2023年7月20日木曜日

新潟・秋田・青森(2023.7.20-23)

梅雨は明けたかどうかははっきりしないけど暑い日が続く。テレビでは「外出は避けエアコンの利いた涼しい室内で暮らせ」と声高に叫ぶ。しかし、終日家でゴロゴロするのも不健康だ。18切符も使えるようになってきた。だったら、「涼しい室内の代わりに涼しい車内で日がな一日過ごしたらどうか?」と、18切符の旅に出た。何の目的もなく、自宅の電気代節約のみを目的とする旅なんだけど、どうなるのかなあ・・・。

【一日目7.20(木)春日井から新潟】

今年の春の18切符では始発の中津川行きに乗れば長野で調子よく乗り継ぎ、夕方6時頃には新潟に着いた。しかし、今回調べてみれば長野での乗り継ぎが上手くない。長野到着の直前に飯山線は出発してしまう。だったらゆっくり出発すれば良い。新潟着は2時間程遅れるけど、遅れたところで何の問題も無いことに気がついた。


というわけでノンビリ出発。電車の窓の外は眩しい程の日差しにあふれている。暑そうだけど車内は快適。久々の「乗り鉄旅」が楽しい。特に水量の多い千曲川を眺めつつ走る飯山線は楽しい路線だ。


◆行動記録

春日井8:48、中津川、塩尻、松本、長野13:49 14:04戸狩野沢温泉行きアリ、15:04発、豊野15:19、越後川口、長岡、新潟19:58

夕食:ピア万代佐渡弁慶2004円

東横イン新潟駅前(ポイントで宿泊)


【夜の萬代橋、新潟に来たことを実感する】


【7./21(金)新潟から青森】

早朝のJRに乗ったけど各乗換駅の乗り換え時間が短い、効率的で有りがたいもののチョイとせわしない。午後2時の弘前まで食料補給は無理のようだ。新発田から村上までの間は学生が多い。そんな地元感、生活感を感じることが18切符の楽しみだ。それに加えて在来線の良さは世間に近い事だ。一例を挙げれば、山際を進むとき、木々の間の枝に触れ合い掻き分けるように列車は進む。


朝6時に新潟を出て夕方4時過ぎに青森に着いた。宿に荷物を置き街に出た。観光案内所で聞いた「まちなか温泉」でこの旅初めての温泉に入ったけど、湯量豊富の源泉かけ流しの銭湯的温泉は素晴らしかった。湯上がりに夕方の風に吹かれて港近辺を歩くのは気分が良い。夕食は久しぶりの回らない寿司屋を奮発。ホタテの貝焼き味噌が美味しかった。


◆行動記録

新潟6:06、新発田、酒田、秋田11:37、弘前(72)煮干し中華そば、餃子1080円、15:34発、青森16:25、観光案内所

東横イン青森駅前6080円

大黒寿司4700円

【市内唯一の天然温泉。良い温泉だ。】

【青森の港付近は散歩に良い】

【久々の回らない寿司】

【7/22(土)青森から新潟】

ラッセの横の広場でラジオ体操が始まった。その音を聞きながら早朝の秋田行のJRを待つ。今から30年以上前の花巻台温泉で聞いたラジオ体操をふと思い出す。「あれも夏休みの東北だったなー」と思い出の感慨にふけってしまった。


昼食は秋田市民市場の回転寿司。過去、全国的に市場があった。その代表的なものが金沢の近江町市場だ。そんな市場は札幌、函館、釧路、小樽、青森など北の町には必ずあって、旅人の私としては訪れるのが楽しみだった。しかし、いつのころからかそれらの市場は観光客相手の地元の観光名所となってしまった。そんな中で昔の風情を残しているのが秋田市民市場だ。なんでここだけそんな空気が残っているのか不思議だったけど理由がわかった。秋田市民市場は日曜が休みなのだ。そんな単純な理由だけで地元の生活感が残るのではないかとふと思ってしまった、それが正しいかどうかは知らんけど、、、、。


