2011年8月4日木曜日

東北自炊旅-4


 【肘折温泉・葉山館】

【肘折温泉遠景・背景は月山。翌朝一瞬晴れた時、撮影】

● 四日目・肘折温泉(葉山館)泊

 今回の旅では宿は毎日行き当たりばったり。次はどこに行こうか?迷いつつ北上線に沿って車を走らせ横手方面に向かう。「ほっとゆだ」との標識発見。名前だけは以前から聴いたことがあった。でもどこに有るのか知らなかった。で、とりあえず駅へ向かってみた。風の便りで聞いているけど駅に温泉があるらしい。

 駅についてみれば立派な「ゆ」の暖簾。駅前に車を止めて入ってみた。入浴料250円。透明な湯が溢れていた。湯上りに駅前の観光協会で情報収集。この湯田の周辺には温泉多数。自炊湯治宿も多いらしい。次回はぜひ泊まってみたいものだ。

 その後、横手へ出て、最近話題のB級グルメ「横手焼きそば」の昼食。この「横手焼きそば」特段何ということも無い焼そばだ。なぜ話題になるのか良く分からないけど、とりあえず「横手焼きそば」が食べられて嬉しかった。

 その後、新庄方面に南下。今夜の泊まりは肘折温泉か、滑川温泉か迷ったけれど、肘折温泉に行くことにした。新庄の観光案内所でゲットした肘折温泉旅館リストの最初にある葉山館に電話してみれば、あっさりOK。肘折温泉には簡単な食事がついている半自炊のシステムがある。当然、自炊するスペースもあり、好きなものを自分で準備することも出来る合理的なシステムだ。私はこのシステムが大好きだ。

 途中の大型スーパーで山形牛300グラム購入。さらにネギ、シメジ、豆腐、シラタキ。久々のすき焼きにすることにした。福島原発のセシウム問題で牛肉が安い。20年後の健康被害に関してはほとんど心配することも無い私にとって、安くなった牛肉はありがたい。

 すき焼きを美味しく食べるためにも肘折温泉には早めに入った。4時前に葉山館に到着。とりあえず、宿でもらった共同浴場(上の湯)の入浴券で共同浴場で一汗流すことにした。葉山館は築100年(実際には95年ぐらい)の木造建築。掃除も行き届いている美しい日本の宿だ。2間の床の間付きの八畳間。川に面して縁側が開け、木製の手すりもしっかりしている。

 その縁側に陣取り、届けられたお膳の横でキャンピングコンロですき焼きの夕食。届けられたお膳には暖かい鮎の塩焼き、ミズのおひたし、山菜の煮付け、ミズと塩鯨の味噌汁。暖かいご飯。素晴らしい夕食だった。開け放った縁側の窓から川を眺め酒を飲む。極楽極楽。

 温泉は共同浴場(上の湯)は無色透明。葉山館内湯はちょっと茶色く濁った鉄の気配が感じられる湯。どちらもとても気分良し。とにかくこの葉山館はお勧めだ。(2001.8.4)

【葉山館・肘折温泉】
・ 電話:0233-76-2326
・ 料金:5500円(1泊2食半自炊)
・ 設備:自炊スペース、冷蔵庫、テレビ、その他詳細は未確認
・ 立派な木造日本家屋。建具も素晴らしい。布団も快適で連泊したかった。

 【「ほっとゆだ」駅】

 【横手焼きそば、500円、キャベツ、卵を混ぜて食べるのが正式だとか。】

 【肘折温泉・上の湯共同浴場。透明な湯が溢れる】

 【葉山館内湯。ちょっと濁った湯が溢れる】

 【夕食は半自炊に持参のすき焼き】

【温泉街では、夜になると東北の美術系大学とタイアップした行灯が揺れる】

2011年8月3日水曜日

東北自炊旅-3



● 三日目・夏油温泉(元湯夏油)泊

 当初の計画では滝ノ上温泉から千沼ケ原に登る予定だったけど、天候は一向に回復しない。特に秋田から岩手に入った途端、さらに天候も悪くなった。太平洋側の東北が霧に覆われる典型的な冷害なのか。

 滝ノ上温泉は開けた谷だけれど、人気の少ない谷筋の温泉。ガスに覆われた谷筋の温泉ではさすがに気勢が上がらない。別の温泉に転進することにした。行先は北上市郊外の夏油温泉。夏油温泉は多くの露天風呂を備えたこの道(どの道?)では有名な湯治場だ。

