一日で福島まで来たので、今日中に津軽着は可能だ、と、思ったのは甘かった。高速で仙台を越えたあたりで強風に見舞われる。横風に吹かれまともにまっすぐ走れない。ついに高速走行を断念。当然、津軽地吹雪体験も断念。花巻温泉あたりの湯治に目的を変更した。その瞬間、今回の旅の目的が湯治に変わった。
食料を買い込み、電話で確保した鉛温泉藤三旅館湯治部に飛び込む。藤三旅館は旅館部には泊まったことがあるけど、湯治部は今回が初めて。しっかりした売店もあって、本格的な湯治宿だ。昨今、湯治宿が次々姿を消しているけど、花巻温泉にはまだまだ健在なようだ。でも、宿のニイチャンの話では、裏の湯治実棟は取り壊す計画で、湯治宿は縮小方向の気配だった。
藤三旅館のウリは日本一深い浴槽の「白猿の湯」。一階をさらに階段で下った浴槽の底から適温の湯が湧き出している。その浴槽は隣の谷川よりも低い位置にあり、洗い場の排水が困難だとの理由から、石鹸の使用は禁止されている。その深い浴槽に首まで浸かり、見上げる高い位置の窓から差し込む光を眺めつつ湯に浸かるのは、まことに気分の良いものだ。(2014.1.26)
◆行動記録
9:05 飯坂温泉
9:20 福島飯坂IC(586キロ)
9:50 白石蔵王IC(622キロ)
通行料(450円)
11:30 村田IC(655キロ)
14:30 北上江釣子IC(913キロ)
通行料(1550円)
食料(2305円)
16:00 鉛温泉藤三旅館湯治部(840キロ)
1泊自炊(3500円)
ファンヒーター(550円)
【藤三旅館の白猿の湯、階段を下ると浴槽の底から自噴する温泉】
【いかにもの湯治宿】
【藤三旅館の入り口。建物はガッチリした作りだ】
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