2014年10月1日水曜日

涸沢1(2014.10.01)

「涸沢の紅葉は美しい」と若い頃から聞いていた。特に稜線の新雪、青空、ナナカマドの赤の三段染めが有名だ。しかし現役の頃、週末の小屋は大混雑。退職したら平日にでも出撃してみるか?と、のんびり構えていたけど、最近は平日も大混雑らしい。涸沢ヒュッテのホームページには「10月1日から12日までの予約が定員の3倍以上で一組の布団に3人」との信じられない文字が躍る。横尾や徳沢の小屋も混雑しているらしい。要するに団塊の世代の大量退職と高齢者登山ブームが原因らしい。その世代にとって「紅葉」は心揺れる言葉だし・・・。

以前は涸沢でテント泊もしていたけど、ここ数年テントは完全にお蔵入り。テントを背負う体力も気力も完全に喪失。しかしこのままでは涸沢の紅葉を見ることも無く一生を終わることになるかも知れない。オオゲサダネ。

と、言うわけで久しぶりにテント泊の装備を背負って出撃してみた。しかし、体力面も考慮して。一日目横尾でテント泊し、翌日、空身で涸沢ピストンの軟弱計画。まさに大人の知恵と言うわけだ。上高地から横尾までなら平地の歩き3時間。

久々の上高地は快晴。以前は単なる通過だけの横尾までの歩きだけど、のんびり景色を見ながら歩くのはなかなか楽しかった。明神池にも初めて寄ってみた。明神から見た明神岳、徳沢から見た前穂東壁、横尾から見た屏風の岸壁など、今まであまり気にしていなかった景色が新鮮だ。

横尾にテント設営後、時間が有ったので槍沢ヒュッテまで散歩に出かける余裕もあった。途中、樹林の間から槍の穂先も見えた。そこで、出会った女性二人組みのボヤキ。「槍の穂先の一歩通行のルートで逆走するお隣の国の登山者には困ったものだ」との話。言葉が通じないのが困るらしい。そういえば最近、上高地界隈にもお隣の方々の姿が多い。外見で判断しにくいためトラブルになることも多そうだ。

それに比べて、いわゆるヨーロッパ系の外国人はなんとなく行儀が良いような気がする。出合ったときも素直に笑顔で挨拶できる。その違いをツラツラ考えるにヨーロッパ系の外国人の方が愛嬌がある。やっぱり人間は愛嬌が一番。これからは私も愛嬌のある人間になろう、と思ったけど、今後、愛嬌を振りまく時間はあまり無いかもね。

◆行動記録
 6:15 加子母発
 7:40 高山先コンビニ(74キロ)
 8:15 あかんだな駐車場(107キロ)
 8:50 バス発(往復2100円)      
 9:30 上高地バスターミナル
10:30 明神
11:45 徳沢
12:45 横尾
      テント設営
      幕営料(700円)
15:15 槍沢ヒュッテ
16:30 横尾

【お約束の上高地河童橋】

【明神橋から明神岳】

【はじめて見た明神池。拝観料300円なので柵の外から撮影】

【徳沢チョイ先の新村橋から見た前穂東壁】

【横尾へ向かう途中で前穂東壁が良く見える】

【槍沢ヒュッテへの散歩の途中で槍の穂先発見】

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