昨夜は暗くなってすぐに就寝。いつもの車中泊なら持参のラジオで深夜放送なんぞ聞くんだけど、この大白川温泉にはラジオの電波は入らない。当然、携帯も圏外。何もすることがないので寝るしかない。そのため、朝4時に目が覚めた。外は真っ暗。あまりに長く寝ていたので腹が減った。持参のアルミ箔鍋に入った鍋焼きうどん(天麩羅付き)をヘッドライトの下で作る。
うどんを食べてもまだ夜は明けない。再度シュラフに潜り込み、眠るでもなく、起きるでもなく、微妙ーな時を過ごす。気持ちいいなー・・・。そのうち周囲が明るくなってくる。登山者の車も数台現れる。みんな登山の準備を始めている。
私は4時に起きたものの気分は完全に緩み「陽が昇ったら出かけるか」のユルユル状態。足元が明るくなってくる6時半頃から登山者は出発し始めた。あまり寝てるのもなんなので、起き出し準備開始。東の山の端から太陽が現れるころ出発。時間は7時になっていた。今日は山頂は無理なので、室堂までのピストンとする。
登り始めて直ぐ、小尾根に上がったとき北方稜線が見える。北方稜線は真っ白だ。当然、室堂あたりも雪だろう。雪の状態では室堂までも無理かもしれない。大倉山避難小屋の手前から登山道に雪が現れる。日が当たるところは融けているけど、日陰は凍っている。その凍った足元が滑る。今回はストック、スパッツ完備で良かった。
大倉山避難小屋を過ぎ、室堂への登りにかかるころ、前方に三人のパーティー発見。かんくら雪渓の展望所でそのパーティーに追いついた。彼らはここで宴会して下山するとのこと。ガスバーナーに火をつけオデンを暖め始めている。当然ビールも並んでいる。
そこで情報収集も兼ねて、私も休憩。ついでにビールも頂く。助六寿司も頂く。私が飲みたそうな顔をしていた訳でないことを付け加えておきます。さすがにオデンは強く辞退。これ以上ここにいたら私もここから撤退となりそう。
そのパーティーから今日は二人連れのパーティーが二組、単独の女性が一人、入山しているとのこと。なぜ分かるかというと、一番早く入山したので追い越されたパーティーが以上だったようだ。そのうち若い二人組みパーティーは私も追い越された。やっぱり若いのは早いねー。
かんくら雪渓展望所から登ると雪はさらに深くなる。室堂に登ると夏道の吹き溜まりでは太股まで雪に埋まる所も有る。時間は12時になってしまった。12時まで登ったら下山するのが当初の計画。雪が深く歩きにくいし、帰還が遅くなるのも気になる。3時ごろには登山道周辺の夕日に照らされたブナの林を歩きたい。ビジターセンターまでは来てないけど、ここを室堂と勝手に解釈。ここで下山することにした。
雪から顔を出した乾いた岩の上に腰を下ろし、大休止。御前峰が近い、反対側には別山が大きい。室堂はまだ完全に雪に覆われたわけではなく、ハイ松の緑がまだらに白い雪から顔を出している。風がなくて暖かい。ここで天候が崩れトレースが無くなったら間違いなく遭難なんだろうなあ、と思うけど今日は100%その心配はない。
下り始めて、大倉山避難小屋の下で、くだんの三人組に追いついた。そのパーティーと合流しつつ、ブナの黄色に染まった道を下る。間もなく落ちる午後の日差しが森全体を明るく照らす。とても美しい。人が死んで天国に行くとき、こんな明るい道を行くのかなあ、と、感じるほどのこの世のものとは思えないような美しさだ。大袈裟だけど・・・・。(2012.10.25)
◆行動記録
6:45 日の出
7:00 出発
9:50 大倉山避難小屋
11:15 カンクラ雪渓展望所
12:00 室堂(ビジターセンターチョイ手前)
12:30 下山開始
12:55 カンクラ雪渓展望所
13:30 大倉山避難小屋
15:20 登山口
(露天風呂)
16:30 大白川発
18:50 大和
(かつ弥とんかつ定食1280円)
21:30 帰宅
【白山北方稜線。白い】
【別山方面も白い】
【大倉尾根上部のダケカンバは散っている】
【大倉避難小屋手前でピークが見える。左側が御前峰】
【大倉山避難小屋。中は清潔に保たれ快適そうだ】
【室堂の登りは雪深い】
【室堂から御前峰を望む】
【室堂から別山を望む】
【乾いた岩の上は暖かく快適だ】
【紅葉越しに三方崩れ山を望む】
【黄色く染まったブナ林を下る。ずっと歩いていたい感じ】
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