2014年2月25日火曜日

第9次四国遍路5(2014.2.25)

朝9時代のピーチに乗るためには7時半までに宿をでなければならない。ピーチの場合、30分前までにチェックインしなければチケットが無駄になってしまう。時間切れのチケットは当日売りに回し商売する。なかなか厳しい世界なのだ。そんなプレッシャーからか、なんとなく早めは早めの行動となる。でも、松山空港は街から近いのがありがたい。

四国遍路も今回で第9次。その間、何度も松山に泊まった。その結果、かなりの松山通、道後通になったような気がするけど、今回で松山は終了。次回から香川県に入ることになる。(2014.2.25)

◆行動記録
 7:42 道後温泉発
 9:25 松山空港発
10:44 関空発
12:00 近鉄難波発
15:10 近鉄名古屋

【朝の道後温泉駅。伊予路の遍路は終わり。これで松山に再度来る可能性は低いけど、機会があったらまた来たいものだ。】

2014年2月24日月曜日

第9次四国遍路4(2014.2.24)

藤川旅館は素泊り。当然、朝食は無い。でも心配御無用。近くに朝7時から開く讃岐うどん屋がある。そこで食べた釜かけうどんは、さすが本場とうならせる物だった。「釜かけ」いうだけあって注文してから茹でるため若干時間はかかるけど美味しかった。驚いたのは朝8時前からお客さんが次々入ってくる。さすが讃岐うどんの本場だけあるね・・・。

その後、琴弾公園へ向かい琴弾八幡展望台から有名な銭形を眺め、68番神恵寺、69番観音寺を参拝する。神恵寺、観音寺は同じ敷地内に二つの札所がある。納経所は一つでそこで二ヶ所分の朱印を一気にいただく。当然、納経料は二ヶ所分の600円。一度に二ヶ所分の朱印をいただけるのは得したのか?それとも損したのか?。いやいやそんなことを考えるのはまだまだ修行が足りないといわざるを得ない。

観音寺から松山に戻ったのはお昼チョイ過ぎ。時間が有るので、以前、時間切れで朱印をもらい損なった繁多寺へ朱印をもらいに行く。久米という駅まで伊予電鉄に乗りそこから、浄土寺、繁多寺、石手寺、道後温泉と歩く作戦。気になっていた繁多寺の朱印抜けが解決しただけで心安らぐ。こんなことだけでも心の安らぎを感じるなんて、これまた修行が足りないといわざるを得ないねえ。

この日の宿はインターネットで予約した「どうごや」。外見、内装ともに素晴らしい和風建築。そこが、最近外国人旅行者にも人気のドミトリー方式の宿なのだ。1泊素泊り3150円。部屋、風呂、キッチン、トイレなどすべて清潔で快適だった。布団も軽く、シーツも清潔だ。

ただ、通常ミトリーは蚕棚式のベッドタイプを想像するけどここは畳の大部屋。その大部屋を丈の低い複数の衝立で区切った和風ドミトリーだった。早い到着だったので好きな場所をとって良いと言われたけど、このような場所を評価するのは初めての経験で戸惑ってしまった。結局、 廊下に面した一区画を確保しやっと落ち着く。衝立に囲まれくつろいでみれば、それはそれで落ち着くことができる。よく街で見る、段ボールに囲まれて暮らす方々も、こんな気持ちで外との関わりを感じているのだろう・・・。

宿のニイチャンにお勧めの食事処を教えてもらう。名前は味倉。その店が良かった。二日続けて良い店に当たるだけで幸せを感じる今日この頃です。(2014.2.24)

◆行動記録
 8:00 藤川旅館発
      うどんゆり(釜かけうどん、竹輪テンプラ)
      琴弾公園、神恵寺、観音寺
10:28 JR観音寺発
      観音寺-伊予三島(特急750円)
12:30 松山伊予鉄大手町(久米 250円)
13:00 浄土寺
13:40 繁多寺
14:40 石手寺
15:00 発
15:30 どうごや(素泊り3150円)
18:00 夕食:味倉(2700円)
      ナマコ酢、刺身、じゃこてん、ほーたれ天ぷら、中予風鯛めし、麦湯割

