2019年5月13日月曜日

長者温泉(2019.5.13)

久々の二日間の車中泊は快適だった。この季節の車中泊は天国だ。暑くない、寒くない、虫がいない、騒ぐ坊やたちもいない。しかし、以前に比べて睡眠の質が悪い。これは自宅で寝るときにも言えることで、要するに眠る体力が減退しているようだ。学生時代、西日のあたる下宿の部屋で真夏に汗まみれになりながら丸一日眠り続けた日々が懐かしい。

と言うわけで、昨日に続き長者温泉での朝風呂の後、缶ビールを引っかけ休憩用座敷で一眠り。地方の温泉には昔ながらののんびりと温泉を楽しむ文化が残っていて風呂上がりの休憩施設が充実している。こんな雰囲気も時代と共に消えつつあるのがチョイと寂しい。

その長者温泉前のバス停で地元のじいさんから聞いた話。この頸城山塊の長者温泉前の谷では岩魚が釣れる。最近、沢の水温が上がり上流に入らないと釣れない。しかし上流には熊が出没するので釣り師も少ない。「熊なら鈴を持てば良いのではないか?」と聞けば、ジイサン曰く「鈴は役に立たない。熊と出会ったとき背中を見せて逃げるのではなく、じっと目を反らさず睨み合うことが肝要。何分でも頑張れば熊の方が目をそらし去っていくもんだ。」との貴重な話を聞くことができた。さらに、熊避け鈴の代わりに殺虫剤キンチョールの臭いが効果があるとも言っていた。妙に信憑性のある話だけどホンマカイナ、、、。

この日も特段の目的もなく能生漁港のアジ釣りも考えたけどあまり釣れてない。釣りは諦め地元のスーパーで小アジ三パック十五匹を300円で購入し自宅で干物を作ることにした。その時、気がついた。突堤でアジを釣るより買った方が合理的。餌代より安く購入可能だ。今回はこれといった目的もなく能生近辺をブラブラ徘徊しただけだったけど、それはそれで贅沢な時間を過ごすことができた。

◆行動記録
・6:30行動開始(早朝の散歩)
・8:00出発(475キロ)
・8:30長者温泉(オープンは十時から)
・9:00月不見の池(498キロ)
・10:00長者温泉(514キロ)昼寝
・11:30発
・12:15糸魚川537キロ(昼食「おだじま」天ざる1600円)
・15:30安曇野イオン(653キロ)
・18:00中津川(762キロ)
・20:00帰宅(826キロ)


【朝の散歩で能生漁港を徘徊。以前から不思議に思っていた浜辺に並ぶ小さな小屋が漁船のウインチの小屋と判明。何事も見れば分かるね。】

【能生の長者温泉。鉱泉だけど潤沢で綺麗な温泉だった。入浴だけなら400円。休憩所利用込みなら500円。川の対岸からホースで源泉を引いている。地元のジイチャンは昔から風呂に利用し、皮膚のかゆみ関係に効能があったと言う。】

【月不見の池。予想したより汚れた池だった。帰りに早川の街にある「月不見の池」の酒蔵で酒を購入。その時、店の女将は「30年ほど前は美しい池だった」との話。なんとか綺麗に保つべく努力したけど、人の手をかければかけるほど汚れて行った。との話。自然を人知でコントロールすることは難しい。池は藤の名所だったらしいけど、現在は「藤まつり」開催中の街中の鉢植えの藤が美しかった。】

【糸魚川あたりで南を遠望。左側が多分「雨飾」だと思うけど確証はない。】

【糸魚川をパスするときに見つけた蕎麦屋。天ざる1600円。美味い蕎麦だった。】

【帰宅後、小鯵を開き、立て塩(3%)に一晩漬けて、一日陰干し。】

2019年5月12日日曜日

馬曲温泉(2019.5.12)

馬曲温泉は名前だけは知っていたけど行ったことがない。近くに野沢温泉があるため「野沢以上の温泉は期待できぬ」と勝手に判断して訪れなかった訳だ。しかし残りの人生も先が見えてきた。「経験せずに判断するのはいかがなものか?」との最近の心境から馬曲温泉に行ってみた。大袈裟だね。要するに朝風呂の可能なところが他になかったのが本当の理由。更にこの日は野沢の熱い風呂に入る心境で無かった。その時間は野沢も開いていたけど、熱さに対抗する気合いがなかった。

それやこれやで初の馬曲温泉だったけど予想外に良い温泉だった。湯温も適当で露天風呂からの展望も良い。特に良かったのは施設の掃除が行き届き、綺麗に保たれていたことだ。奥にある無料の休憩大広間で缶ビールを飲み、テレビを身ながら早朝の昼寝(もとい二度寝)を楽しめた。極楽極楽。

その後、直江津、能生あたりの今まで気になっていたけど訪れなかったところを徘徊。最終的には能生の道の駅で行動停止。この日の夕日は水平線に直接落ちた。水平線に直接落ちる夕日を見るのは初めての経験だったのでチョイと感激。