 途中、早池峰神社と遠野に寄ってみた。早池峰神社では8月1日に全国的にも有名な早池峰神楽が行われる。今から20年近く前、早池峰岳へ登りに来たとき、その早池峰神楽に偶然行き当たったことがあった。大変込み合ったのを覚えている。今回はその神楽の二日後に来た訳だが、神社のある岳の集落はひっそりと人気も無い。ただ、各家の縁側には色鮮やかな神楽の衣装ようなものが干してあるのが、数日前の気配を伝えている。

 早池峰神社は大きな杉木立に囲まれた、立派な神社だ。境内には早池峰神楽の資料館のような施設があるものの閉まっていた。まあ神楽の日以外はほとんど訪問者も無いので、閉まっているのも無理は無いかもしれない。

 早池峰神社から遠野へ回り、柳田邦夫、河童、座敷わらしの充満する街で語り部・菊池玉さんの昔話を聞くのも面白かった。

 夏油温泉は北上市の南西30キロほど。焼石岳の登山口にもなっているみたい。天気がよければ、途中の駒ケ岳、牛形山辺りに登るところなんだが天候は一向に回復しない。今まで気にはなっていたけど「夏」の「油」なんて、なんと暑苦しい名前なんだろう。そんな暑苦しさに、なんとなく敬遠していたけど、夏油川に沿って車を走らせるとき見た、温泉近くのブナ林の美しさは一級品かもしれない。

 心細くなるほど曲がりくねった山道を走ると、突然、大きな温泉が現れる。こんな山奥に昔から賑わっていた湯治場があるなんてちょっとした驚きだ。そこには夏油温泉以外何も無い。元湯夏油の自炊棟はハッキリ言って「スゴイ」そして「ボロイ」。でも、これも「アジ」と言えば言えなくも無い。まあ、私のようなマニア以外は避けたほうが無難かもしれない。

 部屋の窓枠はちょっと歪んでいる。さらに網戸は無い。持参する蚊取り線香をつける。夕食は早池峰神社へ行く前に寄った小岩井農場で買ったチーズをウイスキーに放り込んでコンロで暖めチーズフォンデュ。それが今夜のメインディッシュだ。鉛のように重い布団に苦戦しつつなんとか眠った。(2011.8.3)

【元湯夏油・夏油温泉】
・ 電話:090-5834-5151
・ 料金:3687円
・ 設備:ガス(有料メーター付き)、洗濯機(有料)
・ 内湯2、露天風呂5。各温泉はそれぞれ湧出している場所に湯船があるとか、それぞれ泉質、湯温が異なり温泉自体はなかなか良いかも。

 【早池峰神社】

 【早池峰神社参道の杉並木】


 【遠野な入った途端にある千葉家の曲屋は想像以上に大きい】

 【語り部の館】

 【自炊宿・夏油館の看板。シブイ!】

 【夏油館露天風呂・大湯外観】

【夏油館露天風呂・大湯内部】


2011年8月2日火曜日

東北自炊旅-2

【滝ノ上温泉・滝峡荘の山小屋風外観】

● 二日目・滝ノ上温泉(滝峡荘)泊
 草津から沢渡温泉をチョイとかすめ、月夜野ICから関越自動車道に乗る。沢渡温泉には良い共同浴場がある。入っていきたかったけど、今日は八幡平の滝ノ上温泉に泊まる予定だ。6月の八幡平遠征で気に入ってしまい再度の出撃だ。八幡平くんだりまで2ヶ月もたたずに再訪する自分の「酔狂」にチョイと嬉しくなってしまう。
 
 新潟から先は日本海東北自動車道。しばらくこないうちに村上近辺まで延びている。その村上のチョイ手前、岩船漁港の粟島行きのターミナルに海鮮料理の施設がある。そこで昼食。さらに夕食の食材を購入。黒メバル、アナゴの串焼き、三点980円のおつまみセット。それらはこの後の食料計画を十分支えてくれた。
 
 岩船からは最短時間で滝ノ上温泉までひたすら走る。まあ、天候もはっきりしないので周囲の景色にも目もくれず、滝ノ上には暗くなる直前に到着。さすがに草津から岩手盛岡のすぐ近くの八幡平の真っ只中までは遠かった。
 目指す滝峡荘(りゅうきょうそう)の小屋番の雰囲気のオヤジさんは覚えていてくれた。予約もしてなかったけど到着時点で泊り客はゼロ。その後、二組の宿泊客と一組の入浴客が来ただけで、静かな夜だった。当然温泉は素晴らしかった。熱いくてチョイと重い感じの湯が木造の浴槽から溢れていた。(2001.8.2)