 【琴弾八幡宮の石段。かなり古いものと見た。四国には金比羅山もあるし、石段が多いねえ】

 【琴弾公園の展望台からのどかな瀬戸内海をバックに銭形を見下ろす。でも、なぜ銭形なんだろう?寛永通宝なんだろう?】

 【68番神恵寺、69番観音寺は同じ境内に並んでいる。仁王門も共用。】

 【どうごやの玄関は一流料亭の雰囲気だ】

【道後温泉のアーケード内の味倉。良い店だった。】

2014年2月23日日曜日

第9次四国遍路3(2014.2.23)

朝、民宿岡田でもらった雲辺寺への地図を片手に歩き出す。山道に入ると急坂が始まる。いわゆる「へんろころがし」の急登だ。さらに途中から雪が現れる。四国の標高1000m程度の山なので正直言って甘く見ていた。急登を登り詰めた林道は一面の雪。

雪の中、何とか雲辺寺にたどり着いた。参拝を済ませ下りにかかる。雪はさらに深くなる。このルートは登りは南斜面の樹林の道。それに対し下りは北斜面の尾根筋の道。当然、下りの方が雪が深いとは思っていたけど、想像以上の積雪だった。

足元は底のビブラムも磨り減って、ほとんどなくなりそうな15年物のハイキングシューズ。あまりにも足にピッタリフィットしてるため四国遍路には常に履き続けている代物だ。さらに、忘れることが心配なので金剛杖も持ってない。当然、ストックも無い。ツルツルの急坂を下るのは無謀とも言える装備なのだ。

雲辺寺にはロープウエイもかかっている。一瞬、ロープウエイで下ることも考えたけど、乗り場が良く分からなかったのと、無駄な出費は抑えたかったのでそのまま下りてしまった。結局、数回のしりもち程度で何とか下りたけど、すれ違った、ベテラン遍路によれば2月の雲辺寺はいつも雪があり、杖は必携とのことだった。

山を下りたら讃岐の国。昼食はお約束の讃岐うどんと考えていたけど、宿で聞いた大喜多うどんは休みだった。民宿岡田では詳細地図と共にお接待のおにぎりももらったので、途中の神社の社殿の階段に腰かけ、おにぎりを食べる。その後、宿で聞いた焼もち屋でお接待として頂いた桜餅と焼餅を薬師堂で食べた。この日の行動食はすべてお接待。幸せな1日だった。

雪のため遅れ気味で、そのまま藤川旅館へ飛び込みこの日の行動停止。藤川旅館は家族的な宿でとても感じの良い宿だった。その隣の文ちゃん食堂は素晴らしかった。安くて美味い、まさに星三つの居酒屋だった。次回、観音寺から遍路を再開するだろうから、そのときも藤川旅館、文ちゃん食堂のセットでスタートしたいと思っている。(2014.2.23)

◆行動記録
 7:30 民宿岡田発
 9:00 林道(登山終了)
      大雪
10:00 雲辺寺
10:30 発
11:40 大興寺まで6.4キロ標識
12:20 林道(山道終了)
13:40 大興寺
15:00 うどん屋(大喜多うどん)定休日
      神社でおにぎり食べる
15:50 薬師堂で焼餅(汐沢製菓お接待)食べる
16:30 JR観音寺駅
17:00 藤川旅館(素泊り3500円)
      文ちゃん食堂(3800円)
      つべた貝、イイダコ、鯛の子、オコゼ、サヨリ、ポテトサラダ、焼飯、麦湯割

◆歩行距離
・ 6.0キロ 民宿岡田-雲辺寺
・ 9.8キロ 雲辺寺-大興寺
・ 7.8キロ 大興寺-藤川旅館
(合計)23.6キロ



 【雲辺寺への登り】

 【雲辺寺、降った雪が融け、それが凍り、歩きにくいことこの上ない】

 【雲辺寺を下るにしたがい雪が消える。観音寺の町が見える。】

 【雲辺寺を下ると大興寺。仁王門の仁王像は運慶の作といわれるけど、、、】

 【観音寺の町に入り振り返れば雲辺寺の山が見える。あの山を越え歩いてきた。人の足はたいしたものだとつくずく思う。】

【文ちゃん食堂のオコゼの刺身。しっかり肝も大きかった。】

2014年2月22日土曜日

第9次四国遍路2(2014.2.22)

