御岳は名古屋から最も近い高山だ。山頂付近の稜線は3000m近くあるし、登山ルートも多彩だ。今回は飛騨側濁河から登る事にした。今から50年以上前、私が始めて登った高山がこの濁河からの御岳だった。初めて登った「雲より高い」ところの足元に流れる雲と暗い(多分ランプの光)温泉の記憶が今でも残っている。それ以後、数回このルートを登っているけど、今回は10年ぶりぐらいかもしれない。
駐車場の位置がハッキリしなかったけど、登山口には立派な無料登山者用駐車場があった。清潔なトイレも完備していた。いつの間にか100名山の主要な登山口として整備が進んでいるようだ。
鬱蒼とした樹林の道を歩き始める。夏休みの日曜日、下山してくるパーティーも多い。それらの人々の中に団扇をパタパタ使っている人が目に付く。山頂の小屋で団扇でもサービスしているのかな?と思ったけど、その理由が下山時に分かった。樹林帯の道は虫が多い。その虫を払いつつ歩いているのだ。中には防虫ネットをかぶっている人もいる。白装束の行者パーティーも見かける。御岳はこの「抹香臭さ」が良い。まさに日本文化に包まれた登山が楽しめる。3時間程度で森林限界を抜ける。右手前方に摩利支天山方面のピークが見える。そのピークも一瞬の間にガスに覆われる。御岳はいつ来ても涼しいねえ・・・。まさに「夏でも寒い、ヨイヨイヨイ」。
事前の情報では五の池小屋周辺にコマクサの大群落があるという。そのコマクサを見るのが今回の目的の一つだった。コマクサの数は多かったけど、株は小さい。10年ぐらい前に来たとき、コマクサの記憶はほとんど無いので最近保護活動が進んで群落が形成されつつあるのだろう。この先10年ほど経てば素晴らしい大群落になるだろう。でも、その時、見にくることが出来るかなあ・・・。
いままで、このルートを登るとき、飛騨頂上で引き返すのだけれど、今回はその先の継子岳まで行ってみた。継子岳は飛騨側から見ると一番左に見えるゆったりしたピークだ。そこまでの道はまさに稜線のプロムナード。振り返れば剣が峰にガスが流れる。まさに夏山だ。(2013.7.28/日)
◆行動記録
5:50 中津川加子母発(起点)
6:35 小坂(41キロ)
7:50 濁河(79キロ)
8:40 濁河登山口発
10:20 のぞき岩
11:00 お助け水
12:10 飛騨頂上
12:40 発
13:10 継子岳
昼寝
13:45 発
17:00 濁河登山口
温泉(ヒュッテ・森の仲間、500円)
18:00 発
20:00 加子母
【バイオトイレも完備している】
【歩きはじめは鬱蒼とした樹林の中の道。虫多し。】
【森林限界を抜けると雲が流れる】
【コマクサ。株は小さいけど数多し】
【五の池小屋。新しくて快適な小屋だ。デッキから見下ろすと高山植物が規定だった。白い花はハクサンイチゲ、チングルマ、黄色い花はなんだろう・・・?】
【五の池小屋から継子岳へ向かう稜線】
【継子岳山頂】
【継子岳山頂からチャオスキー場のゴンドラを見下ろす】
【濁河温泉、ヒュッテ・森の仲間。夕方5時を過ぎていたけど入浴できた。入浴料500円。高温で潤沢な湯が溢れている。露天風呂から見えたんだけど、自家源泉があるようだ。】
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