2015年9月29日火曜日

中山道・古典庵(2015.9.29)

秋になった。天気が良い。そうだ、中山道でも歩いてみよう。南木曽から南は歩いているので、北へ向かって行ける所まで歩き、一杯飲んでJRで帰還するというお気楽計画。

お気楽計画なので当然行動もお気楽。朝10時を過ぎ、携帯を入れた小さなポーチを肩に、何も持たずに家を出た。事前の情報では南木曽から北の旧中山道は国道19号線にからんで続いている。「なにか問題があれば止めればいいや」との適当な計画だ。

南木曽駅の観光案内所でとりあえず情報収集。そこで聞いた話では中山道は南木曽(三留野)から野尻までは木曽川べりを歩き、増水時には通行できなくなる難所も多く、その迂回路として東側の山の中を通る与川道が開かれたという。その与川道の方が車の通行も少なく楽しそうだ。

駅で買ったペットボトルのお茶を手に、ブラブラ歩き始める。秋に陽射しが眩しい。青空と南木曽岳を背景にコスモスが揺れる。稲刈り直前の黄金色の稲穂が美しい。道はゆるい傾斜の舗装道路と時々現れる山道。まさに日本の田舎の風情、快適な道だ。

単なる散歩の延長としての中仙道だけど与川道は徐々に山の中に入っていく。ひょっとしたら明るいうちに野尻に着けないかも。山用の装備も食料も水も無い。当然、暗くなってからのラテも無い。途中の農家のバアチャンに聞けば、まだまだ野尻は遠い。この先には峠越えがあるようだ。様子も分からないので、今回は「古典庵」というところで引き返すことにした。この古典庵は駅で貰ったパンフレットによれば「木曽八景与川の秋月」と呼ばれる名所らしい。二日前の中秋の名月には観月の会が開催されたとか。

南木曽に帰りJRの時間を確認すれば、2分前に出て、次は1時間後。駅前のスーパーで七笑のカップ酒を買い、駅前のベンチでしみじみ楽しむ。日はすでに山の陰に落ち、徐々に周囲も暗くなりつつある秋前のベンチに秋風が吹きぬける。良いねー・・・。その後、中津川に出て食べたラーメンが特に美味しかった。

◆行動記録
10:46 JR春日井
      南木曽まで1490円
12:00 JR中津川
12:18 JR南木曽
13:10 三留野本陣跡
15:00 古典庵
17:00 JR南木曽
17:58 発

【山留野本陣跡の枝垂れ梅とパンフレットにあったけど、特段のオーラは無かった】

【三留野の街道に面した家々には昔の旅籠の屋号を掲げる家が並ぶ】

【中山道は南木曽岳山裾を進む】

【秋の山里】

【古典庵の観月会は二日前だった】

【遠くに中央アルプスの山並みを望むも、山の特定できず】

2015年9月24日木曜日

祖母谷温泉(2015.9.24)

昨年、涸沢の紅葉を見た。涸沢と並んで紅葉の名所と言えば裏剣の仙人池。その仙人池の偵察に阿曾原温泉へでも覗いてみるか、と出かけてみた。しかし、前夜まで続いた季節外れのシルバーウイーク好天は終わり、降水確率60%。

「雨の日は登らない」主義の私としては、祖母谷温泉辺りでお茶を濁すことにした。本当は唐松岳から餓鬼山を越えて祖母谷温泉を訪れるのが以前からの望みだったけど、お手軽気分で訪れた祖母谷温泉はなかなか良い所だった。

収集した仙人池関連情報の紅葉最盛期は後一週間、阿曾原温泉から先のルートがハッキリしない、室堂から入る人も多い、などなどけっこう大汗かきそうだ。北陸新幹線開通で人が増えた宇奈月温泉だけど、公衆浴場は以前と変わらず、透明感溢れる湯があふれていた。

◆行動記録
(9/23)
13:00 春日井(給油)
19:50 宇奈月温泉(293キロ)

(9/24)
 6:00 起床
 7:57 トロッコ
 9:12 欅平
10:10 祖母谷温泉
13:31 欅平発
14:50 宇奈月
18:30 発
22:50 加子母着

