宿のおじさんに前回引き返した明徳寺まで車で送ってもらい遍路スタート。気温は低いものの風もなく絶好の遍路日和。はじめは一人で歩いていたけど休みを繰り返し言葉を交わすうちに4人のパーティーになってしまった。新潟のK氏、大阪のY氏、そして名古屋出身の大学生のO君。
遍路の理由はそれぞれだけど、皆さん良くしゃべる。歩いているうちに人恋しくなるのか遍路の人は社交的な人が多そうだ。それはその日の宿の「徳増」でも同じだった。食事の時、そして食後まで遍路情報から始まって社会問題まで話が尽きない。
今回の行程は私にとっては四国遍路の核心部。室戸岬は歩き通して越えたいと思っていた。野根を過ぎると単調な海岸沿いの道になる。海が広い。水平線が丸い。そんなルートが延々と続く。
海岸沿いの単調な道をひたすら歩く。遍路道のルートファインディングの必要も無い。なにも考えることも無くひたすら歩く。この「何もせずにひたすら歩く」ことが意外と辛い。要するに何もしないということは辛いことなのかも知れないね・・・。
のどかな空気に包まれてただただ歩く。幸い花粉症はまだでない。今年の四国は花粉が少ないとの情報は本当だったようだ。宿泊予定の「民宿徳増」には予定より早くついた。宿に声をかけ、さらに先に進む。徳増のオニイチャンは行くところまで行ったら、車で迎えに来てくれると言う。その先1時間歩き、椎名漁港でピックアップしてもらった。その結果、翌日に1時間分の余裕が出来た。
民宿徳増は良い宿だった。オニイチャンは親切で、翌日の宿の相談にも親切に乗ってくれる。夕食も素晴らしく美味しかったし、宿のオバチャンも食後の宴会において穏やかに話題提供してくれた。
◆行動記録
8:20 明徳寺から遍路スタート
野根漁港で水揚げ見学(イカ、鯖多数)
9:20 ゴロゴロ浜休憩所
10:10 海岸沿いの国道を単調に歩く、
熱い、日差しが強い
静かだ、前を歩くO君の杖を突く音まで聞こえる
10:20 法海上人堂
11:00 室戸市に入る
13:00 佐喜浜漁港
14:15 民宿徳増
14:40 夫婦岩(K氏、Y氏とコーヒー)
15:45 椎名漁港
16:20 民宿徳増
TEL.0887-27-2475
一泊二食付7000円
(300円お接待で実際は6700円)
◆歩行距離
・11.4キロ 明徳寺-佛海庵
・ 4.1キロ 佛海庵-佐喜浜漁港
・ 3.5キロ 佐喜浜漁港-民宿徳増
・ 1.3キロ 民宿徳増-夫婦岩
・ 3.6キロ 夫婦岩-椎名漁港
(合計)23.5キロ(累積764.2キロ)
【野根、東洋大師・明徳寺。ここから遍路再開】
【野根川近くの水田には水が張られている】
【野根漁港の立派な鯖。この日はイカと鯖が揚がっていた。】
【ゴロゴロ浜休憩所のお接待用缶コーヒー。その他、車から直接缶コーヒーを下さる方もいた】
【法海上人堂。ここには休憩用のベンチもあった】
【右手に崖、左手に海の国道に沿ってどこまでも歩く。】
【佛海庵は新しい建物だった。】
【累々と重なる岩の海岸を歩く、急造遍路チーム】
【四つ岩があるけど夫婦岩は右の二つ。左の巨岩は道路を作るときに出来てしまった岩。人工的な岩の方が大きいのもナンダカナー・・・・。】
【椎名漁港。この日はここで行動停止。】