2012年11月28日水曜日

京都東山(2012.11.28)


「今年の京都の紅葉は10年に一度の美しさ」と風の便り。しかし、例年よりも色付くのが早いとか。「ちょっと、遅いかもしれない」と心配しつつ、山科の毘沙門堂から東山を越え、京都東部を徘徊する計画。とりあえず山科まで向かう。

ここで最近JRチケットに関して発見したことを一つ。京都へ行く場合、勝川から京都まで通して買うと2940円。勝川-名古屋(230円)で乗車し名古屋-京都(2520円)分を京都で清算すると2750円。買い方により190円の差が出来る。普通、まとめて買えば安くなるとの先入観があるけどそうとは限らない。

その点、勝川から山科(京都の一つ手前)まで行く場合、勝川から山科まで通して買えば2520円。名古屋から山科までも2520円だから、分けて買えば230円余分にかかる。ナカナカ難しい世界だ。分けて買う場合、どこで分ければいいか?何回分ければいいか?その最適な状況を判断できるアプリの開発が待たれる。

それはそれとして、とりあえず金麦(140円)とミックスナッツを購入。朝ビールを楽しみつつ東海道線を西下。お仕事の方々には申し訳ない。山科の毘沙門堂の紅葉はすでに終わりかけていた。その毘沙門堂の左側から大文字山へ登るべく、京都一周トレイルに向かって山に入る。

とりあえず「左前方の尾根に登れば良いや」と進んで行くうちに、道を間違えた。以前、来た時と景色が違う。途中で、大きな案内地図があった。安祥寺林道を歩いている。安祥寺林道は京都一周トレイルには正式なルートとしてはつながっていない。でも、間違えて歩く人があるだろう。踏み後ぐらいはついているはず、と左側を注意して歩く。それらしいカーブで踏み後発見。注意深く見ればその先に赤テープもついている。そこを進んで、無事、京都一周トレイルのルートに合流。

そこから、ちょっと歩いて、大文字山の三角点。南が開けた明るい山頂だ。京都の町が良く見える。チョイと休憩後、銀閣寺へ下る。その途中で大文字焼の火床がある。そこからの展望はまさに絶景だ。考えてみれば、京都のすべての場所から大文字送り火が見える。と、言うことは大文字送り火から京都のすべての場所が見えるのは当然の話だ。真ん中に広く見える緑は御所、その手前、吉田山、その左に金戒光明寺、賀茂川のYのじの分岐も良く見える。まさにグーグルマップの航空写真だ。

その後、銀閣寺へ下る道も間違えて鹿ケ谷に下り、安楽寺、法然院、真如堂、金戒光明寺から岡崎、祇園を経由して京都駅まで歩いた。のんびりお散歩気分の徘徊だったけど、距離は長く足にマメが出来そうだった。

法然院の旧墓地で大きな石塔を発見。地元の人に聞けば近江の石塔寺の石塔を完全に模写したもので、かなり古いものらしい。ナカナカ存在感十分な石塔だ。石塔寺には重大な関心を持っていたけどその石塔と同じものを見ることが出来て嬉しかった。その後、法然院貫主の法話を聞き、浄土宗の系譜を学び、勉強になった。

真如堂も盛りはチョイと過ぎた感じの紅葉だったけど、まだまだ美しかった。金戒光明寺へ向かう間に、栄摂院(だと思う、読み方分からず)という小さなお寺がある。門が開いていたので入ってみた。その庭が良かった。昨今の京都の庭園はどこも500円から600円の拝観料を取る。その点、ここは庭園管理として志を入れて欲しい旨の箱が置いてあるばかり。人も少なく、静冷な空気に溢れていた。当然、紅葉も美しかった。

今回の京都徘徊で印象に残った点は
・大文字焼火床からの展望
・法然院の石塔と法話
・白川通り真如堂下の「喫茶白川」のトンカツ定食
・真如堂隣の栄摂院の庭

京都駅で新福彩館のラーメンを食べに行ったら、水曜定休日。止むを得ずホーライの豚マンとワンカップを購入して帰還した。京都-名古屋間のチケット購入し、勝川で乗り越し清算したことは言うまでもない(2012.11.28)

*その数日後、京都-勝川間のJRチケットの件で、京都-山科、山科-勝川と購入すれば、さらに40円安くなることを発見。なかなか難しい世界だ。もっと安くなる買い方もあるかも、、、、

