先週の安産寺地蔵菩薩に続いて今週も仏像を見に行ってきた。行き先は京都の願徳寺。場所は京都の西、向日町の北、嵐山の南にある。昨今、インバウンドでごった返している京都を避けている私だけど、ここまで来ると普通の住宅街の風情。JR桂川駅からバスに乗り、洛西ニュータウンから歩き出した。
この日は雨こそ落ちてないけど非常に蒸し暑かった。大汗かきつつ30分程歩いた先に願徳寺はあった。その寺は町に普通にある寺の風情。入口の木戸の脇のインターホンを押して拝観希望を伝えると、「見るべきものは仏像しかないけど良いか?」との返事。仏像を見に来たので「それで良い」と答えたけれど、そのやり取りが不思議でない程の普通の街中の寺だった。
拝観料400円を払い本堂の中に勝手に入り、勝手に電気のスイッチを入れた。お目当ての仏像はちょっとした逗子の中に入っている。如意輪観音と言われているけど如意輪観音かどうか定かでない。作られたのは平安前期。いわゆる弘仁貞観期の仏像であることは確からしいけど、中国からの渡来仏なのか、渡来人によって作られたか二通りの説があるらしい。どちらにしても日本的な仏像とは異なる写実的ではあるけれど掘りの深い神秘的な表情。素晴らしい仏像だ。二週続けて素晴らしい仏像を見ることが出来て幸せだった。
帰りは洛西ニュータウンまで歩いてバスに乗った。今まで京都の西側には関心がなかったけど、この洛西ニュータウン辺りは日当たりも良くて住むのに良さそうな土地だ。この近辺に古いものがあまりないのがチョイと不思議だ。
【木戸を開けて境内に入ると立派な本堂があった。さすがに国宝の仏像を収納するためには頑丈な収蔵庫が必用なのかな】
【国宝願徳寺如意輪観音、榧の一木造り】
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