2012年3月29日木曜日

第5次四国遍路4

今日はひたすら帰るだけ。夕方6時半までに帰りたい。18切符利用では帰りの選択肢は二つだけ。

1. 6時代の列車に乗って坂出で昼食の讃岐うどんを食べる。その場合東横インの朝食は諦める
2. 7時代の列車に乗り讃岐うどんを諦める。その場合東横インの朝食摂取は可能

どちらにしてもたいした違いではないけどね・・・。けっきょく1の「始発に乗り坂出の讃岐うどん」に決定。その坂出で食べた「わかまつ」の天麩羅うどん(480円)は今回と前回、讃岐うどんに目覚めた私にとって、一番美味しかったうどんかもしれない。まだ、偉そうなこと言うほど経験は無いけどね・・・。(2012.3.29/木)

◆主な支出
・ 593円:缶ビール、ツマミ
・ 480円:天ぷらウドン(坂出・わかまつ)
・ 300円:うどん小(かきあげ付き)
・ 780円:お土産(いりこ)

◆総括
・ 26日:往路、名古屋>松山(泊)
・ 27日:松山>久万中学校前>44番大宝寺>45番岩屋寺>古岩屋荘(泊)
・ 28日:古岩屋荘>久万中学校前>三坂峠>46番浄瑠璃寺>47番八坂寺>48番西林寺>49番浄土寺>50番繁多寺>51番石手寺>松山(泊)
・ 29日:復路、松山>名古屋

◆総支出額:35,594円

 【坂出・わかまつ・天麩羅ウドン・480円】
【私の短い讃岐うどん歴では今のところトップ評価かも】

【坂出・わかまつ】

2012年3月28日水曜日

第5次四国遍路3

今日は松山までの長丁場。有名な三坂峠を越えることになるけど、今いる久万高原から見れば基本的には下り坂。距離は長いけどのんきな歩きとなるに違いない。昨日降りた久万中学校前のバス停まで戻り、国道33号線で三坂峠まで歩く。三坂峠からは久万街道の旧道を下ったけど、ここを登るのはさぞ大変だったんだろうなー。三坂峠を越えると松山側。ようするに瀬戸内海側に入ることになる。そのせいか気候も変わる。暖かくなる。

46番浄瑠璃寺、47番八坂寺、48番西林寺と進むにつれ街中を歩く時間が長くなる。49番浄土寺を過ぎるとほとんど街の中を歩くことになる。しかも歩道の無い片側一斜線の道。折りしも夕方のラッシュ時間帯。歩き難いことこの上ない。16時30分浄土寺着。急いで納経帖に記帳してもらえば、50番繁多寺までいけるかも?と考えたのは甘かった。浄土寺には白装束のバス団体。団体さんはお参りの間に添乗員が大量の納経帖や掛け軸を持って、納経所で記帳してもらっており、そこに遭遇すると原則的には終わるまで待たねばならないらしい。

話には聞いていたけど、こんな時間が切迫するときにその状況に遭遇するとは、まったくついてない。しかし、落ち着いて考えてみれば、そんなに納経帖に記帳することに固執するより、ゆっくり自分の状況を落ち着いて考えることのほうが大切だ。というわけで、納経帖にはこだわらず、50番繁多寺、51番石手寺と回って今回の四国遍路は終了。記帳時間(午後5時まで)を過ぎたお寺はとても静かで趣き深い。(2012.3.28/水)

◆行動記録
・  6:00 起床
・  7:30 行動開始
・ 10:50 レストパーク明神
・ 11:30 三坂峠
・ 13:30 浄瑠璃寺
・ 14:10 八坂寺
・ 15:30 西林寺
・ 16:30 浄土寺
・ 17:30 繁多寺
・ 18:10 石手寺
・ 19:00 東横イン

