たまたま訪れた八雲本陣は予想外に素晴らしい建物だった。この地域は松江藩、出雲大社を近くに控え、昔からかなり栄えた地域だったのだろう。1時間の待ち時間では足りないほど見どころは多かった。
木次線の備後落合行は二両編成と思ったのは甘かった。後ろの1両は配送車両で実質的には1両編成。その列車はほぼ満員。座れない人もいる。そのほとんどが高齢者だ。少しだけ若い鉄チャンもいる。皆さん三江線廃線の危機感から木次線のには乗っておこうと考えているようだ。
宍道からしばらくはなんということもないローカル線だ。砂の器の亀嵩もいつの間にか通貨。出雲横田で配送車両を分離後、山に入る。出雲坂根で30分程度の停車時間。そこの延命水はなかなか美味しい水だった。ここからが木次線の核心部となる。遥か彼方の山の上に赤い大きな橋が見える。そこまでスイッチバックで上る。列車は律儀に山肌を昇る。今なら経済優先、トンネルで力ずくで超えていくものだろうに、昔の人の粘り強さ、優しさが感じられる。赤い大きな橋は車用の巨大なループ橋だった。
備後落合で木次線は終わり、芸備線に乗り換え新見着は夕方4時。新見はなかなか落ち着いた町だ。備中高梁に似て真ん中に高梁川が流れ、そこから山に向かってなだらかに町並みが広がっている。ホテルにチェックイン後、町を徘徊。城山公園から眺めたら夕日と山の影に沈んでいく町並みが美しかった。公園の横にはまちを見下ろすベストポジションに墓が並んでいた。ここなら私も葬られたいと思うほどの気分の良い場所だった。そこで墓掃除をしているオバチャンとしばし歓談。新見は石灰で栄えたけど最近は沈滞ぎみらしい。
◆行動記録
- 八雲本陣
- 出雲坂根:延命水
- 新見泊:ビジネスシティホテル
- 夕食は千屋牛を食べるつもりだったけど、以呂波で焼き鳥。
【八雲本陣には大正天皇が皇太子の時訪れた部屋があった】
【木次線出雲横田駅で配送車両を切り離す。】
【出雲坂根駅にある延命水】
【出雲坂根駅】
【スイッチバックで急激に高度を上げる。出雲坂根駅がはるか下に見える。】
【見上げた赤い橋まで登る】
【二重ループの自動車道】
【備後落合で芸備線に接続。右・新見行、左・三次行。】
【新見の御殿町】
【新見の街の真ん中を高梁川が流れる】
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