2017年4月5日水曜日

九州北部(2017.4.5-9)

九州には何度も訪れているけど、佐賀には行ったことが無いと思っていたら吉野ケ里遺跡には行っていた。ただ、吉野ケ里遺跡が佐賀県だという意識はほとんどない。それほど私にとって佐賀はイメージが少ないのだ。

そんな地味な佐賀だけど幕末には大きな力を発揮したと私は思っている。しかし明治になってからその存在感は薩摩、長州、土佐に比べてイマイチ薄い。そんな佐賀の実態を調査すべく佐賀に向かった。手には未使用5日分の18切符を握りしめている。

●一日目(岩国まで)2117.4.5(水)
東海道線を西に下る場合最近はほとんど大垣乗り換えとなる。唯一、早い時間帯で米原直行するのは金山7:10発。これに乗れば、朝の二度寝がゆっくり楽しめる。しかし、九州まで18切符で直接入るのはなかなか苦しい。とりあえず岩国で一泊。

知人から一日中JRに乗り続けるのはシンドイのではないか?と言われることも多いけど、それがなかなか楽しい。移動中も見どころは多い。最近、18切符利用の高齢者が激増。その特徴は、「団体オババ」「単独ジジイ」「外国人」などなど。彼らと会話していると退屈することもない。

隠し持った2Lの紙パックワインを小さな濃茶のペットボトルに移しチビチビ飲みながら滋賀県から博多まで1日で踏破を画策する単独ジジイからの大量の有力情報をゲット。彼も18切符の達人と見た。

さらに、魅力的ドイツ人オナゴとお互い片言の英語で一生懸命コミュニケーションを試みるのもとても楽しい。最近、若いオナゴと双方努力(ここ強調)で会話することがほとんどないもんね・・・。彼女も言っていた「18キップはナイスチケット」。外国人、特にヨーロッパの人はのんびりしている。まあ、5か月旅をしているのなら理解できるね。

◆行動記録
  • 7:10 金山
  • 13:50 岡山
  • 18:00 岩国
  • 宿泊:α1(6400円)
  • 夕食:駅近くのすし屋(味、コストはあれっ?)
【鈍行の先頭車両のはベストポジション】

【このカップの中にイイチコが入っているとは分かるまい・・・】

●二日目(佐賀)2017.4.6(木)
岩国を出ると海が近い。天気予報は芳しくないけど雨は降らない。車窓からは穏やかな瀬戸内海。桜も咲いている。列車に座り続けるだけでも腹は減る。鳥栖でシウマイ弁当発見。店のオバチャンからはアサリ飯弁当を勧められた。「季節の弁当でふっくらしたアサリが美味いよ」。しかし、横浜の影響かJRに乗るとシウマイ弁当に反応してしまう。

岩国から佐賀は近い。お昼チョイすぎに佐賀着。ホテルを確保後、佐賀の町を探索。佐賀城方面に向かう。その佐賀城にある佐賀城本丸歴史館は素晴らしい。鍋島藩の本丸御殿を忠実に木造復元(一部、昔の部分もある)している。名古屋の本丸御殿の豪華総ヒノキ造りとは異なり、きわめて自然、質素な武家屋敷の風情を醸し出している。

入場無料で地元のジイチャンのボランティアガイドの説明も付く。ぼくとつな新人ボランティアガイドの説明はその本丸御殿の雰囲気と相まってとても好感が持てた。しみじみ思う。佐賀は葉隠れの精神がいまだに健在でけれんみが無い。それが佐賀に地味な気風を生み出しているのかも・・・・。と、深読みしている私です。

【佐賀城本丸歴史館】

【内部、花を生けていた】

【鯱の門】

【中庭】

【落ち着いた喫茶店。昭和45年からやってるとか。何か懐かしい】

【スナップエンドウ塩茹で、アサリ酒蒸し、ヤリイカ天ぷら、すべて美味い、安い】

◆行動記録
  • 6:44 岩国発
  • 下関乗換
  • 10:44 小倉
  • 12:30 鳥栖
  • 13:20 佐賀
  • コンフォートホテル佐賀(2連泊朝食付き10400円)

●三日目(武雄温泉、唐津)2017.4.7(金)
この日は佐賀連泊。とりあえず武雄温泉に向かう。武雄温泉の楼門は辰野金吾の設計だとか。東京駅を作った辰野金吾は佐賀出身。昨日の喫茶店でも話題になったけど辰野金吾は佐賀ではかなり有名。唐津の旧唐津銀行も彼の設計だ。佐賀も含めこの九州北部には明治の建築物が多い。