◆歩行距離
・ 22.2キロ:古岩屋荘-浄瑠璃寺
・  0.9キロ:浄瑠璃寺-八坂寺
・  4.5キロ:八坂寺-西林寺
・  3.1キロ:西林寺-浄土寺
・  1.6キロ:浄土寺-繁多寺
・  2.5キロ:繁多寺-石手寺
・  1.0キロ:石手寺-道後温泉
(合計)35.8キロ

◆主な支出
・ 1000円:お土産(おくま饅頭)
・  300円:浄瑠璃寺納経
・  300円:八坂寺納経
・  300円:西林寺納経
・  300円:浄土寺納経
・  150円:電車(道後温泉~東横イン)
・  150円:缶ジュース
・  130円:お茶
・  360円:椿の湯
・  217円:湯上りラガー
・ 2600円:夕食・彦一(カワハギ煮付け、キスてんぷら、酒3合
・  520円:デザート
・  380円:サーティーワンアイス
・ 4500円:東横イン(お遍路プラン)

 【田起こしがが始まっている】
【春だねー】

 【三坂峠を過ぎると旧久万街道に入る】

 【46番札所浄瑠璃寺】

 【47番札所八坂寺】

 【48番札所西林寺】

 【49番札所浄土寺】

 【50番札所繁多寺】

 【高台にある繁多寺から夕日を眺める】
【眼下望む松山の街の先に沈む夕日は美しかった】

 【51番札所石手寺】
【まもなく暗くなる】
【参道の店も閉まってる】
【そんな静かな雰囲気、良いね】

 【石手寺山門】

 【石手寺には三重塔もある】
【納経の記帳時間を過ぎた境内は静かで良い】

【今回の遍路打上げ会場、彦ー】
【松山路面電車の警察署前に面してる】
【良い店でした】
【松山での拠点になりそう・・・】

2012年3月27日火曜日

第5次四国遍路2

JR松山駅でバスを待っていたら、「なでしこジャパン」澤選手似のオバチャン遍路登場。近くにいた「なでしこジャパン」佐々木監督似のオジチャン遍路に大宝寺から岩屋寺方面の状況を聞いている。私も関心があったのでチョイと横から聞いていた。その結果、急造3人遍路チームが編成された。

澤選手は長野、佐々木監督は千葉からのバス&歩き遍路。本日の行動予定は微妙に違っているけど、大宝寺まで行動を共にすることになった。歩き始めで、遍路気分に乗り切れてないとき、このような同行者が現れると気分が落ち着くのでありがたい。

大宝寺はかなり格式の高い寺のようで、山門の仁王像もなかなか良い仏像だ。この先の岩屋寺は大宝寺の奥ノ院の性格を持つらしい。大宝寺で急造遍路チームとわかれ山道に入る。一山越えると一般道に出るけど、遍路道は一般道に沿って田畑の間に続いている。のどかな山里から山の中の小道を歩くこのコースはまさに遍路の醍醐味に溢れている。

岩屋寺着は午後1時半。今日の泊まりは後3キロほどの古岩屋荘。公的な施設でチェックインは4時から。時間もたっぷりあるので岩屋寺下の茶店でそこのオヤジさんとオシャベリ。缶ビールを2缶飲んでしまった。そのオヤジさんに聞いた話。

数日前、店の前で歩き遍路が疲労で動けなくなり、店のオヤジさんが呼んだタクシーで予約してあった宿へ向かったという。その翌日、タクシーで再び店の前まで戻り、遍路を再開したという。そこまで律儀に歩き通す几帳面さが戦後の日本高度成長を支えたのか?と、感動してしまった。大袈裟だね・・・。

とりあえずその話と無縁の私は、茶店で飲んだ缶ビール2缶による、ほろ酔い気分で古岩屋荘にチェックイン。入浴後、久々に二食付(6800円)で泊まった宿で夕食。そのとき飲んだ熱燗2合は美味しかった。その名前を聞こうとしたけど忘れててしまった。(2012.3.27/火)