◆情報
・宇奈月温泉公衆浴場350円
・黒部峡谷鉄道駐車場(夜間駐車可能)
 1日900円、二日1100円、それ以降1日900円
・トロッコ(片道1710円)朝7:32、各種割引チケット有
・祖母谷温泉(600円)

【欅平から祖母谷温泉への林道から祖母谷を見下ろす。この地域の谷は深い】

【このトンネルを抜けると祖母谷温泉。この地域にはトンネルが多いなあ。】

【祖母谷温泉小屋】

【河原の先に白煙発見】

【河原の露天風呂は適温だった。湯俣温泉を思い出す】

【祖母谷温泉露天風呂】

【何か楽しいトロッコ列車】

2015年9月19日土曜日

乗鞍・位が原(2015.9.19)

久しぶりの乗鞍高原は懐かしかった。昔の山仲間と何の計画も目標も無く、適当に出かけたものの行き先が決まらない。当然、気合も入らない。車を走らせつつ、「乗鞍へでもいってみるか」ということになった。どんな状況か良く分からなかったので、車で行ける所まで行き、適当なところまで歩き、適当なところで帰り、適当な温泉に入る、適当な計画だ。

19号線から境峠を越え、乗鞍高原、そして三本滝駐車場で車はゲートに阻まれた。山スキーで何度も来ていたカモシカ平ゲレンデに雪の無いとき来たのは初めてだけど、こんなに急な斜面だったのか?。

三本滝駐車場からは一般車は進入禁止。バスとタクシー、それに自転車のみが走れる。歩く登山者はほとんどいない。電光を切って登るバス道路を串刺しにするように登山道が時々現れる。その登山道とバス道路をのんびり歩いたけど、バス道路が圧倒的に快適だ。

普通、舗装された道は硬くて歩きにくいなどの声も聞くけど、はっきり言ってバス道路を歩くことは「圧倒的」に快適だ。足元は安定しているし、展望もすこぶる良い。乾いた秋風か吹き抜ける。

行き交う車も少ないし、時折、降りてくる自転車にさえ気をつければ、広い道路を「独り占め状態」。そんな道路を独占できる状況はなかなか無い。たいして期待してなかった紅葉だけど、登るにしたがって紅葉が進んでくる。位ヶ原に上がるとなかなかの紅葉が広がっていた。ガスに包まれていた乗鞍のピークも見えてきた。

適当な山のぼりだったけど、なにか得した感じの乗鞍だった。今年の紅葉は例年より早いかもね・・・。


◆行動記録
 6:45 加子母発
 8:30 木曽福島道の駅
10:00 三本滝駐車場
10:30 発
13:50 位ヶ原
14:10 発
16:50 三本滝駐車場
17:00 発
19:00 高山国八食堂(美味し、安し)
21:30 加子母着

◆情報
・三本滝からの登山バス 片道1500円ぐらい
・三本滝からのタクシー 片道5000円(4人乗れば安くなる)

【三本滝駐車場。一般車はここまで。駐車場代無料】

【バス道路を歩きカモシカゲレンデを見下ろす】

【時々現れる登山道も歩き易い道だ】

【位ヶ原山荘、感じの良いオネエチャンとのおしゃべりも楽しかった】

【登るに従い、紅葉が進む】

【肩の小屋方面。左側の剣が峰はガスの中】

【やっと山頂のガスが晴れた】

2015年9月12日土曜日

蝶ヶ岳(2015.9.11-12)

台風、豪雨、鬼怒川決壊など荒い天気の今年の夏だ。そんな中、12日土曜がピンポイントで晴れる予想。行かねばならぬ。行き先は蝶ヶ岳。前夜、堀金の道の駅で車中泊し、翌日、蝶ヶ岳を日帰りピストンする予定。

道の駅で車中泊体制を整え、途中コンビニで購入した「うに風味おかき」をつまみつつ、大雪渓の寝酒。そしてついつい飲みすぎた。さらにつまみの「うに風味おかき」を勢い余って一袋完食。胃の中で膨らんだらしく、苦しくて眠れない。最悪の睡眠状態だ。したがって当然、最悪の寝起き。あーっ!気持ち悪い。

食事も取れず、よろよろと三股登山口を歩き始める。超スローペースで歩くうちに少しずつ気分は回復してくるけど、復調には程遠い。途中、ゼリー、アンパン、ミックスナッツを何とか胃に流し込む。

