2013年4月27日土曜日

池ケ原湿原(2013.4.27)

ここ数年、GWの直前に池ケ原湿原に水芭蕉を見に行くことが慣例になっている。雪融け直後に花を開く水芭蕉を見るとしみじみ春の訪れを感じることが出来るし、同時にフキノトウとコゴミを摘むのも楽しみだ。さらにこの時期は臥龍桜の満開の時期にも重なる。

今年は例年になく桜の開花が早い。池ケ原湿原への林道の雪融けも早いかもと、10日ほど前から現地「宮川振興事務所」へ数回電話で確認。しかし結局、林道開通は例年通り。この4月27日が林道開通の初日となる。

途中、臥龍桜に寄ってみる。天気予報は晴れの予報なれど、寒気が入り突然のにわか雨。桜は満開だけど、色が悪い。訪れた人々も「色が悪いねー」などとつぶやいている。地元の観光案内のオネエチャンに聞けば、満開は一週間ほど前だったけど、数日前の霜で一気に色が悪くなったとの事。今年の天候は不順で、桜は散ることも出来ず、色あせたようだ。散りゆく桜はそれなりに美しいものだが、それも出来ないとは悲しい結末だねえ。


臥龍桜は期待はずれだったけど、気を取り直し池ケ原湿原へ向かう。池ケ原湿原に着いたのは午後3時過ぎていた。林道開通の初日なれど、時間が遅いので誰もいない。案内のオッチャン一人が迎えてくれた。「今年の水芭蕉はどう?」と聞いてみれば、「雪が融けて開花したものの、あまりの低温で花びらが茶色になっている」と、どこぞで聞いたような話。水芭蕉も今年の異常気象に苦しんでいるようだ。

とりあえず、湿原に向かってみる。話の通り、白い花弁の縁が茶色くなっている花が目立つ。その代わりリュウキンカの黄色が鮮やかだ。水芭蕉は咲き始めたばかりなので、これから美しい花が咲くだろう。この池ケ原湿原の水芭蕉は小さい。通常、花は大きい方が良いとされるが、水芭蕉だけは小さい方が美しい。花が小さいということは湿原の栄養が少なく、水質が良いと言う事だ。尾瀬なども水質悪化の栄養過多で花が大きくなる過ぎているという事を聞いたことがあるようなないような・・・。

今年は臥龍桜も水芭蕉イマイチだったけど、毎年同じように美しく咲く花を見るより、こんな年も良いものだ。しみじみ自然の営みを感じることが出来る。連休初日にもかかわらず、人一人いない湿原で見る水芭蕉を前に、贅沢な気分を味わった。(2013.4.27/土)

◆林道開通情報問合せ
宮川振興事務所(TEL):0577-63-2311

【今年の臥龍桜は散る前に色あせた】

【今年のリュウキンカは美しい】

【雪融け直後の池ケ原湿原。午前中雪が降った】

【花の縁が茶色の水芭蕉が目立つけど、心配無用。これから次々開花してくる。】

【池ケ原湿原への林道脇にはフキノトウの群生あり】

【コゴミも出始めた】


0 件のコメント:

コメントを投稿