朝、松山からJRで伊予三島へ移動。前回、伊予西条の64番前神寺まで歩いている。真面目な遍路はそこから歩くんだろうけど、伊予西条から伊予三島までJRを使う私は決して不真面目と言うわけではない。考え方が柔軟なだけだ、と言うことにしておこう。

一年ぶりの四国遍路の開始だ。天気は良好。2月と言うのに春のような暖かさ。まだ花粉症の気配は無い。とりあえず、今回の2月遍路は正解だ。道端には菜の花も咲いている。周囲の畑も春の雰囲気に満ちている。

一汗かいて三角寺に到着。とても急な石段の上に山門がある。なかなか立派な石段だ。新宮神倉神社を連想させるほどの急な石段だけど、こちらのほうが整っている。でも古い物に違いない。三角寺は古くてしっとりした良い寺だ。四国八十八箇所といっても各寺はそれぞれ雰囲気が異なり、香園寺のように新興宗教コンサートホール的な寺もある。この三角寺はその対極にあるような感じの寺で、当然、私にとっても好きな気分の寺だった。

三角寺から66番雲辺寺に向かうにはいったん下り、国道に出て徳島方面に向かい一泊するのが一般的だ。その宿が民宿岡田。他には宿が無いためほとんどの歩き遍路が泊まる有名な宿らしい。前首相の菅さんもそこに泊まったのこと。ご主人は遍路文化を守る大先達。食事の後、遍路についての話や、翌日のルートについて詳細なレクチャーもあって、大変興味深かった。

その、民宿岡田の部屋にある歩き遍路の人が自費出版した本が置いてあり、その中に「遍路の醍醐味は寺と寺との間にある」ようなことが書いてあった。まさに同感だ。お寺の坊さんよりも、宿のオヤジさんに心打たれるケースの方が余程多い。(2014.2.22)

◆行動記録
 7:30 ホテル発
      電車(150円)
      じゃこてん(350円)
 8:11 松山発
      伊予三島往復(5700円)
 9:35 JR伊予三島
10:20 疎水公園(戸川公)
11:45 三角寺
      奥の院(仙龍寺)が良いらしい
12:30 三角寺発
13:30 半田休憩所
14:15 椿堂
15:40 トンネル
16:15 民宿岡田着(1泊2食6000円)

◆歩行距離
・ 6.5キロ JR伊予三島駅-三角寺
・14.4キロ 三角寺-民宿岡田
(合計)20.9キロ

【ついに車用の遍路シールも登場してきた。真ん中が車用遍路シール】



 【三角寺の山門。四国には鐘楼を兼ねた山門が多い】

 【三角寺石段。かなり古いものと見た。】

 【三角寺を過ぎると伊予三島方面の街が見下ろせる。大王製紙の煙が見える。】

 【段々畑も春の気配】

【途中に見つけた遍路休憩所。泊まることもできるけど、隣のオッチャンが夜は怖いかも・・・。】

2014年2月21日金曜日

第9次四国遍路1(2014.2.21)

第9次四国遍路1(2014.2.21)
久しぶりの四国遍路だ。前回の出撃は昨年3月。花粉症が酷く早々に撤退。春は花粉症。夏は暑い。秋は日が短い。冬は寒い。などと行かない理由は多いけど、こんなことでは永久に終わらない。そんな時、関空-松山1280円のメールがピーチから届く。

ネットで覗いてみたらなんとかチケットが取れた。今までの四国遍路は18切符とか深夜バスでのアプローチだったけど、LCCでの現地入りも良いかも、と、初めての飛行機利用の遍路に出かけて見たわけだ。格安航空を利用すると言うことは、その他すべての面でのコストカットがコンセプト。当然、関空までは近鉄株主優待券を利用し特急には乗らずに頑張った。

近鉄の車窓から多度山の向こうに雪を被った藤原岳が綺麗に見える。車窓の外は春の陽射しに溢れている。窓に寄りかかり、ソチ五輪のテレビ観戦の睡眠不足を取り返すべくひたすら眠る。目が覚めると、葉を落とした白い木の枝が雲の連なりのように見える。あと少しで輝くような緑に変わるのだろう。

