今日のコースは四国遍路の核心部。藤井寺までの吉野川にからんで歩く牧歌的部分と、藤井寺から焼山寺までの「へんろころがし」のハード部分。距離も長く、事前の情報ではけっこう大変なコースとの話もあったので、朝食を断り、早めに宿を出た。
天気は良い。吉野川の潜水橋を渡りつつ、四国遍路の醍醐味的景観を楽しみつつ藤井寺に到着。寺のオッチャンに焼山寺までの大体の時間を聞いてみれば6~7時間だとか。その時、午前9時。午後5時の朱印記帳締切時間にはのんびり歩いても間に合いそうだ。
本堂脇の坂を登り始める。道は良く踏まれ緩やかに始まる。のんびり歩けば楽勝とのどかに歩き始めた。途中、水場や吉野川の展望の素晴らしい休憩所もあって、気分は最高。しかし、一本杉庵への登りあたりで疲れてきた。さらに一本杉庵からいったん沢筋に下り、焼山寺へ登り返す頃にはヘロヘロ状態。5時の制限時間が心配になるほどだった。でも、休んでばかりいては永久に着けぬ。なんとか頑張り、なんとか焼山寺へたどり着いた。
その後、ひたすら下り、寄井の街に着いたのは夕方6時に近くなってしまった。そこまで宿の手配もせず、「最悪、バスで徳島へ戻れば良いや」、と甘い考え。最終のバスの時間には何とか間に合ったけど、だめもとでさくら旅館に飛び込んだ。藤井寺から歩いてきたと話し、一夜の宿を頼んだら、なんとか素泊りなら泊まれるとのこと。やれやれ。藤井寺から焼山寺のルートは想像以上のハードな行程だった。特にアップダウンの繰り返しに精神的に消耗させられた。まさに修行の道だ。
早速風呂に入り着替えてから、近くのコンビニ横のベンチに陣取り、ビールのロング缶。暮れていく山を眺めつつ、やっと一息。背後の田んぼではかえるの大合唱。なんてことない景色だけれど日本の原風景。以外とこんな感じの場所は少ない。宿の部屋に戻ると、宿の窓から入る風も気持ちいい。何でだろう?この地域全体の空気が良いのだろう。(2014.5.24/土)
◆行動記録
6:30 朝食断り行動開始
7:20 川島潜水橋
8:30 藤井寺
9:00 発
10:10 水場
10:40 長戸庵
12:00 柳水庵
12:30 発
13:30 一本杉庵(浄蓮庵)
14:10 沢を渡る
15:00 林道(あと1キロ標識)
15:30 焼山寺
16:00 発
17:45 寄井・さくらや旅館
素泊(5000円)
◆歩行距離
・ 7.8キロ 旅館八幡-藤井寺
・ 3.4キロ 11番藤井寺-長戸庵
(登り)
・ 3.2キロ 長戸庵-柳水庵
(下り)
・ 2.2キロ 柳水庵-一本杉庵
(登り)
・ 4.1キロ 一本杉庵-焼山寺
(下って登る)
・ 1.6キロ 12番焼山寺-杖杉庵
(下り)
・ 8.7キロ 杖杉庵-寄井・さくら旅館
(下り)
(合計)31.0キロ
【川島潜水橋】
【11番札所藤井寺】
【長戸庵】
【長戸庵の先の展望休憩所。吉野川がゆったり流れる】
【柳水庵にある遍路休憩所。宿泊も可能。でも夜は怖いかも・・・】
【柳水庵】
【一本杉庵には弘法大師の像が立つ】
【12番札所焼山寺】