2017年11月13日月曜日

中山道[藪原>平沢](11/13)

ジパングクラブへ入った。JR利用の遠出は常々18切符を利用しているけど、春秋の気候の良い季節は使えない。さらに特急の利用もできないなど不便も多い。最近、車の運転が面倒になってきた。などなど諸般の事情で入会してみた。

年会費3770円。入会後3回は2割引き。4回目からは3割引き。200キロ以上の乗車に限定。往復でも可。特急OK。ただし「のぞみ」は不可。とりあえず、試しに中山道歩きに使ってみた。春日井-木曽平沢往復で3620円。これが安いのか高いのかわからない。

前回、藪原から木曽福島まで歩いたので、今回はその先、藪原から鳥居峠を越え奈良井、そして平沢まで歩く計画。藪原までの車窓から見た山は紅葉の真っ盛り。秋の日差しに照らされた紅葉は美しいと言いたいけど、今年の紅葉はなんとなく茶色っぽい。昨年もいまいちだったけど今年も不調かもしれない。ここ数年、いつも「今年の紅葉はイマイチ」と言っているような気がするけど、青空の下の紅葉はそれなりに美しい。

鳥居峠を越えるのは2回目。前回来たのは25年ほど前。峠に水場を備えた快適な小屋があったのが記憶に残る。その小屋はどうなったか?気になっていたけど、同じところに同じように立っていた。その小屋では外国人高齢者4人組が休憩中。片言の英語で聞いたところ、オーストラリアから2週間の予定での旅、馬篭、妻籠が良かった、日本の秋はビューティフル・・・。

最近の木曽路は外国人の姿が多い。特に白人系が目立つ。帰り南木曽駅で特急待ちの電車の中で楽し気な表情でお土産用の檜の笠を手にしたラテン系的な二人組。「ディス・トレイン・ナゴヤ?」と私に聞いた。私はこたえた。もちろん自信満々に「イエス!」。

そのとき、はるか離れた位置にいたオニイチャンがやってきて「ノー、ノー、ナゴヤ、ナンバースリー」。要するに名古屋行は特急「しなの」で三番線に入るということらしい。振り返って窓から三番線を見れば大量の外国人が列車を待っている。私にとって名古屋へ特急で行くことは意識の中にほとんどなかったけど、外国人旅行者は特急「しなの」が常識らしい。

落ち着いて考えれば、当然のことだ。今乗っている列車は中津川行だ。なかなか気が利くオニイチャンの出現に感心しつつ、もしこのまま外国人観光客が普通電車に乗り続けたらどうなっただろうか?それはそれで思い出深い旅になったかもしれないね。

◆行動記録
  • 8:28 春日井ー木曽平沢 3620円往復(8:52発でも間に合うけど来たので乗る)
  • 11:30 藪原、藪原神社(鳥居峠への道は緩い傾斜の歩きやすい道、紅葉はほぼ終わり、落葉松の葉も落ちている、落ち葉の降り積もった道を歩くときの音が心地良い)
  • 13:00 森林測候所跡(道の整備しているオッチャンの話、水が流れる水路を確保)
  • 14:30 奈良井
  • 川沿いの快適な道
  • 15:15 JR平沢駅
  • 16:26 JR平沢駅発

【藪原宿】

【藪原神社】

【オオカエデも葉をすべて落としている】

【鳥居峠への登り。広くて緩い道が続く。】

【森林測候所跡から木曽駒方面を望む】

【御嶽遥拝所。裏へ回ると御嶽のピークが見える】

【栃の巨木群。葉は落ちている。】

【小屋は昔と同じ。水場もあって快適に泊まれそうだ。】

【平沢の諏訪神社。諏訪神社だけに御柱が4本立っていた。】

【平沢の街並は漆器店が並ぶ。この時代に漆器ってどうなの?とちょいと気になる】

2017年11月6日月曜日

正倉院展(2017.11.6)

今年も正倉院展行ってきた。東京の運慶展、京都の国宝展など秋は展覧会が多い。両方とも興味はあるものの大混雑の気配。それに比べて正倉院展は混雑はするものの落ち着いている。毎年、秋の奈良をのんびり歩き正倉院展を見るのは私にとっては年中行事だ。


そのついでと言ってはナンだけど、奈良博物館本館の仏像館を覗くのも楽しい。正倉院展のチケットで仏像館も入れるけど、その展示は正倉院展にも勝るとも劣らない。


今回は室生寺の釈迦如来像と浄土寺の阿弥陀如来立像が特別出演、もとい展示されていた。新しく国宝に指定された蔵王権現(大阪金剛寺)も素晴らしかった。

いつもの近鉄株主チケットで特急を使わず出撃するのだけど、奈良までは時間がかかる。「金はないけど時間はある」との合言葉でのノンビリ行動だけど、意外と残された時間は少ないかもしれない。これからは賢い時間の使い方も検討せねば・・・。