体調は最悪だけど、蝶ヶ岳へのコースは快適なルートだ。歩き始めは沢筋の涼しい道。勾配もゆるく町の公園のお散歩コース。急な箇所はしっかりとした階段となっている。「まめうち平」を越えると普通の山道になる。初め見上げていた常念岳を横に見るようになると山頂は近い。

最後の坂を上り詰めると槍の穂先がまず見えた。その後、穂高の全貌が見えてくる。初めて来た蝶ヶ岳は予想以上に展望の良い山だった。今までいろいろ山に登ったけど、ここから見る穂高の展望を上回る景色は思い起こせない。登って良かった。

◆行動記録

(9/11)
19:30 春日井発
23:30 堀金・道の駅

(9/12)
 6:00 起床
 7:30 三股駐車(208キロ)
 8:00 三股登山口
 9:50 まめうち平
10:50 蝶沢水場
13:00 蝶が岳山頂
13:30 下山開始
16:40 三股登山口
17:10 三股駐車場
18:30 堀金・道の駅
      夕食、仮眠
21:00 堀金・道の駅発
23:40 加子母着

【道の駅・堀金から朝日に光る常念が見えた。秋だな・・・。】

【三股駐車場は大混雑。手前にある臨時駐車場も満杯だ。こんなに混むとは驚いた。】

【歩き始めは気分の良い樹林の道。】

【左・常念。右・前常念】

【蝶沢の水場。ちょうど良いところに水場出現。清冽な沢水が得られる。これなら水は500mのペットボトルで十分だ。】

【常念を見ながら自分の高さを予想する。稜線は近そうだ。】

【稜線に出ると突然の大展望。空は秋だ。】

【時間的に横から太陽の光が当たり穂高の迫力を感じる。】

2015年9月5日土曜日

松江徘徊・翌日帰還(2015.9.5-6)

萩の町の早朝散歩を楽しんだ後、JRで益田方面へ向かう。進行方向左手には美しい海が広がる。しかし、なんとなく景色に切れが無い。そこで気がついた。電車の窓が異常に汚れている。ほとんど窓の掃除がなされてない。「窓を拭かないとこんなに見えなくなるのか」の証明になるほどくすんだ窓だ。

JR西宝塚線の列車事故の影響で、安全運行対策に予算が費やされ、列車の窓の清掃まで手が回らないのか?と思いつつ、もう少し窓を綺麗にして欲しいと願う私です。出来ることなら、停車中のホームに下りて外から窓を拭きたいと思ったけど、雑巾も無いので止めといた。うーん残念!

なんだかんだで松江に到着。松江は大学卒業後、就職した職場の同僚と初めて旅行で来たことがある。こちらもほとんど記憶は無いけど、とりあえず、松江城と小泉八雲旧宅あたりを歩いてみた。松江城も良かったけど、小泉八雲旧宅の座敷から見た庭はとても良かった。京都の庭などあちこち見たけど、私が暮らすならこんな感じの家に住みたいものだ。

翌日、この旅の最終日。松江から名古屋まで帰らねばならぬ。天候は雨。18切符は最後の1枚。どのルートで帰るのか?なかなか難しい問題だ。本当は木次線の「奥出雲おろち号」に乗って帰りたかったけど、この日のうちには米原までしか届かない。

山陰線で鳥取経由の海沿いか?伯備線で岡山へ出る山越えか?結局、伯備線経由で帰還した。時間は十分あったので、備中高梁で一瞬下車することも考えたけど、外は雨。アッサリそのまま帰宅した。

◆行動記録
(9/5)
 6:00 萩浜崎界隈散歩
 7:44 東萩発
12:10 松江着
14:00 しんじ湖畔温泉入浴
      SKプラザ(500円)
15:00 α1(6000円)
      市中徘徊

(9/5)
 7:03 松江発
17:42 名古屋着

【朝の散歩で見た指月山。印象的な形の山だ。この山の左側に萩城の天主台がある】

【萩は武家屋敷、松下村塾が有名な観光地だけど、港近くの浜崎の町並みも渋い】

【松江城は国宝になったらしい。どっしりとした姿が美しい】

【小泉八雲の優しい感じは良いねえ・・・。】

【こんな感じの座敷、庭を自宅に作りたいものだ。】

2015年9月4日金曜日

山口徘徊(2015.9.4)