◆行動記録
・  6:00 起床
・  8:15 バス(松山=>久万中学校前)
・ 10:00 大宝寺
・ 13:30 岩屋寺
・ 15:30 古岩屋荘

◆歩行距離
・  0.9キロ:久万中学校前-大宝寺
・  9.1キロ:大宝寺-岩屋寺
・  3.0キロ:岩屋寺-古岩屋荘
(合計)13キロ

◆主な支出
・  150円:紅茶
・  600円:伊予柑ゼリー
・  300円:大宝寺納経
・  100円:賽銭
・  300円:岩屋寺納経
・  350円:ビール
・  350円:ビール
・  450円:ビール
・ 7500円:古岩屋荘(2食付・熱燗2合)

【城山公園から望む松山城】
【日本の城の中で最も良い感じの城と思う】
【この城山公園は野球場、競場の跡地だとか】
【地元の事情通から聞いた話】

【急造遍路チーム】

【大宝寺仁王像】

【44番札所大宝寺】

【岩屋寺手前の民間のお接待所】
【野宿遍路用わら敷きベット完備】
【横には話し相手のマネキン?も完備】
【怖い!】

【岩屋寺の最後の登り八丁坂の上】
【雪をかぶった山が見える】
【石鎚山かもしれないけど未確認】

【岩屋寺の上に有る「せり割り」の行場】
【納経所で鍵を貰えば入場可能】
【15分ぐらい登ると大きな岩があり石鎚が望めるらしい】
【天気も良いので行きたかったけど止めた】
【鍵を借りるのにお金がいるらしい。いくらかは未確認】

【岩屋寺の上の赤不動】

【45番札所岩屋寺】

【国民宿舎古岩屋荘】
【良い宿だった】
【古岩屋とはこの地域に多い礫岩峰】
【岩を含んだ不思議な地形だ】

2012年3月26日月曜日

第5次四国遍路1

前回の第4次四国遍路では43番札所明石寺から44番札所大宝寺まで歩くべく頑張ってみたものの内子から44番札所大宝寺までの途中1泊の日程調整に苦しみ帰宅してしまった。

その3日後、残った18切符を握り締め、3月26日、再度の第5次四国遍路の出撃。しかし、今回も29日夜に予定が入り、3泊4日の中途半端な行動となってしまった。周囲から「いつも自由な時間が持てて良いね」などと甘く見られている私でも、連続5日、フリーの時間を確保することはそんなに甘くは無いのです。

そんな訳で、今回は通常の歩き遍路コース「内子からひわた峠越え」は諦め、松山からバスで久万高原に入り、44番大宝寺、45番岩屋寺へ回り、松山の51番石手寺まで歩く二日間と往復の二日間の3泊4日の計画だ。

4月も近いとはいえ、関が原では雪が降っていた。今年の天候は本当に不順だ。坂出で昼食。ここの所、はまっている讃岐うどん。今回は駅前、イオン裏の「こむぎ屋」へ入ってみた。入口に「本日のサービスメニュー:肉うどん350円」との看板発見。この手のサービスに弱い私は、迷わず「肉うどん」、ついでに横においてあった「いなり寿司」も注文。

いなり寿司はともかく、肉うどんはさすがに美味しかった。でも、やっぱり天麩羅うどんにしとけばよかった。通常はうどん小を2杯食べるところだけれど、今回はいなり寿司の影響で打ち止め。再度、JRに乗り込み、昼寝なんぞしながら松山着は17:51分。

歩いて、2キロ先の東横イン(ネット限定割引で1泊朝食つき4800円)に向かう。でもチェックイン後、壁に「お遍路プラン4500円」の表示発見。「お遍路プラン」は白装束、菅笠、さんや袋、納経帖などのお遍路ギアをチェックイン時に提示するだけで受けることができるらしい。言い換えれば「お遍路コスプレサービス」ともいえなくも無い。不謹慎だね・・・、スンマセン。明後日の宿泊をネット早割予約(4800円)してあるので、是非チャレンジしようと心に誓う私です。(2012.3.26/月)