武雄温泉をじっくり楽しみ、佐世保へ行くか唐津に行くか迷ったけど、JRの乗継状況が唐津の方が良かったので唐津に向かう。唐津は博多から地下鉄でつながっているので馴染みはあるが、行ったことはない。佐賀から向かうには唐津線の気動車で佐賀平野を抜けていく。久しぶりに乗った気動車はとても懐かしかった。天井には扇風機。スイッチを入れると扇風機は回った。

◆行動記録
  • 7:52 佐賀駅発
  • 8:30 武雄温泉
  • 11:08 武雄温泉発
  • 11:52 久保田乗換
  • 13:00 唐津
  • 15:46 唐津発
  • 17:00 佐賀
  • 夕食:五島うどん(肉つけ麺)
【武雄温泉楼門、辰野金吾が作った古いものだ。温泉は高温、湯量豊富で内部もきれいだ。下呂温泉同様のチョイとぬめりのあるアルカリ泉、雰囲気、泉質ともに道後温泉以上と思う。】

【楼門を抜けると新館と呼ばれる建物がある。新館と言ってもこれも古い。】

【唐津曳山会館、迫力あり。】

【唐津城本丸は桜が満開。天守閣は工事中で入れなかったけど、模擬天守ということなので登る気はなかった。】

【唐津には笹の生け垣が目立つ。手入れしているオバチャンに聞いてみたけど、手入れは大変そうだ。】

【旧唐津銀行内部は無料で公開されている。この建物も辰野金吾】

【唐津から佐賀への気動車の中で萬坊のイカ天(300円)にイカメンチ、イカボール(チーズ入り)を付けて飲みつつ帰還。それによりお腹いっぱい。当日の夕食は五島うどんになってしまった。】

●四日目(下関、門司)2017.4.8(土)
この旅もあと二日。これ以上、遠くには行けない。帰る方向の下関、門司をちょいと覗きつつ岩国まで戻ることにする。佐賀同様に門司も下関も降り立ったことは無い。

初めて訪れた下関は観光地だった。観光案内所で情報収集後、唐戸市場へ向かった。あいにく天気が悪く、小雨が降ってきた。ザックにザックカバーを装着。先日買ったばかりの新しい雨合羽を初めて着用。足元の靴の防水機能もまだまだ健在。小さな傘を差しつつ歩く。完璧な雨装備で歩く散歩はまっこと快適。まさに「雨に歩けば」的な気分でありました。

唐戸市場はお隣の方々の団体様で大混雑。赤間神宮前の海峡を眺められる料亭的飲食店で昼食。今回の旅の中で最もちゃんとした食事にありついた。海峡を眺められるとは言うものの、この日は生憎の濃霧。関門連絡船も欠航。

食事の後、人道トンネルを歩いて文字に向かう。この日はJR九州主催の人道トンネルを歩くウオーキングイベントが開催されていた。その係員のお兄ちゃんと話すうちに一緒に歩くことになり、門司まで話をしつつ歩いた。話には聞いていた人道トンネルを歩くことができてちょいと嬉しかった。

人道トンネルは布刈神社の脇に出た。そこから門司港駅まで歩き、岩国に戻った。門司港駅周辺は桜満開で人出も満開。午後になり天気も良くなり皆さま楽し気な表情に満ち溢れていた。

◆行動記録
  • 7:13 佐賀発
  • 10:00 下関
  • 14:00 門司
  • 14:30 下関
  • 17:30 岩国
  • 宿泊:シティイホテル安藤(4500円)
【下関港の波止ではアジが連れていた。20センチ級の味がクーラー一杯。ウラヤマシイ・・・。】

【唐戸市場の中ではいろいろ海鮮が食べられる。しかし、初詣状態の大混雑。】

【赤間神宮。食事を優先したので参拝せず。】

【赤間神宮前のふよう亭のランチ。冷酒(五橋)付き、良かった。】

【人道トンネル入り口】

【人道トンネル、約700m)】

【布刈神社は関門橋のほぼ真下にある】

【門司港はレンガ造りの建物で町おこし中。これだけ見ると外国にいるようだ。】

●五日目(帰還)2017.4.9(日)
18切符で帰還する場合、岡山から姫路、米原から大垣の区間が通常ネックになる。そこをスムーズに通過するためには若干の工夫が必要だ。糸崎ー相生、米原ー名古屋間直通の列車を考慮しつつ帰還した。ただ米原乗継が急だったので米原名古屋間立っての帰還だった。今後はもう少し早く米原に到着したいと思っている。

今回の旅も無事終了。最近になく充実した旅だった。しかしまだまだ北部九州は見どころが多い。さらに下関にも心が残る。今後は一日目に下関まで足を延ばす作戦を考えている。

◆行動記録
  • 6:48 岩国発
  • 9:31 糸崎発
  • 12:18 相生着
  • 12:50 相生発
  • 13:10 姫路着
  • 13:57 姫路発
  • 16:30 米原
  • 17:45 金山




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