【滝峡荘・八幡平滝ノ上温泉】
・ 電話:019-676-2175
・ 料金:1泊2500円
・ 設備:炊飯器、電子レンジ、冷蔵庫、洗濯機、ガス、鍋、食器類

 【草津から沢渡温泉へ向かう途中の暮坂峠。若山牧水の歌碑がある】

 【岩船港の漁師定食。1050円。】

【岩船港で買った黒メバルとアナゴ。くねくね曲ったアナゴにはチョイと引く部分もあり】

2011年8月1日月曜日

東北自炊旅-1

● 一日目・草津(ワンデイ美津木)泊

 温泉の良さは「湯量」につきる。厳密に言えば「一人当たり供給される湯量」とも言える。新鮮で潤沢な湯さえあれば私は満足。そんな温泉は「自炊湯治宿」で遭遇する確立が高い。また自炊湯治宿には「昭和の香り」なんぞも残っていて、なかなか心しみる気分も味わえる。ここで言う自炊湯治宿とは単なる素泊まり可能な宿ではなくて、炊飯可能な宿のこと。かって農閑期に味噌、米、布団を持ち込んでのんびり温泉を楽しんだ、きわめて日本的な湯治宿のことだ。

 そんな旅が好きで30年以上前から自炊宿を訪ね歩いていた。でも、最近、自炊宿は減少の一途をたどっている。まさに絶滅危惧種の気配。無くなる前に行かねばならぬ、で、今回全行程自炊で五泊六日の「みちのく自炊旅」。

 名古屋をお昼過ぎに出発。どこに泊まるかも決めずに中央高速をとりあえず北上。車での出撃は、車中泊と言う最後の手段が残っているので宿が決まって無くてもプレッシャーは無い。

 運転中、突然、昔行ったことのある草津「ワンデイ美津木」が頭に下りてきた。サービスエリアで電話してみれば、最後の一部屋が空いているとか。さっそく予約し草津に向かう。名古屋から草津は意外と遠い。上田から浅間山を回りこんで行く方法もあるけど、雪の無い時期は地が高原を突き抜けるのが一番早い。景色も良いし。

 しかし、今年は天候不順。前日には十日町、奥只見に時間雨量100ミリの豪雨。志賀高原もガスに包まれ視界無し。でもなんとか明るいうちに草津に着いた。ワンデイ美津木は草津の中心街(湯畑)からは少し離れているけど、便利な場所にある。清潔なタイル張りの内湯が二つ。鍵をかけて利用するシステム。内湯が塞がっていれば、徒歩一分(すぐ隣)に共同浴場「睦乃湯」がある。さらに徒歩圏内に共同浴場多数。それらの共同浴場はすべて無料。私にとって、草津が一番好きなな温泉かもしれない。

 ワンデイ美津木の隣にはコンビニもあり必要なものはほとんどそろう。さらに近くの肉屋直営の焼肉屋で食事も取れるし、その肉屋で肉を買い込み部屋で調理することも可能だ。当日はその肉屋で買った和牛メンチカツ(特別割引で150円が100円に値引き)がメインディッシ。輸入牛のメンチカツ(一枚80円)もあるけど、今回はこだわりの和牛としてみた。こだわったといっても20円違うだけだけど・・・。注文してから揚げてくれるので時間はかかるけど素晴らしく美味しいメンチカツでありました。(2001.8.1)

【ワンデイ美津木・草津】
・ 電話:0279-88-3141
・ 料金:1泊4000円
・ 設備:テレビ、冷蔵庫、洗濯機、炊飯器、電子レンジ、ミニキッチン、食器。
・トイレ、洗面が部屋についている


【ワンデイ美津木外観】


【部屋にはミニキッチン、洗面、トイレも付いている】 

 【隣の睦乃湯。犬の散歩の途中で入浴することも可能】

2011年7月24日日曜日

霧が峰

 駒ヶ根高原大沼池の一夜は快適だった。しかし、天気ははっきりしない。背後の中央アルプス稜線方面は黒い雲に覆われている。三の沢も空木もあっさり諦め、霧が峰に行くことにした。

 数日前、某新聞の一面に霧が峰のニッコウキスゲの写真が載っていた。それを見たとき、あまりの花の多さに何か違和感を感じた。夏のこの時期、広大な丘に果てしなくニッコウキスゲが広がり、その間をバスが走る。見上げれば青い空、白い雲、そんな開放感が私の知る霧が峰のニッコウキスゲのイメージだ。