●主な支出
・  250円:コロッケ、いなり寿司(姫路)
・  280円:イカツマミ(姫路)
・  380円:かつサンド(岡山)
・  440円:肉うどん、いなり寿司(坂出・こむぎ屋)
・  370円:椿の湯(ロッカー代含む)
・  150円:電車(道後温泉~東横イン)
・ 2020円:夕食(中華、ビール)
・  997円:ケーキ(大街道にて購入)
・ 4800円:東横イン(ネット早割)


 【坂出・こむぎ屋】

 【こむぎ屋・肉うどん・いなり寿司】

【東横イン・お遍路プラン】
【四国の東横イン限定プラン】

2012年3月21日水曜日

第4次四国遍路4

●松山から帰還

今日は帰るだけだ。そんな中でも、何か楽しいことはないか?と、考えてしまう。悲しい性だ。今回は途中、坂出で讃岐うどんを食べることにした。来るとき、坂出の観光案内で「坂出うどんマップ」をゲットしてある。初めて知ったけど、坂出は讃岐うどん発祥の地らしい。

坂出で昼食を迎えるには、ゆっくり出発すれば良い。東横インの朝食(ジャコテン おにぎり チラシ寿司 味噌汁 サラダ キュウリ漬物)をゆっくり食べ、さらに駅で揚げたてのジャコテン2枚購入。のんびり列車に乗り込んだ。今治を過ぎると列車の両数がだんだん少なくなってくる。最後は2両編成となる。

四国の鈍行列車は通常トイレが着いてない。最近、トイレ関係でもよおしてから危機的状況になる時間が極めて短くなっている。そんなことをふと気にしたら、急にオシッコしたくなってきた。この手の要求はきわめて気分に左右されるが、トイレ設備のない列車でも心配無用。四国の鈍行列車はすぐに止まる。停車時間も長い。安心して次の停車駅を待ち用をたせば良い。

窓から見える瀬戸内海は宮城道夫の「春の海」的な波もなく、巨大な水溜りの気配。遠くにタンカーが浮かんでる。坂出では讃岐うどん2杯をハシゴ。さすがに三杯目は無理だった。若い頃なら5杯はいけただろうに・・・。(2012.3.21/水)

●主な支出
・ 120円 缶コーヒー
・ 280円 揚げたてジャコテン2枚
・ 500円 観音寺饅頭
・ 300円 讃岐うどん小 レンコン天ぷら
・ 170円 讃岐うどん小 キツネ
・ 1090円 くぎに ちりめんさんしょ ジャコ 文旦2
・ 760円 かつサンド2(岡山タカキベーカリー)
・ 1200円 ままかり寿司

 【坂出の手前の瀬戸内海】
【静かな海だ】

 【JR松山駅構内の蒲鉾屋さん】
【朝7時半からジャコテン揚げている】

 【坂出・イオン内、讃岐うどん、レンコン天つけて300円】

【店はイオンのフードコート。汁が美味い】

 【坂出・上原製麺、きつねうどん、170円】
【麺が美味い】

【暖簾もない工場の片隅で食べる】
【自分でも良く見つけたものだと思う】

2012年3月20日火曜日

第4次四国遍路3

●大洲へ戻り、内子まで歩き、道後温泉で一汗流す

昨日、宿に入る前に内子の町を散策してみた。そのとき有名な内子座発見。訪れてみれば内子高校吹奏楽部定期演奏会のリハーサルをやっていた。本番は明日。古い芝居小屋が実際に使われている気配はとても興味深い。演奏もなかなか上手い。内子高校は数年前には全国大会にも出場した名門吹奏楽部でもあるらしい。

これも縁だ、行かねばならぬ。開演は午後2時。それまでどうするのか?ずっとブラブラしてるのも芸がない。そこで昨日JRでお茶を濁した大洲から内子までの遍路ルーとを歩くことにした。

JRで大洲に戻り、7時半ごろから歩き出す。少し歩くと国道沿いに「十夜が橋」というお寺がある。昔、弘法大師が宿を探すも見つからす、橋の下で一夜を明かしたという言い伝えがあるらしい。実際に橋の下に横になった弘法大師像が祭られている。

