今、敦賀新港。まもなくフェリーが出港する。北海道へフェリーで行くのは初めてだ。もう20年ほど前に帰りに利用したことは一度あるが。でも、そのときの記憶はほとんど無い。 二等寝台の閉塞感から逃れ、出港を待ちつつデッキでスキットルのブランデー。ディーゼルエンジンの響きが伝わってきた。
出港は近い。と、思っているうちに気がつけば周囲が動き出した。「出港します」などの言葉も無く、淡々と船は岸壁を離れたようだ。蒸し暑かった空気も流れ始めた。敦賀港の光が徐々に小さくなっていく。
今まで何度も北海道には行っている。でも、船で行くのは今回が初めて。飛行機で一っ飛びの旅より、今回のようなじんわり向かう旅のほうがオツなものだ。これも、時間が出来たからこそ。時間の大切さ、重要性を改めて感じつつ、こんな気分を味わうことが出来る現在の境遇に改めて感謝。 あの光が無くなったら、船室に戻って寝るとするか。(2009.8.9)
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