り。値段によってそれなりのサービス、雰囲気を味わえる。私は時間も無いので400円コース。石造りの神の湯・西浴室に浸かる。癖の無い透明の湯は特段の特徴も無いけど、この石造りの浴槽が素晴らしい存在感をかもし出す。
【椿の湯】長湯で火照った体を冷ましつつ、温泉街を歩いていたら近くに大きな別の共同浴場発見。名前は「椿の湯」。地元の人はこちらに入っているらしい。次回は「椿の湯」に入ってみたい。その後、ホテルまでの帰り道、チョイと松山城にも寄り道ししてみた。
 
【松山城】松山城にでは親切なボランティアガイドに遭遇。いろいろな話を聞くことが出来てとても楽しかった。地元の方々の松山に対する愛着、誇りが感じられる。
 
【臥龍山荘】今日は宇和島までなので、ゆっくりチェックアウト。10;18発のJRで大洲経由で宇和島へ向かう。大洲では臥龍山荘を見学し、肱川にそって大洲城までのんびり歩いた。かわらに咲いた菜の花の黄色がのどかだった。
 
【宇和島・居酒屋・ほずみ帝】宇和島でも地魚料理二日目。同じような居酒屋で同じような料理を食べる。さすがにこの地方は魚が豊富だ。(2011.3.26)
 
【主な支出】
  • 道後温泉 400円
  • 臥龍山荘 500円
  • 宇和島グランドホテル 5500円
  • ほずみ帝(居酒屋) 約4000円(こいか、茄子炒め、亀の手、シメサバ、カツオたたき、カラスミ、ガシ煮付け、エビ塩茹、さつま 酒、ビール)

2011年3月25日金曜日

四国一日目

【松山の居酒屋・酒八】

【坂出の駅なかの讃岐うどん】


 青春18切符を握り締め四国を放浪してきた。5時19分始発電車で勝川発。前夜、なぜか寝付かれず睡眠時間は2時間ほど。まるで遠足前の子供だね。でも、電車の旅は車の運転しなくてい良いので気楽な気分だ。

 名古屋、大垣、米原、姫路、相生、岡山、坂出、観音寺、伊予西条とJRを乗り継ぎ、松山着は夕方5時51分着の予定。しかし、坂出でトラブル発生。  四国入国を祝し、坂出駅構内の讃岐うどん屋できつねうどん(450円)を食べた後、観音寺行きの列車に乗ろうとホームで待っていた。 そこへ快速列車が入ってきた。席を確保し車窓を見れば、なぜか瀬戸大橋を渡っている。

 うっかり岡山行き快速に乗ってしまったようだ。坂出駅は岡山行き瀬戸大橋線と松山方面行き予讃線が同じホームで同じ方向。さらに岡山行き快速(マリンライナー)が松山方面観音寺行き快速(サンポート南海リレー号)の5分前に入ってくる。最近、カタカナの名前の区別が付きにくい私です。

  チョイとあせりつつ、次の駅「児島」で乗り換えて、再度坂出に戻り、1時間遅れで、観音寺方面に乗ることが出来た。ヤレヤレ・・・。けっきょく、松山着は1時間半遅れ、道後温泉に入るのは明日にして、ホテル近くの居酒屋で地魚料理。とても美味しく、満足満足。居酒屋の帰り道、大街道(松山の繁華街)近くのアーケード街で「労研万頭(まんとう)」購入。ほのかな優しい味の万頭はいかにもしみじみしたレトロな蒸しパンでした。(2011.3.25)

【主な支出】
青春18切符      11500円
弁当酒つまみ(姫路)   1500円
讃岐うどん/きつね(坂出) 450円
東横イン        約4000円
居酒屋(酒八)     約4000円
 突き出し、刺身(アジ、タイ、皮、マグロ、ウニ、サザエ)、メバル煮付け、新タマネギちりめんじゃこサラダ、山菜天ぷら、さつま(肴すり身の冷汁ご飯)、酒

2011年3月6日日曜日

和倉温泉2

【ひがし茶屋街。時間が有ればここから浅野川、卯辰山方面を歩いたら面白そうだ】

【志摩の座敷の掛け軸、花。花の生け方も洗練されている】

【まいもん寿司・金沢駅。まんきつランチ、鯖ぬた、冷酒、岩海苔の味噌汁もついてくる】

●ひがし茶屋街

 和倉温泉の帰り、金沢で2時間程度の乗り継ぎ時間があった。現役で仕事をしていたころ、出張で良く金沢には来ていたものの、駅、香林坊、片町辺りしか行ったことが無い。近江町市場、兼六園には行ったことがあるけど・・・。

 観光案内所でゲットしたウオーキングマップ片手に東茶屋街に行って見た。浅野川を渡ったのはこれが初めて。早春の土曜日、観光客も多く歩いている。東茶屋街はガイドブックの写真どおりのきれいに整備された町並み。高山の上三之町、妻籠、馬篭、日田、おかげ横丁・・・などの歴史的観光的町おこしの気配。