その先、新谷という所で国道からそれた旧道を歩くルートとなる。旧道はそれなりに昔の街道の気配を残しており趣深い。JRはトンネルで内子へ入るが、遍路道は低い丘陵をのんびり歩くことが可能で気分の良い道だった。最終的には内子の運動公園のようなところに出た。

中学生か高校生か良く分からないけど野球の練習中。打球音からすると硬球だからリトルリーグかも。チョイと気になり、グランドに近寄り練習を見ていたら、私に気がついた子供達が一斉に練習の手を休め向き直り、「こんにちは」と頭を下げる。特に遍路衣装を着ているわけでもなく、ただ「同行二人」のさんや袋を肩から提げている私に気がつき挨拶する子供たちに出会い、ただただ恐縮しドギマギしてしまった。この手の空気は四国遍路の間中よく感じるところでもある。

内子に戻り、今回の歩き遍路は終了。「歩き」の打上げとして、最後1枚残ったジャコテン肴に駅前のベンチで缶ビール。陽射しを浴びつつ昼寝楽しみ、その後、内子座に向かう。

内子座はほぼ満席。2階席の片隅に座り、内子高校定期演奏会を楽しんだ。内子座はとても見やすい劇場だ。音響も素晴らしい。舞台までの距離も近く、これで650人の収容能力があるとは驚きだ。まことに良いもの見させていただきました。

道後温泉をゆっくり楽しむために、まだ終わってない演奏会の途中で駅に向かいJRに飛び乗った。駅から一番街の東横インまで歩きチェックイン。さらに道後温泉まで歩いて向かった。休日の夜にもかかわらず道後温泉本館前は大混雑。今日は道後温泉祭りをやっているとか。

今回、道後温泉は以前から気になっていた「椿の湯」の方へ入ってみた。結論から言えば「椿の湯」は良い風呂だった。料金は本館400円に対し「椿の湯」は360円。道後温泉名物の石造り浴槽も同じ。さらに浴槽、浴室ともは「椿の湯」の方が広いし湯量も多そうだ。浴室全体も石造りで天井も高く大きく立派だ。(2012.3.20/祝)

●行動記録
・  6:00 起床
・  7:30 大洲から行動開始
・  8:30 十夜が橋
・ 11:05 運動公園
・ 11:15 内子駅
・ 13:45 内子座
・ 15:30(?)JR内子駅
・ 17:00(?)JR松山
・ 17:30(?)東横イン
・ 18:00(?)道後温泉「椿の湯」

●歩行距離
・ 12.5キロ 大洲-内子
・  2,0キロ JR松山-東横イン
・  2.0キロ 東横イン-道後温泉
・  2.0キロ 道後温泉―東横イン
合計(18.5キロ)

●主な支出
・  260円 JR内子-JR大洲
・  300円 コインロッカー
・  300円 キリンラガー大
・  300円 まるずし(内子・カツ盛)
・ 1300円 栗饅頭(内子・坂見輝月堂)
・  740円 JR内子-JR松山
・  240円 缶コーヒー2本
・ 1500円 夕食・道後温泉(ビール、コロッケ、餃子)
・ 4384円 東横イン(朝食付き1泊、20%休日割引)

 【十夜ケ橋】
 【十夜ケ橋の橋の下には弘法大師が寝ている】
 
 【内子座二階席】

 【内子座入口】

 【内子高校吹奏楽部定期演奏会・本番】

 【内子高校吹奏楽部定期演奏会・リハーサル】

 【内子・本芳我家の庭園】
【昔の蝋燭で財を成す】
【明かりのない時代の蝋燭は】
【今風に言えばアラブの石油王みたいなものか】
【ちょっと違うか・・・】

 【内子で買った丸寿し】
【シャリがオカラで出来ている】
【ボリューム満点、でもカロリーはどうなのか・・・】
【消化がいいのか悪いのか・・・】
【不思議な食べ物だ。でも美味しいような気がする】

