2013年7月28日日曜日

御岳(2013.7.28)

御岳へ行ってきた。ここ数年夏になると東北に出かけることが多かったけど、昨年ふと気がついた。「夏の東北は暑い」。近くに涼しくて快適な山がある。それが、信州の山だ。と言うわけで、今年は夏は信州の山に登る事にした。

御岳は名古屋から最も近い高山だ。山頂付近の稜線は3000m近くあるし、登山ルートも多彩だ。今回は飛騨側濁河から登る事にした。今から50年以上前、私が始めて登った高山がこの濁河からの御岳だった。初めて登った「雲より高い」ところの足元に流れる雲と暗い(多分ランプの光)温泉の記憶が今でも残っている。それ以後、数回このルートを登っているけど、今回は10年ぶりぐらいかもしれない。

駐車場の位置がハッキリしなかったけど、登山口には立派な無料登山者用駐車場があった。清潔なトイレも完備していた。いつの間にか100名山の主要な登山口として整備が進んでいるようだ。

鬱蒼とした樹林の道を歩き始める。夏休みの日曜日、下山してくるパーティーも多い。それらの人々の中に団扇をパタパタ使っている人が目に付く。山頂の小屋で団扇でもサービスしているのかな?と思ったけど、その理由が下山時に分かった。樹林帯の道は虫が多い。その虫を払いつつ歩いているのだ。中には防虫ネットをかぶっている人もいる。白装束の行者パーティーも見かける。御岳はこの「抹香臭さ」が良い。まさに日本文化に包まれた登山が楽しめる。3時間程度で森林限界を抜ける。右手前方に摩利支天山方面のピークが見える。そのピークも一瞬の間にガスに覆われる。御岳はいつ来ても涼しいねえ・・・。まさに「夏でも寒い、ヨイヨイヨイ」。

事前の情報では五の池小屋周辺にコマクサの大群落があるという。そのコマクサを見るのが今回の目的の一つだった。コマクサの数は多かったけど、株は小さい。10年ぐらい前に来たとき、コマクサの記憶はほとんど無いので最近保護活動が進んで群落が形成されつつあるのだろう。この先10年ほど経てば素晴らしい大群落になるだろう。でも、その時、見にくることが出来るかなあ・・・。

いままで、このルートを登るとき、飛騨頂上で引き返すのだけれど、今回はその先の継子岳まで行ってみた。継子岳は飛騨側から見ると一番左に見えるゆったりしたピークだ。そこまでの道はまさに稜線のプロムナード。振り返れば剣が峰にガスが流れる。まさに夏山だ。(2013.7.28/日)

◆行動記録
 5:50 中津川加子母発(起点)
 6:35 小坂(41キロ)
 7:50 濁河(79キロ)
 8:40 濁河登山口発
10:20 のぞき岩
11:00 お助け水
12:10 飛騨頂上
12:40 発
13:10 継子岳
      昼寝
13:45 発
17:00 濁河登山口
      温泉(ヒュッテ・森の仲間、500円)
18:00 発
20:00 加子母

 【濁河温泉のどん詰まり、登山口前に無料駐車場がある】

 【バイオトイレも完備している】

 【歩きはじめは鬱蒼とした樹林の中の道。虫多し。】

 【森林限界を抜けると雲が流れる】

 【コマクサ。株は小さいけど数多し】

 【五の池小屋。新しくて快適な小屋だ。デッキから見下ろすと高山植物が規定だった。白い花はハクサンイチゲ、チングルマ、黄色い花はなんだろう・・・?】

 【五の池小屋から継子岳へ向かう稜線】

 【継子岳山頂】

 【継子岳山頂からチャオスキー場のゴンドラを見下ろす】

【濁河温泉、ヒュッテ・森の仲間。夕方5時を過ぎていたけど入浴できた。入浴料500円。高温で潤沢な湯が溢れている。露天風呂から見えたんだけど、自家源泉があるようだ。】

2013年7月20日土曜日

穂高3(2013.7.20)

今日も天気は良い。小屋前の石造りテラスから常念岳の肩から登る御来光が美しかった。常念岳の彼方の安曇野は一面の雲海。その雲海から朝日が昇る。小屋の前から御来光が望めるのは楽だねえ・・・。

5時朝食後、奥穂高への急坂を登る。鎖、梯子が続くこの登りはハイシーズンには登山者で渋滞するところだけど、この日は登山者が少ない。夏休み直前の平日、前日まで大荒れの天気、など条件が重なったこともあり、静かで快適な山歩きが楽しめた。