◆行動記録

青森7:04、秋田10:29(98)、観光案内所、秋田12:07発、新発田、新潟18:32

アートホテル新潟駅前7140円


【車窓から見える緑の水田が美しい。これぞ日本の美】


【7/23(日)新潟から帰還】

最終日、ゆっくり新潟を出て帰還する事も考えた。そうすれば朝8時開店のバスセンターカレーを楽しめたけど、朝6時発のJR乗り継ぎが余りに良い。昼間の暑さのせいもあって早朝の帰還に決定。夕方4時チョイ過ぎに帰還した。一昔前は夏の暑さもものともせず、あちこち動き回っていたけど、最近は暑さがこたえる。年を取ったのかなあ、、、。


◆行動記録

新潟6:04、長岡、越後川口、戸狩野沢温泉、豊野10:33、長野11:10、松本、塩尻、中津川、春日井16:15


【飯山線は木々の間をすり抜けるように走る】

【飯山線から見る千曲川】

2023年7月17日月曜日

乗鞍高原(2023.7.17-18)

今年の夏、免許返納の予定だ。もう長い間、飽きるほど車に乗った。何も考えず適当な気分で運転しつづけたけれど大きな事故も特段のトラブルも起こさなかった。これはひとえに運がよかっただけだ。最近、視力も注意力も衰えた。これ以上、運を頼りに運転しつづける事は危ないと免許返納を決めたわけだ。

その返納の時期が近づいてきた。そうなると何となく寂しくなって来る。特に昔、車で良く訪れた場所は二度と行けないかもと、何となく寂しい。そんな懐かしい地域を訪れて見るかと乗鞍高原へ行ってみた。乗鞍高原には山スキーを中心に何度も訪れた場所だけど、車が無いと不便な所だ。


今回は藪原から乗鞍高原へ入り、白骨温泉泡の湯隣の丸永旅館で一泊し、翌日、野麦峠、高根ダム、チャオスキー場跡を回って帰宅した。このコースももう訪れる事も無いかもしれないと感慨深いドライブだった。


【乗鞍山頂が見える。昔は雪のある時期にスキーで日帰りしたことがあったけど、今となっては無理。車がなくなると、ここからの景観も見に来ることが難しい。】

【丸永旅館の朝食】

【チャオスキー場脇の道は「飛騨御岳尚子ボルダーロード」との標識があるけれど、なんとなく草に覆われてしまってる感じ。背後の乗鞍も雲の中でなんとなく冴えない】

2023年7月4日火曜日

五條新町街歩き(2023.7.4)

 五條は何度も訪れている。十津川から熊野に向かうとき、橋本から高野山へ向かうときなど、全て車で訪れている。栄山寺と言う古い寺もあって、なかなか歴史を感じさせる町だ。幕末の天誅組騒動でも聞いたことがあったなあ。

その五條に古い町並みが残り、町おこしで地元がアピールしている事を最近知った。「だったら行ってみるか」と言う気楽な感じで、電車で出かけてみた。幸い近鉄の株主優待券も手に入った。イイチコ舐めつつうたた寝を楽しむ電車の旅はそれはそれで気楽な物だ。しかし、高温多湿の街歩きは辛かった。


⬛行動記録

7:30近鉄名古屋 大和八木特急券1640円

近鉄八木、近鉄吉野口、JR吉野口、JR五條

10:30五條街歩き開始

13:30五條街歩き終了


【人通りは少ないけど古い町並みが綺麗に保たれている】

【まちや館(木村なんとかさんの旧家)説明の方が親切だ】

【昭和初期に作られた五新線(五条から新宮までの鉄道)跡、こんな計画があったことを初めて知った。】

【巨大ムクの木、天然記念物だとか】

【食事処は多い。ここでビールと天ざるの昼食】

【街並みの裏には吉野川】

【栗山邸、日本最古の町屋だとか(江戸時代初期)】

【栗山邸は巨大だ。今も現役のため内部は見学できない】

【中邸、二階に窓がないのが特徴だ。】


2023年6月27日火曜日

北海道支笏洞爺(6/27-6/30)