◆行動記録
・5:50行動開始(270キロ)
・下道(18号線)を北上、五輪大橋100円
・7:10中野産直(310キロ)開店前の運び込みの真っ最中
・7:35木島平(給油329キロ3024円)
・8:00馬曲温泉(336キロ500円)快適な休憩所でEテレの日曜美術館を見る。
・10:00出発
・292号線経由
・11:10新井375キロ(たちばなでとん汁定食900円)
・11:30発
・12:00直江津(393キロ観光案内で情報収集)
・12:30五智公園(395キロ)
・13:10発
・14:10能生
・筒石駅ピストン
・白山神社
・スーパー(食糧1530円、酒1200円)
・16:30 柵口温泉(441キロ)500円
・17:30 能生道の駅(456キロ)行動停止
・18:50日没

【馬曲温泉に向かって18号線を北上してたらいつの間にか川の堤防を走っていた。広々とした善光寺平から望む北信五岳。長野に来たことを実感する。】

【木島平入口のポケットパーク的な公園。高杜山が美しい。】

【馬曲温泉で一風呂浴びて、一杯やって、テレビを見つつ一眠り。

【観光案内所で教えられた直江津の五智公園の国分寺】

【能生駅に車を止め隣の筒石駅まで「えちごトキめき鉄道」に乗ってみた。筒石駅は先日の土合駅下り線同様地下の駅。100段以上の階段の下にある】

【能生の白山神社拝殿。近くで農作業しているオッチャン曰く、カヤの屋根の葺き替えに金がかかって大変だとか。お金は掛るだろうけどけど美しい屋根だ】

【能生の道の駅で鳥皮をアテに日本酒を飲む】

【もう一つの酒のアテは夕日】

【そのアテも海に消えた】

2019年5月11日土曜日

戸倉国民温泉(2019.5.11)

「前代未聞」「空前絶後」の十連休がやっと終わった。これでやっと自由の身。「どこぞへ行かねば」と思うものの、最近はなんとなく億劫な気分。「これではいかん」と歯をくいしばって出撃となった。当然、目的地も明確でなく、とりあえず19号を北上。久々の車中泊なので気楽ではあるけど、どこへ行こうかなあ・・・。

なんとなく走って夕方に戸倉国民温泉で行動停止。一風呂浴びて河川敷に車を止めてやっとビールにありついた。夕食を探して戸倉上山田温泉の温泉街を徘徊。土曜日の夜にも関わらず人気もなく店も開いてない。どうなってるの?

驚異の十連休の反動で休み明けの週末が静かなのか?それとも町がさびれたのか?なんとか見つけたコンビニの周辺だけが明るかった。若干のツマミと酒を調達し車に戻った。日本全国インバウンド景気に沸いていると思ったけど、ここ戸倉上山田温泉はチョイとその流れに乗り切れてないようだ。

インバウンド景気もウットウシイけれど、このまま寂れて行くのも寂しい。いつまでも懐かしい日本の風情が残ることを祈りばかりだ。一眠りして喉が渇きコンビニに買い物に出たとき背後の山の上に美しい半月が昇っていた。

◆行動記録
・9:40自宅発
・10:10給油(3096円)
・11:10東白川(車整備オイル交換タイヤ交換)49キロ
・11:40発
・12:10加子母(寝袋ピックアップ)79キロ
・14:50贄川(食堂SS:910円/サバ煮付け定食野菜かきあげ天)181キロ
・15:10発
・塩尻インターから高速
・16:10麻績インター(247キロ、高速料金790円)
・麻績インターから戸倉上山田温泉までの道が良かった。
・16:50戸倉国民温泉(266キロ)300円
・17:30行動停止(千曲川川原で車中泊)

【以前から存在だけは知っていたけど、不穏な外観のため入ったことは無い。でも先日テレビで昭和レトロのドライブインとして紹介されていたので寄ってみた。メニューは多い。オバチャンは親切。食器は少し脂ぎっていたけど、今後は利用すると思う。】

【数年ぶりの戸倉国民温泉。大量の湯が浴槽の縁をオーバーフロー。洗い場にも大量の湯が流れている。明るくて清潔な温泉。これで300円は安いと思う。】

【千曲川の河川敷は公園になっている。静かで快適な車中泊だった。】

2019年5月6日月曜日

連休終わる(2019.5.6)

現役のころ、あんなに楽しく待ち望んだ連休だったけどリタイア後は終了を待ち望む私です。特に今年は公式には10連休。はっきり言って連休が終わってほっとしてます。

【我が家を巡回する猫は二匹。トラとミケ。このミケは器量は悪い、愛想は無い。でも近づいてくる。】

【今年の臥龍桜/4月28日撮影】

【我が家でフランス人カップルをお接待。そのお礼に本場のクレープを作ってくれた。】

【今年の池ケ原湿原。木道は拡張され、ツアーバスも多くなっているけど水芭蕉は減ったように思う/5月2日撮影】

【長崎温泉ながさき屋は良い宿だ】

【五箇山相倉集落は桜が咲いていた。雪の人形山が美しい/5月3日撮影】




2019年4月17日水曜日

観心寺(2019.4.17)

