2009年8月18日火曜日

北海道(5-10-20)総括

フェリーの振動はなぜこんなに心地良いのだろう?おなかに響く低い音も眠気を誘う。二等寝台に横になった途端熟睡。さらに昼間、風の吹き抜ける後部甲板に置かれているデッキチェアーでの転寝もすばらしいものだった。
 
デッキチェアーで転寝しつつ気が付いたのだけれど、この転寝の快適さの原因は虫がいないことかも。大海原の真っ只中、虫がいるはずが無い。そんな些細な事が、人の感覚に大きな影響を与えるかも・・・。

(デッキチェアー、タバコ、ウイスキー)
 
甲板にはジャグジーも設置されている、その隣に置かれた白い椅子も美しい。タイタニックもさもあらん。乗ったこと無いけど。
 
(うーん美しい)
 
ただ、ジャグジーには金髪美女はおらず、子供の群れ、阿鼻叫喚、天井につるされたキリンビールの提灯、首にタオルをかけた半ズボンのオッサン(私もそうだけど)・・・、その他、タイタニックにはない状況も多数。乗ったこと無いからわからないけど。



今回の旅は10日間。私の経験した旅で一番長い。その間、なかなか面白かった。荷台にロードレーサー自転車を載せた軽トラ、別海キャンプ場であった夫婦、吹上温泉保養センターで出会った人たち、糠平キャンプ場管理のお兄ちゃん・・・。
 
その中で、吹上温泉で会ったおばちゃんの言葉がが面白かった。年金暮らし、一人でテント、車で日本一周、日本を回り終わるまで海外に関心なし、どんなに親しい友達と一緒でも気を使うので一人が良い・・・・。
 
わかるなー。
 
私の旅のスタイルもそれに近い。今は携帯電話という便利なものがある。一人で旅をするのは気楽だけれど、人恋しくなるときも多い。そんな時、携帯で電話できる知人、家族はありがたい。
 
お土産を買う楽しみもある。以前はお土産を買う習慣は無かった。でも、お土産は旅の楽しみと最近始めて気が付いた。お土産を買う相手もいなくなったら、旅をする力もなくなるかも・・・・。
 
などと、あれこれ考えつつ、ビールを飲みつつ、転寝しつつ、気がつけば日本海に夕日が沈んでいく。(2009.8.18)

(日本海に沈む夕日)

2009年8月17日月曜日

北海道(5-9-19)最終日

朝起きたら雨だった。露天風呂の暑い湯にゆっくり漬かり、この旅初めてのモーニングビール。宿のベランダに出て湯上りのほてった体を冷ます。ベランダから見る野営場は雨で大変そうだ。大屋根のある状況にただただ感謝。


(雨の吹上温泉テント場)

今日は苫小牧23:40発のフェリーに乗るだけ。時間はたっぷりある。特に行きたいところも無いので10時チェックアウトまで宿でゴロゴロ。
 
その後、苫小牧への途中、富良野の「風のガーデン」へ寄ってみる。観光客多数。入場料500円。ドラマの撮影跡地を公開しているらしい。麓郷の森の二匹目のどじょう。なかなかの知恵者がいるものだ。
 
夕張もつまらない施設を作るより、「幸せの黄色のハンカチがひるがえる丘」なんぞ作って運営したら、けっこぷイケタのではないか。「健さんが倍賞千恵子と出会うスーパーで買い物し、炭住で食事を体験」「あなたの幸せの黄色いハンカチを掲げよう」なんて企画はどうだろう・・・。

そういえばドクター・コトウ診療所も同じコンセプトか。でも、ドクター・コトウ診療所の観光客は私のほか二人。まさに「コトウ」。でもこのガーデンは「風のガーデン」というよりは「人並みのガーデン」かもしれない。
 
相棒は興味があるみたいで500円払って入場。私はこの雰囲気に違和感を覚え、入口の喫煙所の椅子にもたれて相棒の帰りを待つ。とりあえず風が抜けて心地良い。
 
夜9時チョイ前、苫小牧東港着。8時30分着のフェリーから車が次々下りてきている。長い旅だった。(2009.8.17)


(やっと帰れる)

2009年8月16日日曜日

北海道(5-8-18)吹上温泉

(朝の糠平湖)
昨日のニペソツで消耗。朝はゆっくり起床。明後日の夕張岳はあっさり中止決定。どこぞの温泉でのんびりすることにした。各方面への情報収集の結果、十勝岳温泉へ行くことにした。
 
然別湖、狩勝峠、富良野を経由し十勝岳温泉某国民宿舎着。フロントに宿泊に関して確認。1泊2食付12000円。まあ妥当な金額だが、われわれ只者で無い旅行者は更なるコストパフォーマンスを求めて吹上温泉方面に転進。吹上温泉保養センター白銀荘へたどり着く。
 
白銀荘は自炊1泊2600円。われわれの意識および価値観と完全に一致。少し戻った上富良野で食料を調達後、投宿。白銀荘はすばらしい宿だった。温泉良かった、シーツも清潔だった。自炊場も広く清潔だった。宿の従業員も親切だった。