【道後温泉・椿の湯】
【私は好きです。入浴料金360円】

2012年3月19日月曜日

第4次四国遍路2

●43番明石寺から内子へ

 朝6時起床。朝食は6時半からと聞いていたので、食事の場所と聞いていた部屋に行ってみた。そこは大きな座敷で、宿のバアチャンが床の間に花を生けていた。立派な床の間だ。ついでにその宿の奥の間を案内してもらった。今回泊まった旅館・松屋は昔からの有名な宿だったのだ。江戸時代から続く文化財的な宿で、明治からの文人墨客、政治家などの書も残っているらしい。

 座敷の柱、梁、欄間なんぞもしっかり手入れされ、大洲の臥龍山荘にも負けないほどだ。バアチャンが言うには、その座敷での宿泊も可能だとか。料金は1万5千円程度、料理も変わりなかなか良さそうだ。機会があれば泊まってみたい。

 そこで聞いた話だけど、卯之町はチョイと前まではこの地方の中心だったらしい。江戸時代末期は松山、宇和島より栄え、当然、大洲、内子より大きな街だった。JR予讃線も卯之町が終点。高野長英の隠れ住んだところも卯之町に保存されている。そんな話を聞きつつ、大きな座敷でのんびりとる朝食はとても満ち足りたものだった。

 バアチャンに明石寺までの道を聞く。43番明石寺はこれから進む方向とは反対側、42番佛木寺方向にチョイと戻ったところにあるらしい。「荷物を置いていったらどうか?」との提案もあったけど、たいした荷物は持ってないので、そのまま出発。

 久しぶりの早朝歩きは気分上々。天気も上々。通学の小学生との朝の挨拶を楽しみつつ、山の中の小道を歩く。体が温まったころ木々の間から明石寺が見えてきた。爽やかな気分だ。

 明石寺から戻る途中、愛媛県歴史博物館の案内発見。寄ってみたらなかなか大きな施設であった。でも残念ながら月曜日で休館。そのまま高野長英の隠れた家なんぞを見ながら、のんびり気分で大洲方面に歩き出す。

 44番大宝寺へは大洲、内子へ向かい、内子からから松山方面へ行く国道から離れ、国道380号線で小田、久万高原に向かう。その久万高原に大宝寺はある。そこまで70キロ程度。最後は国道33号線にそって松山までは100キロ以上の長丁場。

 週末に、「浮世の義理」的仕事があるため木曜日には帰らなければならない。どこまで行けるか不安だけれど、とりあえず歩き出す。途中、民間のお接待所で地元の爺さんと話をしたり、国道沿いの蒲鉾製造直売所で昼食用にジャコテンを買ったりしながらのんびり歩く。ほぼ、半年ぶりの四国遍路。冬の間に固まった体の節々が痛む、息が上がる。

 蒲鉾店でジャコテン購入のおまけで貰った、揚げたての白ハンペン(大葉、たこ入り)を畑の横に腰を下ろし食べる。美味い!本場で本物の揚げたてはやっぱり美味しい。基本的に「練り物嫌い」の私だけど、今まで食べた「練り物」の中で最も美味しかったかもしれない。

 大洲へ入る前、鳥坂峠(トサカ峠)を越えなければならない。国道はトンネルで抜けているけど、歩道がなくけっこう危険との情報のもある。国道から離れて杉木立の間の山道に入る。この地域の杉は元気にだ。スギ花粉撒き散らす赤茶けた杉の木はほとんど見ない。でも、スギ花粉の気配は感じる。マスクを着用しスギ花粉に備える。息が苦しい。ひたすら登る。登りつつ、スギ花粉に対抗する新しい呪文を考えた。