「今一番見たい仏像は?」と聞かれたら観心寺の如意輪観音と答えると思う。その如意輪観音を見に行った。今まで見られなかった理由は多いけど、公開されるのが年一回の4月17日18日の二日だけ。さらに寺の場所が大阪河内長野駅からバスに乗らねばならないほど不便な場所なのだ。

近鉄電車で八木、橿原神宮、古市と3回乗り換え、河内長野駅についたのは11時ちょい前。今回は堺在住の古い友人が同行してくれた。そのためバスに乗る必要もなく観心寺、金剛寺、近つ飛鳥博物館と盛り沢山の行動となった。

お目当ての観心寺の如意輪観音は素晴らしかった。仏像としては珍しいほどの表情が豊かだ。弘仁貞観期特有の神秘的かつ肉感的な姿だ。金堂の内陣に座って住職の話を聞く。拝観者は多いけど、前の人の肩越しに像は良く見える。厨子の中の仏像の手前に蝋燭の光が揺らめく。時々「特別御開帳」と銘うっても暗くてほとんど見えないことも多いけど、今回は良く見えた。厨子の中の照明を工夫していると思う。年に一度の参拝者のことを考える寺の優しさを感じる。思いのほか大きい像だ。

この日は年に一度の本尊御開帳の日で、いわば観心寺のお祭りだ。境内には出店屋台が出ている。拝観者もそれなりに多いけど混雑と言うほどではない。仏像を見た後、屋台で買った竹の子ご飯と大福を境内のベンチで食べた。桜は散ったけど深緑が美しい。観心寺は良い寺だ。

久しぶりに古い友人とも会うことができて楽しい一日だった。最後に私の女性の好みは「痩せぎす」より「太目」。観心寺の如意輪観音の二の腕の質感は私の好みの女性の物だと不謹慎な想像をしてしまうほど魅力的な仏像だったということを付け加えたい。


◆メモ
・8:00近鉄特急(株主優退1900円、特急券八木まで1610円)
・観心寺(特別拝観料700円)
・金剛寺(特別拝観料1300円+100円)
・近つ飛鳥博物館(入場料210円)

【観心寺金堂、この中に如意輪観音はいる。】

【金堂は国宝】

【建掛堂、その他境内には多数のお堂がある。背後には後村上天皇陵もある】

【どこぞで見たこともあるような・・・。でも皇居の物とはチョイと違う。】

【金剛寺。観心寺同様に南朝、楠木正成ゆかりの寺。この寺に北朝の上皇三人が人質となって暮らしていたらしいけど、その経緯が不明だ。最終的に滅んだ南朝になぜ北朝の上皇が人質となるのか?不思議だ。最近、国宝になった大日如来は大きな像だ。】


【府立「近つ飛鳥博物館」、某有名建築家の手によるものらしいけど、富田林の白い塔と同じぐらいインパクトのある不思議な建造物だ。】

2019年4月15日月曜日

御嶽桜(2019.4.15)

北信濃から群馬、越後への花見遠征も空振り気味だったけど、近場の桜はどうなのか?と出かけてみた。行先はお決まりの「苗代桜」と「御嶽桜」。

苗代桜は見頃を少し過ぎていた。さらに気になる部分の枝が折れ、荒れた木目が痛々しい。「昨年の台風で折れたのか?」と聞いてみれば、4月初めの雪で折れたとのこと。これも最近の異常気象の影響かな。

その後、向かった御嶽桜は素晴らしく美しかった。例年、苗代桜より遅い御嶽桜なので、ちょいと期待していたのだが、予想以上に良いタイミングで見る事ができた。満開直後でまだ蕾の部分も多くてピンクの色が濃い。ただ、前後の「平成こぶし街道」の「こぶし」が立ち枯れているものが多く残念だった。この金山から七宋へのルートはこの時期花が多く、走って楽しい道だったのに、世の中は変化していくものだなあ。

【苗代桜、右側の木が散り始めている】

【御嶽桜、遠目にもピンクが濃い】

【平日なので人もいない】




2019年4月14日日曜日

帰還・総括(2019.4.14)

天気予報は芳しくないけど朝起きたときは窓から妙高が見えた。朝湯を楽しみ、久しぶりに日本の正しい朝食にありついた。温かいご飯に春になって少し漬かり過ぎ酸っぱくなった野沢菜が食欲をそそる。

午後から雨の予想なので八時半行動開始でとっとと帰還することにした。今まで苦戦していた長野市の通過もグーグルマップに導かれてあっさりクリア。千曲川の堤防道路で国道19号に出て信州新町を通過した。

今回の旅はチョイと遅めの北信濃辺りの花見の旅を期待して出掛けてきたけれど、想定外の大雪で桜はほとんど見れなかった。ただ、草津、六日町、野沢と三泊とも温泉に泊まり、それぞれ到着時、就寝前、起床後の三回づつの計九回の入浴という「湯煙紀行」となりました。久しぶりに温泉を満喫して満足、満足。