◆行動記録
 9:22 JR勝川
      (山科まで2520円)
 8:53 金山
 9:42 大垣
10:20 米原
11:08 山科
11:30 毘沙門堂
11:45 山科聖天
12:45 京都一周トレイルに合流
13:10 大文字山三角点
14:10 霊鑑寺
      安楽寺、法然院(石塔、法話)
15:25 白川通り
15:40 喫茶白川
     (トンカツ定食770円)
     (コーヒー250円)
16:30 真如堂
      栄摂院、金戒光明寺、岡崎、祇園経由
18:30 京都駅
      新福采館水曜定休
      ホーライ豚マン2個(320円)
      吟醸ワンカップ(300円)
19:31 京都発
20:31 米原
21:09 大垣
21:40 名古屋着

 【毘沙門堂の紅葉はほぼ終わっていた】

 【山科聖天、ここの左から山に入る】

 【山の中になぜかオブジェが・・・、それはそれで周囲に溶け合っていた】


 【大文字山三角点から京都の町を望む】

 【大文字送り火火床からの展望、正面が御所、その右手前が吉田山、その左手前が真如堂、金戒光明時の山門修復の覆いが見える】

 【大文字送り火の「大」の中心部】

 【安楽寺】

 【法然院石塔、下部に「近州」「倣」の文字、近江の石塔寺の石塔を忠実にコピーしたもの(地元事情通談)】

 【真如堂】

 【栄摂院の庭】

【栄摂院の縁側も美しい、人も少ない】

2012年11月24日土曜日

愛岐トンネル(2012.11.24)


昨日の新聞に「愛岐トンネル特別公開」の記事。中央線が単線だった時代、定光寺、古虎渓を抜けるトンネルが複線化の新トンネルに変わって、残置された産業遺産だそうだ。「そういえばそうだったなあ」と、チョイと昔を懐かしみ、久々の秋晴れに誘われて出かけてみた。

定光寺の駅について驚いた。いや、一駅前の高蔵寺付近からなんとなく感じてはいたんだけど、定光寺駅は人で溢れている。普段ほとんど乗降客のいない定光寺駅。改札口も狭い。さらにその先も人波は続く。まるで初詣の人波のようだ。改めて、新聞の影響力の大きさを再確認した。

レンガ造りのトンネルは周囲の紅葉とあいまってナカナカ渋い。久しぶりに見た玉野川にかかる定光寺の石造り風の橋も懐かしかった。最近、ほとんど思い起こすこともなかった定光寺だったけど、ナカナカ良い所だ。昔は駅前に土産物屋や食堂なんぞが並んでいた。そんな店に友人数名で味噌オデンなんかを肴に酒を飲みつつ、歌を歌って酔っ払っていたことがあった。今から40年ぐらい前だった。しかし、今はほとんど営業してない。要するに観光地としての定光寺は終わっているのかもしれない。寂しいね。

廃線利用のトンネルハイキングは関西では山陰線の宝塚付近のトンネルハイキングが有名らしい。この定光寺駅から直ぐに歩き出し古虎渓まで抜けられれば楽しいハイキングコースとなりそうだ。でも、権利関係で難しい問題もあるようだ。(2012.11.24)

 【JR定光寺駅ホームは人で溢れる】

 【最初、線路際を歩く】

 【廃線跡への階段】

 【レンガって渋いね】

 【まさに産業遺産かな?】

 【馬頭琴の演奏もあり、その他、ハーモニカもあった。トン汁もあった。岩魚、アマゴではなく、なぜかサンマ、ホッケの干物も焼いていた。】

 【大きなモミジの木】

【定光寺の石作り風橋。昔もあったと思う】

2012年11月23日金曜日

谷汲山(2012.11.23)



今から60年近く前、谷汲山に行ったことがある、と思う。なんせ、あまりに古い話なのでほとんど記憶の彼方。思うとしか言えない。まだ、世の中が貧しい時代、「マツタケ入りのうどん」がなぜか思い出される。でも、食べたのか?、食べたかったのか?その記憶も定かでない。ただ、家族そろって、床の間に置く木の根で出来た花瓶台をあれこれ迷いつつ、買った気がする。その花瓶台は今でも我家の物置に有るので多分そうなんだろう。

そんな昔の記憶が残っているのも、我家にとっては一大旅行だったのかもしれない。電車に乗ったり、バスに乗ったり、子供心にもインパクトの有るイベントだったんだろう。そんな谷汲山も今となってはカーナビに導かれて2時間ほどで到着。便利な世の中になったものだ。でも、昔のほうが楽しかったような気がするねえ・・・。