 2020年3月から始まったコロナ騒動もやっと収束。久々の飛行機での旅に出た。行き先は北海道。昔の常識では6月の北海道は梅雨もなく快適な気候と認識していたけど、昨今は違うみたい。旅行中の天気予報はすべて雲と傘のマーク。格安チケットを手配していたためキャンセルもままならず出撃を決意。しかし、行く先々でマダラな好天に恵まれた。結局、一度も傘を差すこともなく気分の良い旅になった。

前回訪れたのは2019年の9月だったからほぼ4年ぶりの北海道だ。今回、気になったのは外国人(得にお隣りの国の方々)が多かった事だ。以前のお隣りさんはけっこう振る舞いに気になる点が多かったけど、最近はずいぶんスマートな方々が多い。大声で話す人もほとんど見当たらないし同行する子供達も行儀が良い。逆に耳が遠くなりつつある日本人高齢者グループの会話の方がうるさかった。


遠い昔、海外で「眼鏡をかけてカメラを首から下げチョコチョコ動く」と揶揄された日本人が経済的にある程度成功したように、ここ数年でお隣りの方々に日本は追いつかれ、間もなく追い越されて行くのではないかと、複雑な気分も少々感じた。(P51320R26950①14820②42000③37500)


◆行動記録

●6/27(火)

12:00 金山発(名鉄830円)

14:30 セントレア発

16:15 新千歳空港着

17:00 にっぽんレンタカー借りる

18:00 苫小牧ホテルルートイン

19:00 なか善(7500)活ホッキホタテ枝豆ポテサラホッケ半身うまし


【苫小牧の飲食店は良い。何を食べるか迷う】


●6/28(水)

09:00 苫小牧ルートインホテル発

観光案内所、科学センターミール展示館、マルミ商店(ホッキカレー1300円、二階フードコート)、スーパーステイ、支笏湖ビジターセンター、山線鉄橋、ソフトクリーム

13:30 支笏湖丸駒温泉


【支笏湖から見る風不死岳山頂は雲の中」】

【山線鉄橋】


●6/29(木)

09:30 丸駒温泉発

洞爺湖、しろしるこ、昭和新山

14:00 登別グランドホテル

地獄谷

16:00入湯

17:30バイキング参加、美味し。


【昭和新山はなかなかだ】

●6/30(金)

08:30 登別グランドホテル発

大湯沼、倶多楽湖

11:00 新千歳空港にっぽんレンタカー返却(2300円ガソリン)

食事、味噌ラーメン豚丼セット、ジャガバタ塩辛ハイボール2600円、空港重量トラブル、チケット紛失トラブル

14:40 新千歳空港発ピーチ

16:30 セントレア着


【新千歳空港でラーメンと豚丼の昼食を画策するも、朝食のビュッフェ食べ過ぎで食欲無し。やむなくハイボールとジャガバター塩辛付きの昼食。昔の食欲が懐かしい。】



2023年6月23日金曜日

願徳寺・如意輪観音(2023.6.23)

 先週の安産寺地蔵菩薩に続いて今週も仏像を見に行ってきた。行き先は京都の願徳寺。場所は京都の西、向日町の北、嵐山の南にある。昨今、インバウンドでごった返している京都を避けている私だけど、ここまで来ると普通の住宅街の風情。JR桂川駅からバスに乗り、洛西ニュータウンから歩き出した。

この日は雨こそ落ちてないけど非常に蒸し暑かった。大汗かきつつ30分程歩いた先に願徳寺はあった。その寺は町に普通にある寺の風情。入口の木戸の脇のインターホンを押して拝観希望を伝えると、「見るべきものは仏像しかないけど良いか?」との返事。仏像を見に来たので「それで良い」と答えたけれど、そのやり取りが不思議でない程の普通の街中の寺だった。