 その中の「志摩」(国重要文化財)に入ってみた。入場料400円。江戸時代のお茶屋の建物でなかなか古い。裕福な町人の社交場でとても渋くて良い感じの建物だ。座敷の床の間の掛け軸、花などもかなり気を使って飾られている。昔の日本文化の高さを再認識する。それに引き換え昨今の「日本の文化はどうなっているのか?」「テレビ番組の若手芸人のレベルはこれでいいのか?」「責任者出て来い!」と人生幸朗風につぶやいてしまった私です。フルイネ。

 あっという間の2時間。金沢駅で昼食をとることにする。検討に検討を重ね金沢駅の中の「まいもん寿司」に飛び込む。本店は駅西の回転寿司らしいけど、駅の店は客席が10席程度のカウンターのみ。通常2000円の「まんきつランチ」が1580円との看板につられ「まんきつランチ」を注文。ついでに「鯖のぬた」冷酒も頼み昼から一杯。それらすべてが美味しかった。また行きたい。

 その後、駅の芝寿司売店で帰宅後の夕食及びお土産用に「おはぎのマリちゃん」「鯖棒寿司」「笹寿司詰め合わせ」なんぞを買い、特急「しらさぎ」に乗車。さすがに食べ過ぎ、飲み過ぎでひたすら寝ていたら、あっという間に名古屋着(2011.03.6)。

2011年3月5日土曜日

和倉温泉1

【初めてきた和倉温泉。能登のJRはどんどん少なくなっている】

【加賀屋の夕食、四角のお膳の左手前の和紙の中に口子が入っている】

●加賀屋

 出来るだけ安い宿の泊まるのが私の旅のスタイル。素泊まりなら5000円以下。二食付きなら8000円以下。それが基本だ。しかし今回、ひょんなことから日本有数の有名旅館「和倉温泉・加賀屋」に泊まることになった。旅館評価の顧客満足度1位をここ数年連続してキープしているとか、していないとか・・・。
 
 いつも愛用している青春18切符でなくて、特急「しらさぎ」「サンダーバード」を乗り継ぐ正しいオヤジ的観光旅行で和倉温泉駅着は午後2時少し過ぎ。駅前には加賀屋関係マイクロバスが数台待ち構えている。JR利用の泊り客はほとんどこの特急「サンダーバード」で到着するみたい。

 そのマイクロに乗り込み、流れの中で加賀屋にチェックイン。可愛いオネエチャンが荷物を持ってくれる。お茶を出してくれる。お菓子も出てくる。抹茶も出る。まさに昨今テレビで紹介される、絵に描いたようなサービスが繰り広げられる。でも、自宅にて炊事、洗濯、掃除に明け暮れる「自立した」(ここ強調)私にとってはきわめて落ち着かない状況。そんな自分の性格が「大物」になれなかった私の人生を象徴しているかもしれない。でも、そんな私の人生、けっこう気楽で気に入っている。

 夕食はお約束の蟹も出た。焼き蟹も出た。さらにいわくありげな和紙に包まれた口子も出た。その口子、知識としては知っているものの食べたことは無い。「おお、これが噂の口子か」と感激しつつ口に入れたものの、あまりの小ささに舌先に意識を集中しないと味が分からない。けっきょくほとんど味も分からず、私の口子初体験はあっさり終了となりました。 宿の売店では一辺15センチ、いや18センチ(大きさ自信なし)ぐらいの三角形で3000円~5000円。単位面積あたりのコストはスルメの20倍ぐらいかなー。たぶん二度と食べることも無いだろう。

 食後、加賀屋の内部探索。和風ステージ「祭り小屋」(入場無料)では従業員のオッちゃん三人組が民謡を踊っている。「ナンシーなんとか」いうオッちゃんニューハーフの歌謡ショー、パラグアイ出身のペアのラテン音楽と続く。子供のころ良く聞いたラテン音楽に触れとても懐かしかった。トリオロスパンチョスは今どうしているのだろう?

 さらに、加賀屋一押しの豪華ミュージックレビュー「雪月花歌劇団」花組公演が隣のシアタークラブ「花吹雪」で行われている。ほろ酔い気分で「祭り小屋」歌謡ショーを満喫した私は、通常ならたぶん行かないだろうこの手のイベントに、「なぜか参加せねばならぬ」と北陸の空気に背中を押され中に入ってしまった。入場料は2000円(ドリンク別)。

 舞台では正に宝塚歌劇団と見まごうばかりの絢爛豪華なショーが繰り広げられている。でも、宝塚を見たことが無い私にとって、「宝塚歌劇団と見まごうばかり」とは言いすぎかもしれない。夢のような1時間(もっと長かったかも)も終え、帰り際、ちょっと気になった。「花組」公演ということは「雪組」「月組」もあるのだろうか?
 
 気がつけば夜も11時過ぎている。なんだかんだときわめて日本的、昭和の宴会温泉的、単純なおもてなしに単純に楽しめるようになった自分自身を発見した、楽しく癒された旅だった(2011.3.5)。