大日寺は「一宮札所前」というバス停で降りる。「一宮札所」とは不思議な名前だけど、バスを降りて意味が分かった。そこには「一宮」という神社と13番札所大日寺が向かい合って建っていた。神社とお寺を「一宮札所」と一気に呼ぶこの感性、日本的で私は好きだ。
大日寺でザックを担いだ若くて可愛いオネエチャンと遭遇。聞けば歩いて回っているとか。ちょっと足が不自由な気配。大日寺にいるということは一人で遍路ころがし3連発もクリアした訳だ。感心してしまう。最近、一人のオネエチャン遍路が特に目に付く。女性の間に何かスピリチュアルなものに対する関心が高いようだ。
大日寺からは畑の間や民家の間を抜けて、14番札所常楽寺、15番札所国分寺、16番札所観音寺、17番札所井戸寺とサクサク進む。天気は良いものの気温は低い。耳が痛い。民家の間を抜けるとき道を確認するたびに、通りすがりの人が声をかけて行き先を指示してくれる。中には車を止めて窓越しに声をかけてくれる人もいる。まさに一昔前の日本人の気遣いに満ち満ちている。これが四国遍路の魅力かもしれない。
ぐるっと回って、徳島へ戻り、JRで新野へ向かい平等寺隣の山茶花に投宿。昨年6月以来の平等寺と山茶花だけど、とても懐かしい感じがした。
◆行動記録
7:15 徳島駅バス発
(一宮札所前まで410円)
8:00 13番札所大日寺
9:00 14番札所常楽寺
9:30 15番札所国分寺
10:10 16番札所観音寺
11:30 17番札所井戸寺
12:30 JR蔵本駅
昼食(うどん阿波)
カキフライ丼セット814円
13:30 徳島駅
14:30 JR発
15:26 JR新野駅(760円)
16:00 平等寺
民宿山茶花
一泊二食(6500円)
日本酒2合(700円)
◆歩行距離
・ 2.3キロ 大日寺-常楽寺
・ 0.8キロ 常楽寺-国分寺
・ 1.7キロ 国分寺-観音寺
・ 2.9キロ 観音寺-井戸寺
・ 8.0キロ 井戸寺-JR徳島駅
・ 2.0キロ JR新野駅-平等寺
(合計)17.7キロ
【13番札所大日寺。一宮に面してる。近くには曰くありげな城跡もある。】
【14番札所常楽寺】
【15番札所国分寺。名前からも分かるように古くて大きな寺だ。境内には七重の塔の礎石もある。大きい礎石だ】
【観音寺へ向かう家並みの間から何か黄色いものが見えた。寄り道して近づいてみれば菜の花畑。春だなー・・・。】
【16番札所観音寺】
【観音寺から井戸寺へ向かう途中にJRの府中駅がある。読み方は「こう」。辺りの地名は「国府」。読み方は「こくふ」。不思議な地名と読み方の関係だ。愛知県民は「国府」を「こう」と読む。】
【17番札所井戸寺。想像通り、境内には弘法大師が掘った井戸がある。】
【前回の終着点の22番札所平等寺。改めて見れば立派な寺だ。】
【平等寺本堂で見つけた「箱車」。この犬小屋状の構造物を車で引いて歩けない遍路を助けたと言う。昔の人々の信仰心を垣間見た思いだ。遍路とは違うけど「小栗判官」の話を思い出した。】
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