関空での搭乗前の機内持ち込み荷物チェックで山道具小物入れの中にアーミーナイフが入っていることをうっかり忘れていて、放棄することになってしまった。持っていたアーミーナイフの刃渡りは5.5センチ。これが6センチ以上だと警察マターになるらしい。知らないうちに世の中の仕組みが変わっていくんだなー・・・。

蛇足ですが、帰りの手荷物検査でも薄型アーミーナイフがザックから出てきた。行きに検査をすり抜けたのもが、帰りの検査で発覚したものだ。本人も知らないうちに2本のナイフが荷物の中に紛れ込んでいるとは・・・・。自分自身の性格のアバウトさを再認識。けっきょく、今回の遍路で所有するすべてのアーミーナイフを失ってしまった。「切れ味が悪くなっていたので買い換えるつもりだった」と、負け惜しみの私です。(2014.2.21)

◆行動記録
12:17 勝川
13:01 近鉄名古屋
14:20 伊勢中川
15:41 大和八木
17:06 南海難波発
18:00 関空
      夕食(ホーライ豚マン)
      アーミーナイフ放棄
20:20 松山空港
21:00 東横イン

2014年2月16日日曜日

富士見台再出撃(2014.2.16)

先週、あえなく敗退した富士見台。今回はゴンドラで登り歩いて下りるお手軽計画だったけど、二日前に南岸低気圧で大雪となった。山梨では被害も出ているらしい。ひょっとしたらお手軽計画でもシンドイかも知れないと、急遽、日帰りピストンに変更。

それなら、中津川側から登ってみるか?と、中津川から神坂峠への林道に車を走らせる。この時点で富士見台はほぼ断念。まあ、雪の上を歩くだけでも良いだろう。最後の集落を過ぎ、老人ホームまでは除雪されていたけど、老人ホームの先は一面の雪。そこに車を止め歩き出す。

富士見台は無理だろうけど、行ける所まで歩くことにする。ピストンならいつでもノーリスクで帰ることができる。要するに、ゴンドラ計画以上に軟弱な計画だったけど、静かな山道を歩くのはとても気持ちが良い山行だった。(2014.2.16)

◆行動記録
 9:45 老人ホーム発
10:20 ケヤキ平
11:50 強清水
12:15 下山開始
13:20 老人ホームへ下山

 【老人ホーム道路脇をスコップで広げ、駐車スペース確保】

 【けやき平】

 【途中で伐採された場所があった。伐採地も雪の中で見ると美しい。】

 【歩いていたら、林道走りジープ軍団に追い越された。でも、彼らも雪に阻まれ苦労している。最終的には徒歩の方が早かった。】

 【強清水のチョイ上に通行禁止のチェーン。本日の行動はここで終了。】

【伐採地から遠く雪をかぶった御岳を望む】

2014年2月11日火曜日

富士見台(2014.2.11)

昔の山仲間と久々の出撃。行き先は園原の神坂神社から富士見台周遊。しかし、歩き出して2時間。重い雪に阻まれ、あっさり撤退。「このまま行っても届かない、時間切れだ」との大人の判断だったけど、実態は体力切れだったような、無かったような・・・。近いうちに、ヘブンス園原のスキーゴンドラで登り、歩いて下る、軟弱路線の検討に入っている。久々に入ったひまわりの湯はなかなか良い湯だった。(2014.2.11)

◆行動記録
【2/10】
16:30 春日井発
16:55 名古屋IC(18キロ)
      通行料(200円)
      グリーンロード(300円)
17:30 足助(49キロ)
18:50 ひまわりの湯駐車場(102キロ)
      入浴料(600円)
      車中泊
【2/11】
 7:00 ひまわりの湯駐車場発
 8:00 神坂神社(135キロ)
 8:45 登山開始
11:30 下山開始
12:30 神坂神社下山
13:00 発
16:20 八草(243キロ)
17:45 春日井(277キロ)

 【神坂神社は雪の中】

 【神社下の駐車場は除雪されていた。この付近からの南アの展望が一番良かった。次回は富士見台から正しい南アのスカイラインを眺めたい。】

2014年2月7日金曜日

お燈祭り・帰還(2014.2.07)