奥穂高から吊尾根を歩き、重太郎新道を上高地に下りた。話には聞いていたけど、重太郎新道は厳しい道だった。浮石も多く、落石に神経を使った。この日は土曜日、すれ違う登山者も多い。上高地から重い荷物を背負ってこの道を穂高岳山荘まで登ることは私にはもう出来ないだろうなー・・・。

入山三日目、筋肉痛に見舞われた足を引きずりつつ、岳沢小屋でビールとザル蕎麦の昼食。そこから正面に見える乗鞍と眼下の上高地が美しかった。(2013.7.20)

◆行動記録
 5:50 穂高岳山荘発
 6:30 奥穂高岳山頂
 8:00 紀美子平
11:15 岳沢小屋
      ビール800円
      ざる蕎麦800円
14:00 上高地河童橋
14:20 上高地バスターミナル発
14:50 あかんだな駐車場
15:30 平湯民俗館で温泉
      生ビール、みたらし、白玉ぜんざいアイス、トマト(1500円)
17:00 発

【やっと晴れた穂高の稜線。人は多いねえ・・・】

2013年7月19日金曜日

穂高2(2013.7.19)

昨夜は良く眠れた。混雑の無い山小屋は快適だ。イビキモンもいなかった。朝4時起床、薄明かりの中、小屋の窓から外を眺める。素晴らしい天気だ。この天気なら撤退する理由は無い。登らねばならない。小屋の親父さん曰く「今日が本当の梅雨明けだ。昨日まで雨ばかりだった」

5時30分一番の朝食を済ませ、のんびり歩き始める。最初は涸沢小屋の脇の雪渓を歩く。事前の情報で雪が多いと聞いていたので軽アイゼンを持ってきた。この時期の雪渓歩きには軽アイゼンがとても快適だ。

登るにしたがい、前穂北尾根が全容を現す。その左に富士山も見える。久々の3000mの歩きはちょいと高山病の気配。頭がふらつく、息が切れる。しかし、絶好の天気に幸せな気分満載だ。雪渓を抜け北穂南稜の夏道に入ると、コバイケイソウ、シナノキンバイなど高山植物が現れる。青い空、白い雪、咲き始めたばかりの高山植物、まさに絵に描いたような夏山だ。登山道の周りには猿の群れが遊んでいる。

北穂高山頂には北穂高小屋がある。日本で一番高いところにある山小屋だ。その北穂高小屋には天空のデッキがある。そこで槍を眺めつつ生ビールを飲むのがささやかな夢だったけど、その後の行程が心配なので生ビールは断念した。北穂から次の涸沢岳への行程は「落ちたらアウト」のちょっと危険なルートらしい。

危険なルートとは言っても、掴む岩はしっかりしている。落ち着いて行動すれば問題は無い。しかし、飛騨側に切れ落ちる谷は、かの有名な滝谷だ。目もくらむような高度感だ。そんな緊張感もなかなか良いもんだ。

涸沢岳を越え、白出コルの穂高岳山荘でやっとありついた缶ビール。緊張が解け、明るい稜線を眺めつつ飲むビールは良いもんだ。穂高岳山荘も混雑も無く非常に快適な一夜だった。(2013.7.19/金)

◆行動記録
 6:30 涸沢ヒュッテ発
10:10 北穂高小屋
11:30 発
14:20 涸沢岳
15:00 穂高岳山荘
      1泊2食(9600円)

 【涸沢岳、右が涸沢槍。ガスが晴れた】

 【朝日があたる】

 【ナナカマドの花】

 【前穂北尾根が見え手来る】


 【前穂と吊尾根】

 【眼下に涸沢ヒュッテが見える。遠くに富士山】

 【北穂東稜のゴジラの背。この日、一組のパーティーが登っていた】

 【北穂高山頂から槍から大キレットのルートが見える】

 【北穂山頂から望む前穂、吊尾根、奥穂】

 【北穂高小屋の槍を望むデッキ】

 【北穂から涸沢岳、奥穂高岳を望む】

【涸沢岳への登り】

2013年7月18日木曜日

穂高1(2013.7.18)

以前、上高地には信州側の沢渡に車を止め、バスで入った。でも、最近は平湯「あかんだな」駐車場から入るのが便利らしい。梅雨は明けたもののハッキリしない天気が続く。「曇り時々晴れ、ところにより一時雨。山沿いは大気が不安定」と何の役にも立たない天気予報だけど、なんとなく良くなりそうな気配を感じて急遽出撃。

