お気楽計画なので当然行動もお気楽。朝10時を過ぎ、携帯を入れた小さなポーチを肩に、何も持たずに家を出た。事前の情報では南木曽から北の旧中山道は国道19号線にからんで続いている。「なにか問題があれば止めればいいや」との適当な計画だ。
南木曽駅の観光案内所でとりあえず情報収集。そこで聞いた話では中山道は南木曽(三留野)から野尻までは木曽川べりを歩き、増水時には通行できなくなる難所も多く、その迂回路として東側の山の中を通る与川道が開かれたという。その与川道の方が車の通行も少なく楽しそうだ。
駅で買ったペットボトルのお茶を手に、ブラブラ歩き始める。秋に陽射しが眩しい。青空と南木曽岳を背景にコスモスが揺れる。稲刈り直前の黄金色の稲穂が美しい。道はゆるい傾斜の舗装道路と時々現れる山道。まさに日本の田舎の風情、快適な道だ。
単なる散歩の延長としての中仙道だけど与川道は徐々に山の中に入っていく。ひょっとしたら明るいうちに野尻に着けないかも。山用の装備も食料も水も無い。当然、暗くなってからのラテも無い。途中の農家のバアチャンに聞けば、まだまだ野尻は遠い。この先には峠越えがあるようだ。様子も分からないので、今回は「古典庵」というところで引き返すことにした。この古典庵は駅で貰ったパンフレットによれば「木曽八景与川の秋月」と呼ばれる名所らしい。二日前の中秋の名月には観月の会が開催されたとか。
南木曽に帰りJRの時間を確認すれば、2分前に出て、次は1時間後。駅前のスーパーで七笑のカップ酒を買い、駅前のベンチでしみじみ楽しむ。日はすでに山の陰に落ち、徐々に周囲も暗くなりつつある秋前のベンチに秋風が吹きぬける。良いねー・・・。その後、中津川に出て食べたラーメンが特に美味しかった。
◆行動記録
10:46 JR春日井
南木曽まで1490円
12:00 JR中津川
12:18 JR南木曽
13:10 三留野本陣跡
15:00 古典庵
17:00 JR南木曽
17:58 発
【山留野本陣跡の枝垂れ梅とパンフレットにあったけど、特段のオーラは無かった】
【三留野の街道に面した家々には昔の旅籠の屋号を掲げる家が並ぶ】
【中山道は南木曽岳山裾を進む】
【秋の山里】
【古典庵の観月会は二日前だった】
【遠くに中央アルプスの山並みを望むも、山の特定できず】