まあ、昔話はこれくらいにして、谷汲山は紅葉が素晴らしかった。今年の紅葉は素晴らしい。某新聞には「今年の京都は10年に一度の紅葉」との記載もあるとか。一週間ほど前、京都高尾の神護寺の紅葉を見たけど、その時の神護寺よりも間違いなく谷汲山の紅葉の方が素晴らしかった。

昨今、絶滅が危惧されている門前の産物屋もまだ健在だったし、拝観料も無料なのが嬉しかった。谷汲山華厳寺は想像以上に立派なお寺だ。華厳寺から東海自然歩道が横蔵寺まで続いているが、今回は時間がなくて行けなかった。近いうち、できればこの秋に再度出撃したいと思っている。(2012,11,23)

【紅葉は今が盛り】

 【参道はけっこう長い、石段も有る】

 【門前の土産物屋もなんとか健在。柿多し】

【仁王門】

2012年11月21日水曜日

屏風山(2012.11.21)



屏風山の名前は知っていたけど、どこにあるのか知らなかった。中央高速に「屏風山パーキング」があるので、その付近だろうと適当に瑞浪方面へ向かう。持っている中日新聞社発行の「続・山旅徹底ガイド」には「瑞浪駅から東濃鉄道バス・萩原大草バス停が登山口」との記載があるが、萩原大草がどこにあるのかサッパリ分からない。でも瑞浪の東側にあるようだ。

国道19号を北上し、瑞浪を越えると、前方に連なるそれらしい山並みを発見。常々、ここを走っていても、今まで気にもしてなかった山だ。その連なりは屏風のように見えなくもない。ガイドブックによると屏風山の標高は800m前後。瑞浪からの位置関係、標高、屏風にも見えなくもない山容などの状況を勘案し、その山が屏風山だろうと向かってみる。

登山口に近づけば登山口の標識があるだろうと道路際に注意を払いつつ車を走らせる。「瑞浪高原」との標識発見。向かってみればゴルフ場に着いてしまった。あっちこっち走りつつ、「屏風山・仲ヶ平コース登山口」の案内板発見。しかし、登山口は確定できない。駐車スペースもない。ガイドブックには大草登山口からのルートが紹介してあるので大草登山口を探すことにした。

その後、百曲がりコース登山口発見。しかし大草は見つからない。徘徊すること数往復。ついに「屏風山大草登山口」発見。今回の登山の核心部は登山口だった。大草は屏風山登山のメインルートらしく、集落の中には大きな駐車場もあった。すれ違った地元のオッチャンから「登山かね?」との言葉も頂き、安心して車を置くことが出来た。高圧線の巡視道とからみつつ、高度を上げる。最初の展望は高圧線の鉄塔の場所。

下から見上げたときは、何てこともない山に見えたけど、上から見下ろすとなかなかの高度感。足元に瑞浪の町が広がる。しかも、今日は最近にない秋晴れだ。空のどこにも雲はない。空気も澄んでいる。遠くに白い白山が見える。御岳の展望も期待したが、今回のコースからは樹林にさえぎられ御岳は望めなかった。

山頂は西側が広く開けた快適な場所だった。登り1時間半ほどのお手軽登山の割には展望が良く、楽しいハイキングだった。でも、この季節の割には紅葉する木が少なく、新緑のころがお勧めの山と感じた。(2011、11,21)

◆行動記録
10:00 春日井市役所(起点)
12:20 大草コース登山口駐車場(63キロ)
13:25 稜線分岐
13:45 屏風山山頂
14:00 発
14:40 駐車場

 【白山遠望】

 【登山道は明瞭だ】

 【快適な山頂】

 【山頂から恵那山を望む】

 【屏風山の尾根歩きも楽しそうだ】

 【登山口のチョイ上。堰堤下の丸木橋を渡る】

 【集落にミツバチの巣発見。皆さんイロイロ楽しんでおられる】

【やっと見つけた道路脇の登山口案内板】


2012年11月16日金曜日

嵐山・高尾(2012.11.16)



ここ数日天気が悪い。「寒冷渦」かなにか知らないけど、空は暗く冷たい雨も降ってくる。当然、出撃する意欲も萎える。そんな中、金曜日は好天の予報。「行かねばならぬ」てな訳で前日から出撃。大坂の友人宅に泊めてもらい京都北山を歩く計画だ。嵐山から高尾を経由して鷹ケ峰・光悦寺まで目指すけど、行けるかどうかは分からない。このコースは東海自然歩道と京都一周トレイルの一部なのだが、栂尾から鷹ケ峰へ向かうルートの一部が微妙にずれているのがチョイと気になる。