◆行動記録
  • 10:41 近鉄名古屋
  • 11:13 伊勢中川(待ち時間10分)
  • 13:40 八木(待ち時間なし)
  • 14:06 西大寺(待ち時間なし)
  • 14:12 近鉄奈良着
  • オートムレイトチケット:800円(3時30分から販売開始、4時から入場開始、仏像館へも入場可)


【今年の正倉院展は特に目立つ展示はなかったけど、なかなか内容は濃かった。】


【改めてよく見れば、興福寺の五重塔は良い。隣の中金堂(?)では仏頭展を開催していた。仏頭、阿修羅、無著世親・・・など興福寺も商売上手だ。】

【時間があったので東大寺へ回ってみた。そこには大量の観光客。今後、東大寺の廬舎那仏を見る機会はもうないかもしれないね。】

【東大寺から戒壇堂へ抜ける道に入った瞬間に静かな空気に包まれる。やっぱり奈良は良いね。】




2017年10月20日金曜日

愛知県陶磁美術館(2017.10.20)

長久手にIKEAが出来た。ここ数日、テレビで盛んに報道されている。だったら行ってみるか?と腰の軽い私です。先週末のオープンなので平日ならそんなに混雑もないだろう。

と、考えたのは甘かった。東名名古屋ICから猿投グリーンロード方面に向かって車で走ったんだけど、万博公園手前で左折レーンは大渋滞。はるか彼方にIKEAの姿は見えるものの車はピクリとも動かない。世の中、暇な人が多いのね・・・。

まあ、どうしてもIKEAに行かなければならない理由もないので、そのまま直進。瀬戸方面から帰宅することにした。その途中に、陶磁美術館の案内標識発見。その標識に導かれて陶磁美術館に寄ってみた。

初めて訪れた陶磁美術館だったけど、なかなか良いところだった。後日、時間がある時、ゆっくり訪れてみたい。はっきり言って、IKEAより陶磁美術館の方が気分の良い時間を過ごせると思う。



2017年10月17日火曜日

小浜・羽賀寺(2017.10.17)

季節外れの長雨で天気予報は芳しくない。週間天気予報もほとんど傘のマークが並んでいる。そんな中、明日は前線が南下し天気が良さそうだ。どこへいくか迷ったけど、最近気になっている小浜へ出かけてみた。

とりあえず、前回、開催前日に訪れたため見ることができなかった。「中世若狭の仏像特別展」を見るため若狭歴史博物館を目指した。若狭歴史博物館の係員にいろいろ聞いて、その後、どこかの寺の仏像を一ヶ所だけ見る作戦だ。

候補として気になっているのは羽賀寺の十一面観音か多田寺の薬師如来。どちらも普通の仏像とはちょいと異なる個性的な表情の仏像だ。そしてどちらも古い。羽賀寺はふくよかかつエキゾチックな仏像。多田寺は面長の近所のオッサンのような親しみのある黒くすすけた感じの仏像。かなり対照的なたたずまいなるも、どちらも存在感は豊かだ。

博物館の係員と相談したら、多田寺は予約が必要だとかで羽賀寺に決定。羽賀寺は小浜の寺が多く集まる遠敷方面とは違う海側方向の集落の中にあった。杉木立と立派な石段のある良い寺だったけど。

十一面観音は彩色も残っている美しい仏像。千年以上前の仏像とは思えない。表情もいわゆる仏像らしくない人間的なものだった。どことなく桜井の聖林寺の十一面を思い出す。

今でこそ「裏日本」と呼ばれる小さな小浜の町にこのような立派な寺や仏像が残っていることに改めて驚く。まあ裏日本は千年前は日本の表玄関。そして戦災を受けていないことも大きいね。

◆所の他の情報

  • 若狭小浜お魚センターは水曜日休み、七輪焼き可能(300円)、食事処も良い
  • 若狭歴史博物館:400円(特別展込み)
  • 羽賀寺拝観料:400円
  • 小浜漁港波頭で豆アジ大漁(渓流竿でサビキ釣り、餌:オキアミ、ロープ付きバケツ必須


【羽賀寺本堂】

【ここで鐘撞2回】

【良い石段だ】

【行きの途中で鯖街道熊川宿に寄ってみた。平日につき人影なし。】

2017年10月9日月曜日

葛温泉高瀬館(2017.10.9)

本当なら前夜、下山後八方あたりの温泉で汗を流したかったんだけど、秋の好天の連休中日、八方近辺は人であふれている。疲れ切った体で、混雑する温泉に入るのはけっこうストレスだ。さらに疲れから何もしたくない。一杯飲んで早く眠りたい。