天気が崩れそうだ。昨夜のお燈祭りは素晴らしかった。後は帰るだけだ。来た道を帰るのも芸が無いので、湯の峰温泉でお土産用温泉卵を作り、十津川経由で帰ることにした。この国道168号線は熊野が世界遺産になったせいか道がかなりよくなっている。でも、紀州の山深いルートで私は気に入っている。このルートと国道42号線沿いの海沿いのルートとどちらが近いのか確認してみたけど、十津川ルートの方が70キロほど遠いことが判明。湯の峰温泉ならどちらも同じぐらいかもしれない。(2014.2.7)

◆行動記録
 8:00 勝浦温泉発
 9:20 湯の峰温泉(433キロ)
10:30 湯の峰温泉発
13:20 五條(532キロ)
14:20 榛原(575キロ)
15:55 伊賀SA(628キロ)
18:00 帰還(721キロ)

・勝浦温泉(R42経由) :273キロ
     (十津川経由):340キロ

 【湯の峰温泉の共同浴場の横にある温泉寺】

【川沿いの湯壷で温泉卵を作る】

2014年2月6日木曜日

お燈祭り・当日(2014.2.06)

今日はお燈祭り当日。夕方まで時間が有るので、ちょっと遠いけど湯の峰温泉まで出向き、共同浴場で朝風呂を楽しむ。ついでに湯壷で温泉卵作成に励む。そこに大量の卵を持ち組むオッサン登場。話すうちに、紀伊田辺からお燈祭りに「上がり子」として30人ほどで来たとのこと。今回三回目でまだ境内で見たことが無いので、今回は「上がり子」として参加すると言う。これは、ますます見学は難しそうだ。

どちらにしても、夕方まで時間があるので神倉神社の石段を登ってみた。上の社殿の鳥居の下にマスコミ用とアマチュアカメラマン用撮影エリアが綱で区切られていた。そのアマチュアカメラマンはすでに多数の三脚を立て待機している。お燈祭り開始まで6時間ほどあるけど熱心なものだ。その一人に話しかけてみた。

話すうちに下の社務所に奉納金最低1000円を支払えば誰でもカメラマンとして立ち会えるようだ。だったら私もスマホ専用アマチュアカメラマンとして参加することにした。社務所で1000円支払い、注意を聞く。夕方5時までに入らねばならないらしい。良い場所を確保するために4時をめどに再度入場することにする。

入山後は祭り開始まで4時間ほど時間がある。寒さの中、暗い山の中で時間を過ごすのは辛そうだ。車にオーバーズボン他防寒具を取りに戻り、早めの夕食を済ませ、山中で待機するときの食料、酒なんぞを買い込み、さらに小型の折り畳み椅子まで持って4時ちょい前に山に入った。

そこから4時間以上、この寒さの中、長い時間を過ごすのは辛いのではないか?と心配したけど、いろいろ事件が発生し、退屈することは無かった。クライマックスの火祭りに向かって続く、壮大な芝居を見るような素晴らしい体験だった。

その間、
・一番乗りのアマチュアカメラマンvs会場整備のオッチャンの「もっと下がれ」事件
・アマチュアvs報道カメラマンの「線から出るな」事件
・アマチュアvs報道カメラマンの「A社、C社メディアの報道姿勢追求」事件
・陽が落ち暗闇が石段を包み込む神秘な気配
・そんな中、小さな子供、父親、おじいさんの三人が手をつなぎながら石段を登る姿
・すっかり暗くなった木々の間から、「遠くちらちらあかりがゆれる」唄入り観音経的新宮の町
・暗闇の中を登る白装束の男たちを眺めつつ、なぜかねずみ男を思い出す
・ごとびき岩周辺に集結する2000人の上がり子と松明群
・酔っ払った上り子の喧嘩、殴り合い、数知れず

それらが、エンディングの「下り龍」に収斂して行く。息もつかせない壮大なドラマでありました。(2014.2.6)