(湯量豊富な吹上温泉保養センター露天風呂)

今回の北海道旅行の最後の宿が、きわめて私の感性に一致していたことにただただ感謝。(2009.8.16)

2009年8月15日土曜日

北海道(5-7-17)ニペソツ

ニペソツ山の登山道を登りながら、こう考えた。北海道に来てから樽前、雌阿寒と2山登った。そのためか1年以上ぶりの山登りなれど、最初のピッチの辛さが薄らいできた。けっこう調子が良い。

要するに登り続けなければならないという事だ。昨今の高齢者の登山ブーム。皆さん「登らなくなったらお終い」と感じているのかもしれない。

などと、快調に感じていたのは最初だけ。登山口の車渋滞のため、手前500mからの行動だったけど10時間以上の行動はさすがに消耗した。さらにニペソツのピークを見ることも無くガスの中の行動。でも、時折、ガスの合間から見た東大雪の山並みに北海道の山の大きさを感じることが出来た。

また、途中の岩場でナキウサギを見ることが出来てチョット嬉しかった。途中で携帯電話の電源が無くなり写真が取れなくなったのが残念だった。


(唯一撮影した登山口の標識)

下山後、幌加温泉。数年前、3連泊したときと同じ雰囲気。いつまでもこの雰囲気を残しておいてもらいたいものだ。(2009.8.15)

2009年8月14日金曜日

北海道(5-6-16)糠平温泉

朝、和商市場にてホッケ、カレイ、タラコ、ハタハタ寿司を購入。今日は明日のニペソツに向けて糠平方面までの移動だけ。上士幌にでは食料調達出来ず。士幌まで戻りJAで食料調達。ついでにJA駐車場にて販売の鳥モモの炭火焼は美味だった。

糠平キャンプ場は落ち着いた良い所。管理人のニイチャンも感じが良かった。


(糠平キャンプ場)

糠平温泉湯元館で久しぶりの温泉に入る。500円也。内風呂は高温の湯にあふれなかなか快適だった。露天はまあまあ。湯元館は1泊1500円のライダーハウスもやっている。次回、機会があれば泊まってみたい。(2009.8.14)

(糠平温泉湯本館)




2009年8月13日木曜日

北海道(5-5-15)納沙布岬

朝から霧雨。でもそんなに酷くない。まあ、今日は山に登る予定も無いのでよしとするか。霧雨にもかかわらず相棒はオートキャンプ好き。朝から七輪に火をおこしている。私は昨夜の残りのご飯をチャーハンに加工。肉、ピーマン、ニンニク入りのこっていチャーハン。なかなかイケタ。

今日の予定は、とりあえず、釧路までの移動。日本最東端の納沙布岬へ行ってみた。この1ヶ月で日本最西端の与那国と際東端の納沙布。まさに東奔西走。こんなのんきな放浪生活に使う言葉でなかったね・・・。納沙布岬は横殴りの雨。でも北方領土返還の祈りを込めて、先端の灯台まで歩いてみた。

(納沙布岬は寒かった)


その後、昨夜のキャンプ場で情報収集した「根室の回転寿司は良い」との情報を検証すべく、根室の回転寿司「花まる」へ行ってみた。サバ、イカ、花咲ガニ、中トロ、・・・・、二人で好きなだけ食べて3609円。アルコールは飲まなかったけど。やっぱり内地よりは良い。

釧路の宿は駅前のビジネスホテル。隣は和商市場。これから釧路の町を探索する予定。(2009.8.13)

2009年8月12日水曜日

北海道(5-4-14)雌阿寒岳

昨夜は温泉街の巨大ホテル。ネットで予約した格安ビジネスプラン。2食付7000円。夕食時生ビール1杯サービス。相棒は飲まないので実質2杯ゲット。さらにホテルの夏休み特別企画の夏祭りで使えるチケット1000円分。

その1000円はすべて翌日以降の缶ジュースに変換。 夏祭り会場は湖畔に面した芝生庭園。家族連れが楽しそうに「射的」「輪投げ」「金魚すくい」・・・。私の子供のころを思い出し、チョイト「胸キュン」の気分でした。

6時前起床。ホテル周辺の湖畔を散策。雄阿寒岳が美しい。でも、やっぱり温泉街には違和感を感ぜざるを得ない。

8時50分、雌阿寒岳温泉から登山開始。11時山頂。11時30分下山開始。13時30分、オンネトー。14時雌阿寒岳温泉(野中温泉)に戻る。

(オンネトーから見た雌阿寒、阿寒富士)

その後、別海ふれあいキャンプ場に向けてひたすら走る(車でだけど・・・)。 別海は海に近い。町の鮮魚店でホタテを調理(4コ600円)してもらい、さらに殻付き牡蠣10コ(650円)、その他食料を調達。キャンプ場ノ夜は怪しくふけていった。(2009.8.12)

(ホタテバター焼き)

2009年8月11日火曜日

北海道(5-3-13)樽前山

北海道の朝は早い。5時チョイ過ぎに明るさで目を覚ます。コーヒーとサンドイッチの朝食を済ませ、樽前山7合目登山口に転進。7時前には歩き出す。ほぼ1年ぶりの山登り。予想通り、すぐに息が上がる。大汗かきつつ外輪のピークに上がれば溶岩ドーム。ガスも晴れてきた。素晴らしい。