てなわけで、白馬の道の駅で車中泊。夕食は近くのラーメン屋。久しぶりの白馬道の駅だったけど、ほとんど満車状態。そのほとんどが車中泊だ。団塊の世代が65歳を迎え、完全リタイヤ。そのとき「車中泊で全国放浪」の気持はよくわかる。私は現役時代から車中泊していたけど。

少し前は道の駅での車中泊は大袈裟なキャンピングカーが目についた。しかし、最近は単なる大きめのワンボックスが大多数。そのワンボックスは非常に良く考えられた装備が搭載されている。さすが高度経済成長を支えた団塊の世代だ。日々改善の体質が感じられ、小さな改善、改良が素晴らしい。そんな車の工夫話や、車中泊のポイント、走って楽しい下道ルート、お勧め温泉など情報交換も楽しいものだ。

大汗かいた後、風呂にも入らず寝てしまったけど、さすがに気分は良くない。朦朧とした頭でも風呂に入りたいと感じつつも熟睡。朝一番の朝風呂に入りたいけど、近くには早朝から入れる温泉はない。野沢か湯田中方面に行けば入れるけど、帰る方向とは大きく異なる。

結局、葛温泉・高瀬館へ向かってみた。しかし、高瀬館は単なる旅館。外来入浴できる時間が限られているだろうなあ・・・。

高瀬館には9時20分に着いた。玄関で入浴を頼んだら、入浴時間は10時から。しかし、準備ができているので入れるとのこと。やれやれ。もつれる足で風呂に飛び込む。朝の掃除が終わった直後で、浴槽には湯が注ぎ込まれつつあった。ということは正真正銘の一番風呂だ。

入浴所間開始までまだ40分もある。と、いうことは40分間完全独占状態。ついてる。結局1時間以上、上質の温泉を楽しむことができた。その後、サラダ街道経由で帰還。明るいうちに帰宅できた。


【高瀬館露天風呂。内湯には「ぬるゆ」「あつゆ」の二つの大きな浴槽がある。昔は「あつゆ」は異常に熱かったけど、今回はほとんど差がなかった。連休なので一般受けするように温度を調節していたのかな・・・。】

【露天風呂の脇には喫煙場所がある。最近、煙草について原理主義的禁止運動が満ち満ちている。少しばかりの受動喫煙に目くじら立てるよりも、お互いの立場を尊重する「おたがいさま」の気運も大切にしたいねえ。そして社会の分断、排斥を避けるべきだ。その方が社会的なコストも低くなる。大袈裟だね。】


【波田から山形を抜けるあたりの農産物直売所。最近、システム的企業化された道の駅とは異なり素朴な好感の持てる地元主導の産直所。併設の蕎麦処ま良かった。ざるそば730円、天ぷら300円】

2017年10月8日日曜日

白馬鑓温泉(2017.10.8)

白馬鑓温泉に行くのは多分三回目、いや四回目かもしれない。ただ前回行ったのは30年ほど前だ。その三回とも行く時期は小屋締め直後。これならゆっくり温泉が楽しめる。ゆっくり温泉に入るのならテント泊が最適だ。昔の山仲間に声をかけてみたけど、都合がつかない。一人でテント泊で温泉というのも寂しそうなので、日帰りで出かけてみた。

好天の三連休。登山者は多かった。その登山者は二種類に分かれる。温泉宴会狙いの一升瓶や大量のビールを担ぎ上げるオッチャングループ、そして若いカップル。私にとっては若いカップルが気にかかる。なんとなく好意を持つ若いカップルが山の中の温泉で一夜を過ごすなんて、良いなあ・・・。などと、もう縁のなくなった状況に妄想を膨らませつつ、ただただウラヤマシイ。

ゆっくり温泉に入るため余裕をもって出発したけど、以前とは様子が異なる。なかなか温泉に着かない。この30年で体力が落ちた。結局時間が足りず、温泉入浴は断念。ふらふらになって猿倉登山口に戻ってきたときには日が暮れかかっていた。

◆行動記録
  • 10/7(土)
  • 10:00 自宅発
  • 12:00 中津川
  • 13:00 道の駅・木曽福島
  • 14:00 19号から分岐
  • 15:00 安曇野
  • 16:10 白馬
  • 16:40 猿倉駐車場