「南無大師遍照金剛、花粉退散」

くしゃみが出そうになるときこの言葉を発する。すると不思議にもくしゃみが収まる。
「ナムダイシヘンジョウコンゴー」「カーフンタイサン」
「ナムダイシヘンジョウコンゴー」「カーフンタイサン」
「ナムダイシヘンジョウコンゴー」「カーフンタイサン」
調子が出てきた。マスクをとり、吹いてくる風に向かっても

「ナムダイシヘンジョウコンゴー」「カーフンタイサン」。

これって、お大師様のご利益なのか・・・。とりあえずそういうことにしておこう。

花粉との戦いも納まり、大洲着は午後3時近い。今日は内子まで行きたかったけど、初日でもあるし、「今日のところはこのぐらいにしといてやる」と池野めだか風につぶやいた。たまたま見つけた酒屋で本日打ち上げ用地酒購入。街中の観光客用ベンチで一杯やろうと大休止。そこで買った地酒を注ぐために持参のシェラカップを探すも、見つからない。小さなザックの少ない装備だけどシェラカップは見つからない。ショックである。愛用のシェラカップ紛失もショックだけど、物をなくした自分自身が悲しい。これから年をとり、さらにいろいろ無くしていくのか?と、暗い気分になってしまった。

今日、内子まで行けないと明日からの予定がさらに苦しくなりそうだ。いろいろ検討した結果、素晴らしいアイディア発見。今から内子までJRに乗れば良い。シンプルなアイディア発見にに満足満足。

駅に向かえばまさに発車直前だった。そんな流れるような行動で内子着。駅横の観光案内で今日の宿も確保。この先の44番札所大宝寺で時間切れの場合の久万高原からのバス運行状況を調査するもよく分からない。ただ、大宝寺まではここから40キロていどあるらしい。

いろいろ考えたけど、やはりリスク回避のため今回の遍路は内子で終わり、明日は内子周辺を徘徊し、道後温泉で汗を流し、予定を一日早め帰還することにした。週末の「浮世の義理」的仕事をこなしたら、又くれば良い。18切符はまだ3枚残っている。再出撃の時間は十分ある。

その日の宿は民宿・シャロン。「狭い部屋ですが良いですか?」との話だったけど本当に狭かった。広さは二畳と三畳の間。すでに大きなマットと布団が敷いてある。その布団に腰を下ろさなければ座る場所もない。でも、シャロンは掃除も行き届き、けっこう快適な宿だった。下が立派なカウンターのある格調高い喫茶店。そこでコーヒーを頂きつつオヤジさんから聞いた内子の話はとても興味深いものだった。(2012.3.19/月)

●行動記録
7:30 行動開始
7:50 明石寺
12:15 鳥坂峠
15:06 JRで大洲から内子

●歩行距離
1.2キロ 旅館・松屋-明石寺 
12.3キロ 明石寺-鳥坂峠
10.2キロ 鳥坂峠-大洲駅
合計(23.4キロ)

●主な支出
 300円 明石寺納経
 683円 ジャコテン5枚(おがた蒲鉾店)
 260円 JR大洲-JR内子
4600円 宿泊(シャロン、コーヒー1杯)
 380円(?) 地酒・きた美人300ML
2910円 夕食・吉長(鯛めし定食、酒2合、サザエつぼ焼き、枝豆)

 【旅館松屋の朝食用座敷の床の間】
【こんな座敷でゆったり朝食。なかなか良い】

 【旅館松屋の玄関】
【ちょっとした文化財かも】

 【43番札所明石寺】

 【高野長英が隠れた家】
【二宮敬作の離れ二階】
【一階が壊れたので下に下ろしたとか】
【たまたま出合った隣の家のオバチャンから聞いた】

 【おがた蒲鉾店】
【卯之町から大洲へ向かう国道56号線沿い】
【サービスで頂いた揚げたて白ハンペンは美味かった】

 【鳥坂峠への道】

 【大洲に着いた】
【肱川越に臥龍山荘が見える】

 【民宿シャロンは喫茶店の二階だ】

【吉長・鯛めし定食】
【熱いご飯、新鮮な鯛の刺身、卵を溶いた甘めのタレ】