 その、イメージに対し某新聞一面のニッコウキスゲは密集しすぎている。その実態を確認すべく、下諏訪から国道142号線を和田峠方面へ向かい、ビーナスラインから霧が峰方面に向かった。下諏訪の観光案内所での情報によれば車山の肩に咲いているらしい。

 車山の肩に近づくと遠くに黄色い一角がある。ニッコウキスゲのポイントらしい。「あれ、何か違うなあ・・・」。その一角以外にはほとんど咲いていない。その理由は電気柵で囲ったスペース以外は鹿の食害でダメージがひどいとか。それやこれやで車山の肩の一角、電気柵で囲ったスペースのニッコウキスゲを重点的に保護した結果、あの写真の高密度ニッコウキスゲとなったようだ。

 その高密度の花と同じように、人も車も高密度。遠くの駐車場に車を止めてビーナスラインを15分ほど歩いて電気柵まで行ってみた。花は美しいけど、本来の高原の爽やかさはイマイチだったなー。

 通常、車山肩駐車は無料だろうけど、この時期、駐車場1000円。ソフトクリーム350円、焼トウモロコシ400円。駐車料、ソフトクリーム、トウモロコシ、すべて節約し、浮いたお金で、下山後、諏訪の松倉でうな重(梅)2200円。久しぶりの鰻は美味しかった。(2011.7.24/日)

●情報
・ 車山肩駐車場:1000円(混んでいる)
・ 車山肩・ソフトクリーム:350円
・ 車山肩・焼トウモロコシ:400円
・ ビーナスライン:無料(昔は高かった記憶が・・・)
・ 諏訪・松倉・うな重(梅):2200円

【遠くから黄色の一角が目立つ】

 【電気柵の中のニッコウキスゲ】

 【右:電気柵内、左:電気柵外】

 【電気柵外でも咲いている場所もある。こちらのほうが自然だ】

【車山肩駐車場】 

【駐車料金1日1000円。他の看板に「駐車は2,3時間以内にしてください」との標記もあり。ちょっと意味不明】 

【霧が峰の花・シナノキンバイ】 

【霧が峰の花・ミヤマナデシコ(?)】 

【霧が峰の花・イブキトラノオ(?)】 

【霧が峰の花・クガイソウ】 

【霧が峰の花・アザミ】 

 【霧が峰の花・ハクサンフウロ】

2011年7月23日土曜日

駒ヶ根(車中泊)

 本当なら、しっかり山に登る予定だったけど、自宅のエアコンが突然故障。この暑さの折、エアコン故障は辛い。あせりまくってメーカーコールセンターなんぞに電話したら、すぐに修理に来てくれた。それやこれやでエアコン修理を最優先した結果、金曜日出撃予定が土曜日の午後出撃。

 天候もはっきりしないけど、車中泊装備で国道19号線を北上。駒ヶ根近辺で夕方になる。翌日、天気が良かったら駒ヶ根ロープウエイで三の沢岳往復や池山尾根で空木ピストンなんぞ意識しつつ、空木岳登山口を偵察後、菅の台近辺での車中泊場所を探す。

 駒ヶ池から駒ヶ根高原方面に入り込み大沼湖の横に絶好の車中泊ポイント発見。池に面して静かでトイレも完備している。背後には国民宿舎、ユースもあって安心感も高い。さらに駒ヶ根の街までも近い。まあ第一級のPBP(パーキングビバークポイント)と言っていいだろう。これからもこの近辺で泊まるときには利用しよっと。(2011.7.23/土)


【駒ヶ根大沼湖。静かで気分良し】

【私の車中泊装備】 

【トイレも快適】

2011年7月16日土曜日

北ノ俣岳

 梅雨が明けた。夏山の季節だ。でも大混雑の山小屋には泊まりたくない。以前はテント持参の行動だったけど、最近は重い荷物を持つと楽しくない。と、言うわけで日帰りピストンの山行計画。北アルプスの北ノ俣岳へ行ってきた。

 当然、行動時間は長くなる。通常は前夜登山口に到着、車の中で仮眠。そして早朝発で行くところだ。でも、車の仮眠では熟睡できない。そこで考えた。最近、夕食後すぐにうたた寝してしまう。そのうたた寝を本格的睡眠に継続導入し、超早起き出撃はどうだろう・・・。