  • 10/8(日)
  • 6:00 起床
  • 6:40 登山開始
  • 6:50 鑓温泉分岐
  • 8:20 南への屈曲店
  • 8:40 小日向のコル手前(ガスが晴れ展望が得られる)
  • 9:15 小日向のコル
  • 10:10 サンジロ
  • 10:40 杓子沢
  • 11:00 鑓沢(消耗し撤退を考える)
  • 12:00 白馬鑓温泉
  • 12:40 下山開始
  • 13:30 杓子沢
  • 15:00 小日向のコル
  • 17:00 猿倉駐車場
【猿倉駐車場から朝日に光る白馬を望む】

【登山者は多いけど、大多数は大雪渓から白馬へ向かう】

【小日向コルの手前でガスが晴れる、正面は白馬】

【見下ろせばなかなかの紅葉だ】

【小日向コル周辺は草紅葉の名所(私が勝手に認定)。「クサモミジ」という言葉を初めて聞いたのがここだった。左が白馬鑓、右が杓子】

【杓子沢。ここからの景色はなんとなくヨーロッパアルプスを連想させる。行ったことないので単なる妄想だけど。】

【足元には雪渓が残る。30年ほど前はベンガラで指示されたルートを歩いた記憶がある。今回、体力的な問題もあったけど、雪渓が消え数本の沢のアップダウンが消耗の理由だったかもしれない。】

【最後の沢の登りで時間的な心配もあり撤退を考えた。しかし、ガスの彼方にピークを発見。そのピークを確かめるべく温泉まで登ることができた。でも、そのピークが白馬鑓かどうかは確認してない。】

【ガス越しに温泉の浴槽に腰かける若者たちの背中が並ぶ。男も女も若い体は美しいねえ・・・。時間がなくて入浴できなかったのが残念だ。】

【浴槽から溢れた温泉が川となって沢に流れる。】

【名残のクルマユリ。白馬鑓温泉周辺はクルマユリが目立つ。】

【やっぱり杓子沢はヨーロッパアルプスだ】


2017年9月29日金曜日

塩見岳(2017.9.29)

タイトルは「塩見岳」でも塩見岳に登ったわけではない。その南の烏帽子岳から眺めただけだ。でも、烏帽子から眺める塩見は私の知る限り、日本の単独の山としての眺望の良さは屈指のものと感じている。深田久弥が言った「鉄兜」が実感できる。

昨年11月に年賀状の写真に良かろうと、約30年ぶりに向かった。しかし、時間切れで三伏峠で撤退。今年こそはと深夜3時前に起き、暗闇の中出発できた。そして、なんとか朝7時半鳥倉林道登山口から登り始めた。昨年は10時半から行動開始だったなあ・・・。

最近、高血圧、不整脈、睡眠障害・・・などなど、間違いなく体にガタが来ている。できるだけ無理しないよう、汗をかかないよう、息が上がらないよう、のんびり歩く。頻繁に休憩も取る。しかし、山歩きの休憩中のタバコはやめられない。新鮮な山の空気の中での一服は最高だ。

烏帽子山頂にはお昼過ぎに着いた。天気は最高。展望も最高。この山域には5回以上登っているけど、さすがに若いころに比べてスピードが落ちた。若い時は三伏、烏帽子を越えて小河内岳まで日帰り出来たけど、今回は烏帽子が限界だ。1時チョイ前、下山することにした。

超スローペースで下山するも、途中で膝、腰が痛くなる。登山口に帰り着いたときはヘロヘロ状態。最近、足腰の筋力が落ちたことを痛感する。山を歩いていてバランスが悪くなったと感じるんだけど、本当は体を支える筋肉が衰えているのかもしれない。でも、体力は落ちているけど、山に行く意欲はまだ健在だ。

■行動記録
  • 3:20 自宅発
  • 6:30 鳥倉林道登山口駐車場(164キロ)
  • 7:30 登山口
  • 8:00 小河内遠望コル
  • 8:45 豊口山コル
  • 縄文人転落坂
  • 9:30 6/10の表示
  • 水場
  • 10:30 塩川分岐
  • 10:50 三伏峠
  • 12:15 烏帽子岳
  • 12:45 下山開始
  • 13:20 三伏峠
  • 15:40 登山口
  • 16:30 鳥倉林道駐車場
【鳥倉林道から見た雲海に浮かぶ中央アルプス】

【鳥倉林道駐車場、休日は満車の予感】

【登り始めコルに上がると小河内の肩から日が昇る】

【中央アルプスの宝剣の突起まで見える】

【塩見が見えた】

【烏帽子への登り】

【富士山が見えた。富士山が見えるだけで嬉しいね】

【ここから見る塩見は良い】

【左から仙丈、甲斐駒、北岳、塩見と思うけど北岳ってこんな形だったっけ?単独なので聞く人なし。】

【高山植物はほとんど終わり草紅葉全盛。そんな中、終活中のマツムシソウ発見。健気だ。】