温泉の良さは「湯量」につきる。厳密に言えば「一人当たり供給される湯量」とも言える。新鮮で潤沢な湯さえあれば私は満足。そんな温泉は「自炊湯治宿」で遭遇する確立が高い。また自炊湯治宿には「昭和の香り」なんぞも残っていて、なかなか心しみる気分も味わえる。ここで言う自炊湯治宿とは単なる素泊まり可能な宿ではなくて、炊飯可能な宿のこと。かって農閑期に味噌、米、布団を持ち込んでのんびり温泉を楽しんだ、きわめて日本的な湯治宿のことだ。
そんな旅が好きで30年以上前から自炊宿を訪ね歩いていた。でも、最近、自炊宿は減少の一途をたどっている。まさに絶滅危惧種の気配。無くなる前に行かねばならぬ、で、今回全行程自炊で五泊六日の「みちのく自炊旅」。
名古屋をお昼過ぎに出発。どこに泊まるかも決めずに中央高速をとりあえず北上。車での出撃は、車中泊と言う最後の手段が残っているので宿が決まって無くてもプレッシャーは無い。
運転中、突然、昔行ったことのある草津「ワンデイ美津木」が頭に下りてきた。サービスエリアで電話してみれば、最後の一部屋が空いているとか。さっそく予約し草津に向かう。名古屋から草津は意外と遠い。上田から浅間山を回りこんで行く方法もあるけど、雪の無い時期は地が高原を突き抜けるのが一番早い。景色も良いし。
しかし、今年は天候不順。前日には十日町、奥只見に時間雨量100ミリの豪雨。志賀高原もガスに包まれ視界無し。でもなんとか明るいうちに草津に着いた。ワンデイ美津木は草津の中心街(湯畑)からは少し離れているけど、便利な場所にある。清潔なタイル張りの内湯が二つ。鍵をかけて利用するシステム。内湯が塞がっていれば、徒歩一分(すぐ隣)に共同浴場「睦乃湯」がある。さらに徒歩圏内に共同浴場多数。それらの共同浴場はすべて無料。私にとって、草津が一番好きなな温泉かもしれない。
ワンデイ美津木の隣にはコンビニもあり必要なものはほとんどそろう。さらに近くの肉屋直営の焼肉屋で食事も取れるし、その肉屋で肉を買い込み部屋で調理することも可能だ。当日はその肉屋で買った和牛メンチカツ(特別割引で150円が100円に値引き)がメインディッシ。輸入牛のメンチカツ(一枚80円)もあるけど、今回はこだわりの和牛としてみた。こだわったといっても20円違うだけだけど・・・。注文してから揚げてくれるので時間はかかるけど素晴らしく美味しいメンチカツでありました。(2001.8.1)
【ワンデイ美津木・草津】
・ 電話:0279-88-3141
・ 料金:1泊4000円
・ 設備:テレビ、冷蔵庫、洗濯機、炊飯器、電子レンジ、ミニキッチン、食器。
・トイレ、洗面が部屋についている
【ワンデイ美津木外観】
【部屋にはミニキッチン、洗面、トイレも付いている】
【隣の睦乃湯。犬の散歩の途中で入浴することも可能】
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