高校の修学旅行は山口・萩だった。当時、国鉄の夜行列車「急行阿蘇」(たぶん)だと思うけど、眠れない列車の一夜が明けて、そこかっら見た明け方の徳山の工場群の記憶がかすかに残る。そのすかな記憶は山口の瑠璃光寺五重塔、萩の指月山にも残っている。そんな地を半世紀後にたどるのもオツなものかもしれないと、山口向かってみた。

久々というより初めて降り立った山口駅は鄙びていた。高い建物も無く行き交う人影も少ない。県庁所在地の駅とは思えない。そんな感じはその後歩き回った山口の街中でも感じた。とりあえず、駅からバスで瑠璃光寺へ向かい、そこから歩いて駅まで戻った。

数時間だったけど、歩き回った山口の街は、とても「ゆるーい」空気に満ち、経済活動とは無縁の感じで、なかなか良い街だった。当初、18切符で益田あたりへ出る予定だったけど、萩行きのバスが来たので、バスで萩に向かった。萩は山口からは意外と近い。

その後、萩の安宿に荷物を置き、町を徘徊。特に海沿いを歩いてたどり着いた萩城跡は良い所だった。今回、某国営放送の大河ドラマにまつわる土地を巡ったけれど、海岸から見た指月山は記憶に残る山と同じで、とても懐かしい散歩だった。

◆行動記録
 7:18 岩国発
10:00 山口着
      昼食(てんぷら・しらいし 880円)
13:24 バスで萩(1760円)
14:45 東萩着
      夕食(ビール、マグロタタキ、かき揚げうどん)


【瑠璃光寺の五重塔は良い塔だ。山口の町は不思議な町だ。特に目立つものは無い。でも、懐かしい感じの落ち着いたと言うより地味な町だね】

【多分、唯一の繁華街と思われるアーケード通りに市場発見。新鮮な食材多数。不思議な町だ。】

【萩漁港の突堤。遠くに島。有人の島が三つあり連絡船が出ている。岸壁には黒鯛釣りの釣り人。仕掛けはぬか団子】

【萩城は公園になっている。意外と広くて良い公園だ】

【萩城跡の公園の展望所から街を望む】

【萩城跡の猫は神経が図太い】

2015年9月3日木曜日

岩国(2015.9.3)

手元に18切符が一枚ある。無駄にしてはならぬ、西の方へ行ってみよう。時間はたっぷりある。のんびり「乗り鉄」の旅も良かろう。しかし、その時、気がついた。18切符は8月31日で発売期間が終わっていた。「だったらチケットショップでどうか?」と覗いてみれば3回分のチケットが売られていた。値段は8000円。その結果、3泊4日の18切符の旅を決意。

朝暗いうちに家を出て、東海道線を西へ向かう。あいかわらず平日のJRの鈍行は18切符の高齢者が多数。テッチャンと思われる若者もチラホラ。そんな中、十人以上の18切符団体と遭遇。

その団体は大きな文字で印刷した行動予定表を手に今後の行動を話し合う。年を取ると眼が悪くなるのでデカ文字印刷資料は理解できる。さらに耳も遠くなるのか話す声が大きい。楽しそうな笑い声が車内に響く。体のサバキカ方もぎこちない。通常の人には迷惑な雰囲気だ。私も人のことはいえない。自戒せねば・・・。

今年になって三泊目の岩国。いつものシティホテル安藤に宿を取り、町に出るのも面倒なのでホテル下の居酒屋で夕食。名前は剣研挑来。その居酒屋は今までの岩国の居酒屋の中で一番良かった。特に錦川の天然鮎が美味しかった。

◆行動記録
 5:47 勝川発
16:30 岩国着
      シティホテル安藤泊
      0827-22-0110
      ツインシングルユース5500円(シングルなら4500円)
      夕食(3672円)
      剣研挑来(けんどちょうらい)
      0827-35-4649
      鮎塩焼き、刺身3点盛り、冷奴、冷酒

【かって長良川での鮎釣りにはまっていた私だけど、岩国錦川の鮎は長良川に勝るとも劣らない良い鮎だった】