(樽前山溶岩ドーム)
外輪を一周し10時に駐車場。その後、今回唯一事前に予約した阿寒湖のホテルをひたすら目指す。樽前山から阿寒湖までカーナビによれば300キロ強。北海道は広いなー。途中、足寄から阿寒湖の道から望んだ雌阿寒岳、阿寒富士が良かった。(2009.8.11)

(足寄から阿寒湖へ向かう道沿い、雌阿寒、阿寒富士の展望)

2009年8月10日月曜日

北海道(5-2-12)フェリー

昨夜は良く眠れた。背中に伝わる単調なエンジン音が心地良い。人のざわめきに起こされ、時計を見れば午前6時少し前。船から見る早朝の海も面白かろう、と、甲板に出てみた。どんよりとした曇り空。時々、雨もぱらついてくる。パッとしないので再度ベットにもぐりこむ。潜り込んだ途端、単調なエンジン音で眠り込む。

本格的な起床は午前9時。船内のレストランで朝食バイキング。1000円なり。フェリーの朝食と侮る無かれ、なかなか美味しい食事だった。片足を北海道についている船だけに食材がいいのかも・・・。満足の朝食であった。

船が北上するにしたがって天候が回復。甲板で転寝、ビール、転寝、ビール・・・・。良い気持ちだ。午後、船内で「おくりびと」が上映される。見たいと思いつつ見損なった映画。喜んで見に行く。庄内地方で作られた映画を秋田沖で見るのも良いもんだ。そして「おくりびと」はなかなか良かった。最近見た映画では最も良かった映画かもしれない。 おくりびとを見た後、甲板に出てみれば陽がさしてきた。竜飛岬が右手に見える。左手前方には北海道。まさに「はるばる来たぜ函館・・・」

(ごらんあれが竜飛岬・・・、と、思ったが・・・?)

夜8時半、苫小牧入港。翌日の樽前山登山に向けて7合目の登山口に向かう。登山口におついてみれば、ヒグマ注意の看板。さらに止まっている車もゼロ。荷物が多くて車で寝るのは無理。そんなわけでとっとと支笏湖畔のキャンプ場まで戻り、車脇にテント設営。そのまま熟睡。(2009.8.10)
(支笏湖畔某キャン場の駐車場でで強行キャンプ)

2009年8月9日日曜日

北海道(5-1-11)出発

今、敦賀新港。まもなくフェリーが出港する。北海道へフェリーで行くのは初めてだ。もう20年ほど前に帰りに利用したことは一度あるが。でも、そのときの記憶はほとんど無い。 二等寝台の閉塞感から逃れ、出港を待ちつつデッキでスキットルのブランデー。ディーゼルエンジンの響きが伝わってきた。

出港は近い。と、思っているうちに気がつけば周囲が動き出した。「出港します」などの言葉も無く、淡々と船は岸壁を離れたようだ。蒸し暑かった空気も流れ始めた。敦賀港の光が徐々に小さくなっていく。

今まで何度も北海道には行っている。でも、船で行くのは今回が初めて。飛行機で一っ飛びの旅より、今回のようなじんわり向かう旅のほうがオツなものだ。これも、時間が出来たからこそ。時間の大切さ、重要性を改めて感じつつ、こんな気分を味わうことが出来る現在の境遇に改めて感謝。 あの光が無くなったら、船室に戻って寝るとするか。(2009.8.9)

(港の明かりが遠ざかる)

2009年8月1日土曜日

八坂・蕎麦打(4-2-10)

昨夜は涼しかった。油断して後部ハッチバックを少しあけて寝ていたら、蚊に起こされた。夜中に蚊取り線香点灯。しかし、狭い車の中の蚊取り線香。はっきり言って拷問に近い。それやこれやでチョイト睡眠不足。

蕎麦打ちイベントまで時間があったので、穂高神社へ寄ってみる。今まで何度もこの方面には来ているが、いつも山登りと仕事に追われ麓を徘徊する余裕は無かった。話には聞いていた穂高神社の朝はなかなかすがすがしいものだった。こんな私を歓迎するのか、境内の鶏が何度も「コケコッコー」と鳴いてくれた。

(穂高神社の鶏)
蕎麦打ち体験は、面白かった。引退後「蕎麦打ちオヤジ」にはなるつもり無かったけど、ひょっとしたら「蕎麦打ちオヤジ」になってしまうかもしれない。蕎麦打ち体験のお土産に八坂産そば粉500グラム。

帰宅後、そのそば粉で蕎麦を打ってみた。実は昨年9月の退職時、部下からの餞別が「蕎麦打ちセット」。そのときは「俺には不要なものだ」とその包みを開くこともなく今日に至っていたが、今回活用。なかなかうまく出来た。はまりそう。次は蕎麦打用作務衣を購入したい。ひょっとしたら、部下連中は私の本質を見抜いていたのかも知れない。(2009.8.1)

(私の打った蕎麦。つゆは失敗)