朝、車を走らせていると、ワイパーも効かないほどの豪雨に見舞われたけど、あかんだな駐車場についたころには雨は上がっていた。雨が上がれば数日間は好天が続くはず。駐車場からのシャトルバスは30分おきに出ている。ここ数日の雨により登山客は数人程度。

上高地に着いたとき雨は完全に上がっていた。しかし、河童橋から望む穂高の稜線は雲の中。でも、久しぶりの上高地は爽やかな空気に包まれている。明神、徳沢、横尾と新緑の中サクサク歩く。本谷橋を渡り、涸沢ヒュッテを望むところまで登ると涸沢は一面の雪。今年は雪が多い。下界の粘りつくような暑さに比べて、雪渓歩きは極楽極楽。

涸沢ヒュッテで稜線を眺めつつ生ビールを飲む計画だったけど、稜線は濃いガスに包まれ、生ビールも寒さで1杯しか飲めなかった。明日は稜線のガスが晴れなければこのまま下山する予定だけど、どうなるのかな・・・。

涸沢ヒュッテは空いていた。今まで夏山の山小屋の混雑が嫌でほとんどテント泊だったけど、この歳になり重い荷物が持てなくなった。したがって小屋を使わざるを得ない。ビールも持てなくなったので小屋の高い生ビールを飲まねばならない。でも、時間だけはあるので混雑の無い、良い天気の時を選んで登ることは出来る。(2013.7.18/木)

◆行動記録
 5:45 中津川加子母発(起点)
 8:15 あかんだな駐車場(99キロ)
      駐車料金(1日500円)
 8:50 シャトルバス
      往復(2000円)
      タクシーなら(4500円5人まで)
 9:30 上高地河童橋
10:15 明神
11:15 徳沢
      水補給
12:15 横尾
13:30 本谷橋
15:30 涸沢ヒュッテ
      1泊2食(9500円)
      生ビール800円
17:00 夕食

 【アカンダナ駐車場には上高地行きシャトルバスが待機。便利だ。】

 【河童橋から見る穂高の稜線は厚いガスの中】

 【明神から見る明神岳】

 【徳沢キャンプ場は明るい】

 【横尾大橋、涸沢に行くにはここを14:00までに通らねばならない、と書いてあった】

 【本谷橋、ここから登りとなる】

 【涸沢への登り、今年は雪が多い】

 【涸沢ヒュッテは一人で布団一組使うことが出来た。通常、一組を二人以上で使うらしい】

 【涸沢ヒュッテの夕食。昔の山小屋と比べると進歩が著しいねえ。トイレも清潔だった】

 【テン場には数張りのテントしかない。雪の上のテン泊は大変だなあ・・・。でも、テントの下にベニヤ板を敷いていた。貸してくれるのかな・・・?】

 【吊尾根は厚いガスの中】

【白出コルの穂高岳山荘も厚いガスの中】

2013年7月12日金曜日

伯耆大山3(2013.7.12)

調子が良ければ登る積もりだったけど、調子は一向に上がらない。あっさり登頂断念、撤退開始。ひたすら、自宅へ向かう。早いとこ家に帰って、クーラーの利いた涼しい部屋で眠りたい。

今回、つくづく思ったんだけど、大山は夏には向かない。ハッキリ言って暑い。伯耆富士などと名前に惑わされ、涼しいのかも?と錯覚してしまったけど、標高1700mは伊吹山より100mほど高いだけ。次回はもっと涼しい季節に再度訪れたい。(2013.7.12/金)

◆行動記録
 7:00 起床
 8:00 行動開始(撤退開始)
11:30 香住(807キロ)
14:00 宮津手前(888キロ)
15:00 舞鶴・道の駅・とれとれセンター(923キロ)
16:30 給油(3700円)
17:50 米原
19:10 春日井インター(1140キロ)
 
 【帰りに立ち寄った山陰線鎧駅から鎧の集落を見下ろす】

【城崎から浜坂まで美しい海岸線が続く。特に鎧駅から見下ろす集落は良い。真冬の荒れた日本海は厳しいだろうなあ・・・。】

2013年7月11日木曜日

伯耆大山2(2013.7.11)

昨夜はけっこう蒸し暑かった。朝、いつもの気分で浜坂漁港のトイレに入る。特段、腹痛の気配はないけど、本格的な下痢。昨夜の大量の刺身が問題だったのか?そのうち、回復するだろう、と、安易に構えていたけど、状況は悪化の一方だ。