拝観料400円を払い本堂の中に勝手に入り、勝手に電気のスイッチを入れた。お目当ての仏像はちょっとした逗子の中に入っている。如意輪観音と言われているけど如意輪観音かどうか定かでない。作られたのは平安前期。いわゆる弘仁貞観期の仏像であることは確からしいけど、中国からの渡来仏なのか、渡来人によって作られたか二通りの説があるらしい。どちらにしても日本的な仏像とは異なる写実的ではあるけれど掘りの深い神秘的な表情。素晴らしい仏像だ。二週続けて素晴らしい仏像を見ることが出来て幸せだった。


帰りは洛西ニュータウンまで歩いてバスに乗った。今まで京都の西側には関心がなかったけど、この洛西ニュータウン辺りは日当たりも良くて住むのに良さそうな土地だ。この近辺に古いものがあまりないのがチョイと不思議だ。


【木戸を開けて境内に入ると立派な本堂があった。さすがに国宝の仏像を収納するためには頑丈な収蔵庫が必用なのかな】


【国宝願徳寺如意輪観音、榧の一木造り】


2023年6月14日水曜日

安産寺地蔵菩薩(2023.6.14)

 奈良の東端、隣は三重県名張市という位置に安産寺という寺がある。寺と言っても正式な寺ではないようで、地域の公民館的集会所といった感じの施設だ。最寄の駅は近鉄室生口大野と赤目口の間にある三本松駅。

ここを寺と呼ぶのは知る人ぞ知る地蔵菩薩があるからだ。その仏像を見に行ってきた。事前に地域の方に連絡して説明を受けつつ拝観した。


その仏像は素晴らしい仏像だった。室生寺との関係が深いことを聞いていたけど、見た瞬間に室生寺金堂の十一面観音を思い出した。ふっくらした優しい丸顔だけど目から鼻にかけての神秘的な鋭い雰囲気は弘仁貞観期特有の物だ。こんな素晴らしい仏像を極めて近い位置で見ることが出来て幸せだった。


この室生寺近辺の地域はまさに日本の原風景といった感じを残している。この仏像を守り続けている地域の雰囲気も極めて日本的だ。昨今の効率重視の世の中の風潮とは違う。毎月9日の午前中に拝観することができるそうなので機会があったら再訪しこの地域の方と話をしたい。




【重文安産寺地蔵菩薩、榧の一木造り】


2023年5月30日火曜日

角間温泉(2023.5.30-31)

 先週訪れた鹿教湯のチョイと先、志賀高原の入口、湯田中渋温泉の隣に角間温泉はある。数軒の旅館と数カ所の共同浴場が有るだけの昔ながらの湯治場だ。数十年前にその中の越後屋に泊まった事があるけど、今回は別の宿をとった。

訪れるのは二回目だけど、雰囲気はほとんど変わらない。昔ながらの集落の中に旅館と共同浴場だけがある。温泉街も飲食店も普通の商店も無い。まさに日本の原風景といった感じの農村の雰囲気だ。その旅館も共同浴場も数十年前に訪れた時と全く変わらない。数十年前にも古いと感じたけれど今回も全く変わらない感じ。まさに時が止まった所と言うことができる。


宿も共同浴場も古いけれど掃除が行き届いている。共同浴場は地元の方と宿泊者意外は入れない。その温泉は素晴らしい。チョイと熱めの美しい湯が浴槽の縁を溢れ流れる。


これからもいつまでもこんな雰囲気を失わずあり続けてほしいものだけど、進歩・成長・利益優先の昨今の日本の風潮を考えると絶滅危愚種に近いかもしれない。少なくとも私は心から応援したい。また行きたい。


【町全体が渋い】

【翌日、天気が良かったので志賀高原に上がった。雲上のパン屋で作りたてのパン購入。】

【横手山山頂から笠ヶ岳を見下ろす。久々の志賀高原だけどバブル崩壊後のスキー客減少の影響か廃墟状態の巨大ホテルが目についた。形あるものは必ず壊れる。止むを得ないことだけどこれからどうなってしまうのだろう。私にとって子供のころからの思いで深い志賀高原が乱れてくるのは残念だ。昔聞いた「麗しの志賀高原」が耳に響く。】