前日、午後3時1分発の名古屋春の近鉄急行。当然、特急には乗らず、株主優待券利用の中川乗り継ぎ。中川で乗継可能な急行は1時間に1本。16時台までは毎時1分、それ以降は毎時41分。大阪上本町までは約3時間。特急より1時間余分にかかるけど、その分、落ち着いて本が読める。電車に乗ると何もすることがない。車窓を眺めるか?本を読むか?居眠りするか?それに引き換え、家にいる時は何でもできる。その何でも出来るという自由な状態が問題だ。「あれもしよう」「これもせねば」と心乱れ、結局テレビなんぞ見て日が暮れたりする。それに引き換え電車の中では本が読める。なんせ他にする事が無いのだ。

翌16日午前9時、嵐山から歩き出す。嵐山の紅葉はなかなか美しかった。平日にもかかわらずかなりの人出。でも混雑が気になるほどでもなく気分良く歩けた。しかし休日はとんでもないことになるんだろうなー・・・。天竜寺、野々宮神社、二尊院、祇王寺、化野念仏寺と嵯峨野お約束の観光ポイントをブラブラ覗きつつ、鳥居本まで来ると静かになる。

鳥居本の平野屋の三叉路を左に取ると人が絶える。清滝川に出るにはチョッとした峠を越えねばならぬ。その峠を越えて清滝川の落合に向かって歩いていると、前方から5、6人の高齢者パーティーとすれ違う。そのパーティーのリーダーとおぼしき人が声をかけてくる。

「高尾に行きたいのだがこのまま行けば良いですか?」

落合で道を間違え、反対方向に歩いてきたらしい。私も、長く山に登っているけど、同じ目的地に向かうパーティーとすれ違うのは初めての経験だった。状況を説明し、その後、行動を共にする。清滝川沿いの道は平坦とはいえ、前夜の雨で滑る岩、ぬかるむ落ち葉でけっこう神経を使った。落合から清滝までは金鈴渓、清滝、高尾間は錦雲渓と呼ばれているらしい。名前から勝手に紅葉の名所かな?と思っていたけど、このルートには紅葉は少ない。植生的にも照葉樹林と針葉樹が多いような気がする。清滝、高尾の橋周辺に時々モミジの赤が見えるばかり。

その紅葉もすでに終わりの気配。今年の紅葉は早かったらしい。まことに紅葉を予測するのは難しい。前夜まで数日続いた雨も、この紅葉の落下に拍車をかけたようだ。高尾の神護寺でそれなりの紅葉を楽しみつつ、にしん蕎麦と缶ビールの昼食。その後、栂尾・高山寺の手前から東海自然歩道をはなれ京都一周トレイルの福ケ谷林道に入る。沢ノ池の手前で山仕事のオッチャンと出合いチョイと談笑。周囲は北山杉の林だけど、北山杉の手入れではなくてクリスマスリース用の杉の葉の刈り取りだとか。

そのオッチャンから沢ノ池は背後の尾根の上20分ぐらいとの情報。順調に行けば明るいうちに鷹ケ峰まで行けるかも、と、思ったのは甘かった。その後、林道を進めど、進めど、尾根に上がる気配がない。林道はグングン下っていく。20分で尾根に登るのは不可能と思われるところまで進んで、道を間違えていると判断。オッチャンと会った場所まで戻る。そこで発見。出発した瞬間から道を間違えていた。

まったく、先ほど出会ったパーティーと同じことをしている自分を発見。情けない。時間も3時過ぎてしまったので、このまま栂尾まで戻りバスで帰ることにした。次回は栂尾から鞍馬までこの続きを歩きたいと思う。(2012.11.16)

◆行動記録
(11/15)
14:45 近鉄株主優待券ゲット
      (1500円)
      ワンカップ・ツマミ(380円)
15:01 名古屋発近鉄急行
16:20 中川乗継
18:11 上本町
      (夕食キツネうどん390円)
(11/16)
 7:45 四天王寺夕陽ヶ丘
      (阪急嵐山まで590円)
      南森町乗換
 8:10 淡路着
 8:18 発(快速急行)
 8:56 桂乗換え
      北山はガスの中
 9:05 嵐山
10:00 二尊院
10:16 化野念仏寺
11:00 落合
11:30 清滝
12:50 神護寺
      (拝観料500円)
      (ニシンそば900円)
      (ビール420円)
14:05 栂尾手前福ケ谷林道分岐
14:45 沢ノ池手前
      (山仕事オッチャン)
15:05 道間違えもどる
15:20 帰還決定
15:40 栂尾手前福ケ谷林道分岐
15:44 槙尾発
      ( バス500円)
16:50 京都駅
      (新福菜館1000円ビールラーメン)
18:01 JR京都発
      (名古屋まで2520円)
19:05 米原発
20:11 名古屋着