 その超早起き作戦はとりあえず成功だった。深夜、もとい早朝2時爽やかに起床。国道41号線で高山、古川を越え神岡で新穂高方面へ右折、「山の村」「大規模林道」「飛越トンネル」などの標識に導かれて6時チョイ過ぎに飛越トンネル入口の登山口に到着。

 かなり多くの車も止まっている。なかなか人気のコースなのかもしれない。数年前、このルートを途中の寺地山まで登ったことがある。その時、寺地山から北ノ俣を眺め、次は登ってやろうと思っていた。なかなか執念深い私です。

 6時20分登り始める。時間も早いので涼しい気分で快適に歩く。打保からの旧神岡新道との合流点を過ぎると高原の気配。登山道の両脇には水芭蕉が多い。場所によっては水芭蕉を踏み分けながら進むような場所もある。6月の花の時期には美しいだろう。さらに進むと高層湿原が現れニッコウキスゲが咲いている。まだ咲きはじめらしくオレンジ色が濃い。

 寺地山を越えると、眼前に北アルプスの稜線が広がる。北ノ俣岳まで笹原からハイ松の開放的な景観で、これから進むルートが見える。途中まで木道が整備されているみたいだ。空は快晴、素晴らしい。

 少し下ると、避難小屋。なかなか綺麗な避難小屋だ。その前の水場にはホースから細い水が流れていた。そこで水を補給。また帰りにも補給すればいいと考え、重くなるので少しだけ補給したけど、それが失敗だった。なぜなら、帰りには水が枯れていた。

 爽やかな風に背中を押され、なんとか稜線に到着。素晴らしい景観だ。薬師岳が大きい、北アルプスの主だった山がすべて見える。やっぱり北アルプスは良いねえ。北ノ俣岳の頂上は広々した丘のようで気分が解放される。その後、下山開始。途中で水が切れ渇き地獄の下山となる。

 ヘロヘロになって車に戻り、震える手でハンドルを握り自販機を探す。やっと見つけた自販機。でも飲もうと思った「三矢サイダー」は売り切れだ。歩きながら考えていた炭酸系はすべて売り切れ。バヤリースオレンジで我慢する。

 その後さらに炭酸系を探し、コカコーラ、CCレモンなんぞ発見。そして発見するたびにがぶ飲み。大量の炭酸飲料の摂取で後味が悪い。といいつつ、500MLのペットボトルを4本(5本かも)飲んでしまう。これって体に悪いのでは・・・?でも、今回の山行で一番感激したのは、下山後飲んだバヤリースオレンジでした。

 その後、汗を流すために割石温泉に寄ってみた。割石温泉は3月11日の震災のあと湯温が上がったとニュースで聞いた。その真偽の程を確かめるべく、係りのオッチャンに聞いてみた。オッチャン情報によると、地震の後、湯温も湯量も増えたらしい。さらにその前の能登半島の地震の時にも湯温、湯量ともに増えたらしい。現在は41度超の湯が毎分60L出ているとか。でも、入った感じは以前とあまり変わらなかった。(2011.7.16/土)


●行動記録
6:10 登山口(飛越トンネル入口)着
6:20 発
8:10 旧神岡新道合流点
9:05 寺地山
10:00 北ノ俣避難小屋
12:10 北ノ俣岳山頂
12:30 発
13:45 北ノ俣避難小屋
14:30 寺地山
15:20 旧神岡新道合流点
16:45 登山口着


 
 【飛越トンネル入口の登山口】

 【登山道は水芭蕉を踏み分けていく場所もある】

 【登山道脇のニッコウキスゲ】

 【寺地山の手前、展望が開ける。左から笠、乗鞍、御岳】

 【寺地山を越えると北アルプスの稜線が開ける】

 【北ノ俣岳避難小屋前の水場。細い水流。午後には涸れた】

 【北ノ俣避難小屋。定員8名。溢れた人は何処に寝るのだろう・・・】

 【捕虫網を持った青年。ミヤマモンキチョウの生態調査だとか。遠目には青空、白雲、草原、少年の夏景色】

 【稜線に出ると、薬師岳が大きい】

 【稜線から槍(左)、黒部五郎(右)を望む】

 【北ノ俣岳山頂】

【避難小屋チョイ上の池塘群】 

 【朝には咲いていなかったワタスゲが午後には咲き出した気配。黄色はニッコウキスゲ。遠景は笠が岳】

【下山後、割石温泉で汗を流す】 

 【コバイケイソウ】

 【シャクナゲ】

【ハクサンイチゲ。北ノ俣岳周辺はハクサンイチゲの大群落と聞いていたけど、残念ながらまだ早かった】