与那国への船は週2往復。今日帰らねばならない。民宿の支払い食事つき2泊で9000円。帰りにお土産の泡盛セットまでもらう。食事もおいしかったし、良いのかなー、こんなに安くて。この民宿も「昭和の香り」に満ち満ちていた。いまのミニ旅館化した民宿と異なり、ちょっと気を使ってくれる(食事のおかずが一品多い程度)の家庭のもてなし。
民宿の漁師のオヤジさんも石垣に用事があるとかで、一緒に乗船。この船が揺れた。オヤジさんいわく「たいしたことない。波高3メートル、風速15メートル程度」とか。しかし与那国と西表の中間でとんでもない揺れ。甲板を波が洗う。やむを得ず船室に避難。横になる。すさまじいピッチング。船首が落ちるとき下になる首から肩にかけ強く押される。うーん気持ちが良い。指圧効果のある「マッサージ船」と考えれば考えられなくもない。そのうちに船室内にカエルの声が充満。与那国名物の「ゲロ船」と化す。私も少し気持ちが悪くなった。
さしもの大揺れも西表を過ぎると収まってくる。甲板に出てみる。でも、甲板の人数は少ない。特に若者の姿がない。目立つのは団塊世代6人グループ。行きの船でも一緒だったけど全員元気だ。特筆すべきはその中の一人。歩くこともままならない甲板のいすに座り、弁当を出した。おにぎり、鳥の空揚げ、タクアン。それらを平然と平らげ、ビーニールパックに残ったご飯粒も丁寧に指でつまみ上げきれいに食べた。さらに、足元に落とした爪楊枝も拾い上げ、ズボンのすそで払ってからゆったりと使っている。その後、ペットボトルのお茶を飲み、さらに歯磨きを始めた。エライ!、私もそんな人間になりたい。
民宿のオヤジさんも出てきた。
オヤジさんいわく「まれに見る揺れだったねえ」。そんな揺れも経験できてうれしかった。(2009.7.13)
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