天蓋山は北アルプスの西側、山之村にある。位置的に言えば神岡の東、新穂高温泉の西といったところか。通常笠ケ岳はロープウエイなど東から見ることが多いけど、西側、裏から眺めることになる。
国道41号線を北上。下呂温泉を越えると新緑真っ盛り。この時期の新緑は本当に美しい。緑にも色々な色があることを痛感する。平湯経由で山之村に入ると、芽吹き直後の状態になる。この芽吹き直後の緑がまた良い。まだ葉が茂る前なので森全体が明るい。枯れ枝の先の小さな緑の芽が青い空と遠くの山の雪に映える。
山之村は今となっては人も少なく、山深い雰囲気が残っていて私は好きだ。今回、平湯経由で車を走らせたけど、直接向かうのなら、神岡経由の方が近いかもしれない。
その山之村の施設「夕顔の駅」が登山口。登山者用駐車場に車を止め、キャンプ場を抜けて歩き始める。登るにしたがって、背後に白い稜線が見えてくる。北の股岳、黒部五郎、笠ケ岳のピークだ。さらに登るとそのピークのスカイラインがつながってくる。
山頂からの展望は素晴らしい。正面の北の股、黒部五郎、笠ケ岳が近い。その左は薬師、立山、そして剣のピラミッド。右に目を転じると、焼岳、乗鞍、御岳が見える。背後を振り返ると白山が白い。穂高は笠ケ岳に隠れて見えないけど、槍の穂先は笠と黒部五郎の間に遠く見える。天蓋山は飛騨側の北アルプスの展望台だ。
下山後、平湯の「旅荘つゆくさ」に電話してみる。小さな宿なので泊まれるかどうか不安だったけどあっさり「泊まれる」とのこと。久しぶりに下山後の温泉もゆっくり楽しめた。宿のオバチャンが言うには、週末の天気予報が芳しくなく、全員、キャンセルとなってしまったのこと。「つゆくさ」は1泊二食で7500円。この方面ではイチオシの宿だけど、週末はいつも満員。天候が危うい週末前夜のキャンセル狙いが宿泊のコツかもしれない。
翌日の土曜日も快晴。朝の露天風呂からは笠ケ岳のピークが白く光っていた。天候に恵まれ、人も少なく、温泉も良い、とてもついていた天蓋山だった。(2013.5.17)
◆行動記録(5/17)
7:20 加子母発
8:40 美女峠展望台(62キロ)
9:00 板蔵ラーメン(75キロ)
9:45 平湯民俗館(103キロ)
10:45 夕顔の駅(144キロ)
11:00 登山開始
13:00 天蓋山山頂
13:30 山頂発
15:00 夕顔の駅下山
16:30 旅荘つゆくさ
【天蓋山登山口は山之村「夕顔の駅」に隣接するキャンプ場。無料の登山者用駐車場有】
【歩き始めは芽吹き直後の明るい林の中】
【高度を上げるにしたがい背後に稜線が現れる。左から薬師岳、北の股岳、黒部五郎岳】
【芽吹き直後の緑は美しいねえ】
【まだ雪も残る】
【天蓋山山頂。気持ちの良い頂上だ。背後は右から笠ケ岳、黒部五郎、北の股岳の稜線。】
【旅荘つゆくさ二階の露天風呂。笠ケ岳を望むことができる。】
【平湯の民俗資料館には露天風呂あり。入浴料金寸志(300円)。なかなかお奨め。】
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