◆行動記録
 8:00 行動開始
 9:50 湯の峰温泉(325キロ)
      薬湯380円
      卵10個(300円)
      固ゆで13分、柔らか8分
11:30 湯の峰温泉発発
12:30 神倉神社事前参拝
      防寒具取りに帰る
      食料調達(ワンカップ2、ジャックダニエル小瓶1、和菓子、サンマなれ寿司、チョコレート、あられ)
      夕食(たぬき屋カレーうどん、ビール)
15:40 神倉神社入場
21:00 神倉神社退場
21:50 勝浦温泉はまゆ(22時まで入浴可能)
22:30 勝浦漁港突堤帰還(381キロ)

 【神倉神社ご神体「ごとびき岩」、この周辺に2000人の上がり子が集結する様は壮観だ】

 【神倉神社の急な石段】

 【新宮たぬき屋のカレーうどん。お燈祭りとは関係ないけど、なかなかイケタ。】

 【下から見上げる急な石段】

 【「下り龍」直前の現場。急造スマホカメラマンとしてはこれが限界】

【鳥居のしたを流れ始める松明の群れ】

2014年2月5日水曜日

お燈祭り・出発(2014.2.05)

一昨年、新宮の神倉神社をはじめて訪れた。信じられないほどの急勾配の石段に驚き、それを駆け下りる火祭りを知って、一度は見に行きたいと思っていた。それがお燈祭りだ。中上健二が火祭りと呼んでいた古い祭りだ。熊野なら雪の心配もない、と、言うことで、厳冬期東北ドライブの疲れも癒えぬ中、車中泊2泊で出撃。

お燈祭りの詳細も分からぬまま、何とかなるだろうと東名阪に乗り込んだ。しかし、東北同様の強風に見舞われ走行を諦め、蟹江ICで下道に下りた。そこから、国道1号線で桑名、23号線に移り、四日市、鈴鹿、津、そして松坂から42号線で熊野を目指す。今まで、高速で走り抜けてたこのエリアを改めてゆっくり走ってみると、面白い発見も多い。機会があれば再度じっくり訪れたい。

新宮には明るいうちに着いた。速玉大社に参拝後、神倉神社へ向かってみる。有名なお祭りの前夜だから賑わっているだろうと思ったのは甘かった。人っ子一人いない。お燈祭り見物に関する情報収集を画策していたけど、聞く人もいない。駐車場にも車は無い。したがって簡単に車も止められた。

そこへたまたま地元らしき人が通りかかった。そして情報収集。お燈祭りの松明が下り始めるのは明日の夜8時。午後5時以降は境内(太鼓橋の内側)は女人禁制。松明をもって駆け下る「上がり子」は男なら誰でも参加可能。ただし、白装束に荒縄を締めるのがお約束。その「上がり子」は午後7時までに神社入り口の太鼓橋を渡らねばならない。「上がり子」以外は中に入れない。

などなど、話を聞くうちに、祭り見物はかなり難しい気配。神社の外から「下り龍」と呼ばれる駆け下りる松明の火を眺めのも、階段脇の鬱蒼と生い茂った木々に遮られて難しいようだ。遠路はるばる出かけてきたものの、ポスターで見るお燈祭りの「下り龍」を見るのはかなり難しいようだ。

とりあえず、状況は分からないまま、勝浦温泉「はまゆ」に飛び込みゆっくり温泉に浸かる。「はまゆ」は硫黄の香りも良くてとても気に入っている温泉だ。その後、街の居酒屋で「まぐろのわたのトマトソース煮込み」「まぐろ角煮」「サンマ寿司」「クジラのハム」「酒2合」の夕食。そして勝浦漁港突堤にて車中泊。(2014.2.5)


◆行動記録
10:15 出発
10:50 蟹江(26キロ)
11:40 桑名(43キロ)
13:20 松坂国道42分岐
14:50 紀伊長島・道の駅(168キロ)
      ミカン(500円)
16:30 熊野(230キロ)
18:00 勝浦(273キロ)
      はまゆ(320円)
      夕食(2880円)

 【東名阪は強風で走行困難だったけど、七里御浜はベタナギだった】

 【白装束で松明をもって参拝する人を「上がり子」と呼ぶことを始めて知った】

 【お燈祭りの松明の流れ「下り龍」はポスターでしか見られないかも・・・?】

【神倉神社の太鼓橋。祭り当日の午後5時以降、女人結界の橋となる】