前回の東京五輪は純粋に楽しめた。その時、私は高校生だった。年を重ねそんな純粋な心根が汚れてしまったのか。そんな性格を素直な性格に直したい。などとメンドクサイことを考えつつ早起きしてJRに乗った。目的の甲子園球場は50年以上前に行ったことがあるけどほとんど記憶がない。その時は野球ではなくて競輪を見に行った。大人と言うよりまだ子供の分際で野球ではなくて競輪だった私は世の中をチョイと斜に見ていたのかもしれない。
JR大阪駅から阪神電車に乗った。甲子園同様、阪神電車も全く記憶がない。50年以上前の大阪駅周辺は、終戦直後の気配をまだ少し残していた。試合開始2時間前の阪神電車はほとんど高校野球観戦の人で大混雑。甲子園球場の周辺も大混雑。いろいろな行列が出来ている。初めての高校野球観戦なのでチケットの買い方も列の並び方もわからない。しかし、係員は親切だった。行列も皆さん並び慣れているせいか落ち着いている。
今回、特に興味があったのは習志野のブラスバンドの「美爆音」。習志野と東邦の試合を見たいと思っていた。現場で組み合わせをを初めて知ったけど第一試合習志野、第二試合東邦でともに一塁側。したがって一塁側のアルプス席の列に並ぶ。テレビなどで「アルプス席」と言う言葉はよく聞くけど、アルプス席が何かは解らない。初めて入ったアルプス席は内野席と外野席の間。昔のナゴヤ球場では内外野席と言っていたような記憶があるけど、なぜアルプス席というのかは解らなかった。
ノンビリ列に並び初めてのアルプス席に腰を下ろした。観客の入りは八分程度。いちばん好ましい混雑具合だ。座った席は習志野高校応援団ブラスバンドの右後方。周囲は千葉から遠征してきた習志野高校関係者のど真ん中。習志野高校とは縁もゆかりもない私だけど、「名古屋から来たけど、決勝は習志野と東邦で戦いたい」との殺し文句で完全に習志野応援団の一員に入れてもらうことができた。そんな熱狂的な応援体験は昭和49年の中日ドラゴンズリーグ優勝以来だったので、とても楽しい野球観戦だった。ちなみに習志野高校は逆転勝ち、応援席はハイタッチと握手の嵐。後ろの席のオッチャンは勝利した時涙をぬぐっていた。
その後、第二試合は東邦高校の順当勝ち。周囲の人との特段の交流もなくて少し物足りなかった。結論としては、高校野球は応援団の一員になることが肝要だ。応援団にならなくても青空の下、雲が流れ空気が流れ、そして緑の芝生と整えられた黒い土のグランドで見る野球は素晴らしい。昨今のドーム球場には無い雰囲気だ。次は夏の大会にも来たいけど、暑いだろうなあ・・・。
話変わって、新しい元号が「令和」に決まった。なかなか良い感じで私も気に入っている。予想もしなかった元号で学者の方々の見識を再認識した。だけどどこぞの偉い政治家がこの元号について「美しい日本の文化、自然とそれにまつわる日本人の心情」について講釈している。でも、ご自身の行状を思うに「よく言うよ」って感じ。素晴らしい元号の解説をすればするほど「令和」が汚れて行く。
◆行動記録
5:47 勝川発
9:00 大阪
9:14 阪神電車
9:30 甲子園(アルプス席800円、外野席は無料)
【甲子園のチケット購入の列】
【甲子園球場はなかなか渋い】
【芝生が美しい。ビールの売り子も可愛い。ちょっと寒かったのでビールは止めて焼酎のお湯割り。三杯飲んだらちょいと酔った。】
【年のせいか若者がまぶしい。良いねえ・・・。】
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