 【ほどほどの人出の嵐山。これから進む北山方面のガスは晴れない】

 【嵯峨野のお約束、竹垣の道。人が少ないので気分良し】

 【鳥居本の三叉路。右は試峠経由で清滝、左は落合経由で清滝。落合経由の方が遠いけど、こちらへ進む】

 【落合からは清滝川に沿って歩く】

 【清滝の紅葉】

 【高尾の手前、北山杉の森】

 【神護寺の紅葉】

 【硯石亭で昼食】

 【缶ビール420円は山小屋料金?】

 【沢ノ池直下で道を間違う。左へ登るところを直進してしまった。改めて眺めれば間違えるはずのないところだけど、まっこと思い込みは恐ろしい】

【京都駅近くの新福菜館。ここのラーメン、チョイと好み。京都には個性的なラーメン多い】

2012年11月9日金曜日

簗谷山(2012.11.09)



分県登山ガイド「岐阜県の山」(山と渓谷社)に簗谷山は「全山広葉樹林に覆われた心安らぐ山」と記載されている。その簗谷山へ出かけてみた。狙いは当然、ブナの紅葉だ。しかし結論から言えば、山頂付近の紅葉にはチョイと遅かった。ブナの葉はほぼ散り落ち、遠めにも灰色の木の幹が目立つ。その落ち葉を踏みしめて歩く山登りも趣き深い。時々、かさかさ音を立て葉が落ちるのに驚かされる。でも全体的に見れば美しい紅葉だ。種類によって紅葉の時期が微妙に違うことがよく分かる。

簗谷山は岩屋ダムの奥、金山町、明宝村、和良村(いずれも旧名かな?)の境にある1200mチョイの山だ。標高は低いものの飛騨と美濃の中間に位置し山深い。国道41号線を下呂方面に向かい、金山で郡上方面へ左折。岩屋ダムを越え、馬瀬大橋でダム湖を渡り、「飛騨金山の森」方向へ向かう。山深い割には道は明瞭だ。

登山口には10台程度の車が止まっていた。紅葉交じりの葉の落ちた明るいブナ林を歩き始める。登山口から山頂まで「ブナ林コース」と「南尾根コース」の2ルートが有る。ということはぐるっと周回コースが取れるわけだ。ブナ林コースを登り始める。一汗かくと小尾根に上がる。まばらな樹林の間から周囲の山が望まれる。午後から好天になるとの天気予報だったけど雲が多い。御岳が見えるはずだけど、裾野が少し見えるばかり。

1時間半ほどで山頂。周囲の木々も葉が落ち展望の利く気持ちの良い頂上だ。腰を下ろしてタバコをふかす。着いたとき一組のパーティーがいたけど、彼らが下山すると山頂には私一人だけ。静かだ。しみじみ幸せを感じるひと時だ。次回は、新緑の頃、そして紅葉最盛期(10月末ごろかな)に訪れたい。でも、紅葉の時期を読むのは難しいね。(2012.11.8)

◆行動記録
 8:25 春日井市役所(起点)
11:00 国道41号金山分岐(74キロ)
11:25 金山巨石群(89キロ)
      チョイと見学
12:15 簗谷山登山口(106キロ)
12:30 登山開始
14:00 簗谷山山頂
14:20 山頂発
      岳美岩からの展望良し
15:35 簗谷山登山口
15:50 発
16:45 金山・道の温泉駅
      入浴(450円)
17:25 発
19:20 帰宅(213キロ)

 【飛騨金山の森の先の林道は落ち葉に覆われている】

 【駐車場には数台の車】

 【登り始めると野鳥観察小屋あり。足元には兎の糞が堆積。その糞を地元のオッチャンが肥料用に収集していた。兎の糞が良質の肥料になるとは知らなかった。】

 【今回、ぶなの木ルートを登り、南尾根ルートを下る】

 【登山道下部は紅葉の真っ盛り】

 【登山道も落ち葉に覆われている。うっかりするとルートを間違え易い】

 【気持ちの良い山頂】

 【山頂直下にある岳美岩。切り株の向こうに岩がせり出す】

【岳美岩からぶなの木コースの尾根を見下ろす。紅葉が美しい】