早めに行動開始して、大山登山口からチャッチャと今日中に登る計画だったけど、気力が沸かない。とりあえず、今日の登頂は断念。出雲大社方面のドライブに急遽変更。しかしこの日は暑かった。梅雨明け直後の猛暑、気温は37度を越えている。車を出ると真夏の陽射しがジリジリ照りつける。頭がふらつく。昼寝したいけど、涼しい木陰が見つからない。

やっと見つけた涼しい場所は「古代出雲歴史博物館」。展示されている銅剣、銅鐸その他の埋蔵文化財はなかなか見応えがある。さらに出雲神話関連の映画も上映される。本来なら出雲神話をじっくり鑑賞したいところなれど、あっという間に熟睡。この頭のふらつきは下痢に基づく熱中症の症状かもしれないと帰宅後感じた。

その後、日御碕に寄り、大山寺の大山登山口にたどり着いたのは夕方6時半を過ぎていた。大山登山口の無料駐車場は夕陽が美しい開放的な場所だった。しかし、風はなく、気がつけば大量のブヨに噛まれてしまった。ブヨはその一瞬の時間帯だけで、暗くなるといなくなる。ブヨが活性化する一瞬の時間帯に半ズボンで到着してしまった、自分自身のツキの無さ。この調子では、明日も登るのは無理かもしれない。(2013.7.11/木)

◆行動記録
 4:30 起床
 6:00 浜坂漁港発
 8:30 道の駅・蒜山高原(432キロ)
 9:00 蒜山鬼女台展望台
10:00 昼寝
      高速350円
      高速600円
12:00 出雲大社(562キロ)
      蕎麦縁結びセット(830円)
14:30 古代出雲歴史博物館出る(600円)
15:00 日御碕
16:00 給油588キロ(3952円)
17:00 昼寝
17:30 安来手前(691キロ)
      スーパー買出し(2120円)
18:40 大山登山口(669キロ)

 【大山の南側。手前は烏ケ山】

 【大山は崩落が進んでいる】


 【出雲大社】

 【新しくなった屋根の桧皮が美しい】

 【県立古代出雲歴史博物館】

 【日御碕灯台】

 【日御碕神社】

【大山登山口無料駐車場。振り返ると夕陽が美しい】

2013年7月10日水曜日

伯耆大山1(2013.7.10)

梅雨が明けた。その瞬間から猛暑に見舞われる。涼しいところへ行きたい、と思いつつ各方面の情報収集。涸沢なら涼しいだろうと涸沢ヒュッテへ電話で確認したら、涸沢はまだ雪の中。小屋までは夏山装備で来られるけど穂高に登るにはピッケル、アイゼン必携とのこと。第二候補の中央アルプス南駒ケ岳はどうか?と、越百小屋へも電話してみれば、中央アルプスも今年は雪が多く、単純ではない模様。

なんやかんやと、迷いつつ、穂高、南駒とも雪が消えてから行くことにして、雪の心配のない大山へ行くことにした。ついでに蒜山にも寄り、ジャージー牛乳でも飲んでみるか。

しかし、この場当たり的方向転換が不幸の始まりだった。とりあえず、高速で敦賀まで行き、舞鶴から国道9号線で神鍋とハチ北の間を抜けて浜坂漁港で車中泊。

松の湯の高温掛け流し温泉で一汗流し、某居酒屋で地魚中心の夕食。大量の刺身(はまち、アジ、トビウオ、イカ)、サザエつぼ焼き2個を肴にビール、冷酒。最後はハタハタの南蛮漬けとご飯まで食べて満足満足。

夕食後、浜坂漁港突堤で釣り見物。小鯵が入れ食い。釣った小鯵にヒラメが食いつく、チヌが食いつく。なかなか魚影は濃い。夜風に吹かれて、釣り人と話をしつつ、人が釣るのを見物するのは楽しい。しかし、不幸は思わぬ形で襲い掛かる。(2013.7.10/水)

◆行動記録
10:50 春日井インター
12:25 敦賀インター(116キロ)
      高速料金(1800円)
13:35 うみんぴあ大飯(176キロ)
14:00 大飯
      給油(4131円)
16:00 国道9号線夜久野(254キロ)
17:30 浜坂漁港(327キロ)
      温泉・松の湯(300円)
20:00 某居酒屋(2500円)
      ビール冷酒 刺身 サザエ ご飯セット

 【浜坂漁港の突堤は快適だ。近くに温泉。トイレも完備】


 【浜坂温泉、松の湯、300円】


【松の湯、内湯、バルブ操作自由】