38番金剛福寺(足摺)をクリアしたのでとりあえずの目的は達した。直接帰ってもいいのだけれど、どこかで1泊して明日帰宅することにした。土佐清水から宿毛経由で帰ることも考えたけど、そうするには早立ちせねばならない。なんとなくこの土佐清水が好きになってしまったので、ゆっくり清水を偵察してから中村経由で高知泊とすることにした。
宿の美人女将情報によると、朝食には喫茶店のモーニングが良いらしい。この土佐清水のモーニングには味噌汁がつくらしい。朝8時前、教わった「喫茶ゆき」に入ってみる。8時前なのに8割方席は埋まっている。すべて地元のオッチャン、オバチャン、オネエチャン。入った途端、一斉に視線を浴びるが、けっこうフレンドリーな空気だ。モーニングセットを注文し、落ち着いていたら「新聞読むか?」などと話しかけてくれる。ますます、土佐清水が好きになってしまう。
【喫茶ゆきのモーニングセット、サンドイッチ、パスタ、サラダ、ヨーグルト、味噌汁、コーヒーで450円也。値段も安いし味も良い。自宅近辺に有れば毎日行くところだ】
朝食後、土佐清水漁港へ向かってみる。ひょっとしたら何か水揚げしているところを見ることが出来るかもしれない。港では小さな漁船から何かを降ろしている。邪魔にならないように気を使いつつ、近づいてみれば大きなサバを生きたまま水揚げしている。漁船の生簀から大きなタモで数匹救い、走って大きなコンクリート生簀に運んでいく。そこで一定の大きさのサバだけ水槽に移し、はかりで測って一定の基準に達しないものは漁船の生簀に戻しに来る。そんなあわただしい作業を繰り返している。
【土佐清水漁港】
【清水サバの水揚げ】
【たぶん餌付き延縄、餌はサバの皮と思うが確証無し】
【水槽に移された清水サバ。見るだけでも美しい】
一隻の作業が終わったところで、その若い漁師に聞いてみれば、清水サバとのこと。ちょっと小さいだけで受け取ってもらえないらしい。見かけはほとんど判別できないような大きさの違いで商品にならないとは厳しいものだ。
清水サバは港から2時間ぐらい走った黒潮の真っ只中で釣る(実際には延縄)らしい。「そんな黒潮の真っ只中にいついちゅーの?」となぜか坂本竜馬風に聞いてしう。すると「居つきのサバだ」との返事。土佐清水からその漁場までは浅瀬が続いて、その先、ドン深になっているとか。
その黒潮の急な流れの中の瀬に居ついたサバなので筋肉質で弾力のある清水サバとなることを納得した。清水サバは秋が旬でこれからますます脂が乗って美味しくなるということだ。これ以上美味しいサバってどんなもんだろう・・・?うーん食べたい!
その後、中村経由で高知に出て、またもや高知グリーンホテルへ電話してみれば、「今空いたところ」との返事。部屋には通すのは5時過ぎだけれど、チェックインは今でも可能とのこと。一泊5200円。土曜日の夜なので宿が見つかっただけでもラッキーかもしれない。
チェックイン後、街に食事に出る。高知には焼き鳥屋も多いので、最終日として焼き鳥屋に入ってみた。そこでは小さな机向かってオバチャンが焼き鳥に串を打っていた。そのオバチャンは淡々と串を打つ作業を繰り返し動きに無駄がない。ビールを飲みつつその作業を眺めていると、そこへ突然のゴキブリ登場。
オバチャンはゴキブリの登場にあわてることも無く、ゴキブリが下に隠れた串を打つ前の鶏肉の皿を移動する。そして、ちょっと離れたティッシュを引き寄せる。その静かな動きにくだんのゴキブリ、ほとんど動かない。いや、動けないのかもしれない。そして、掴んだティッシュ一閃。ゴキブリはティッシュに包まれていた。昔、宮本武蔵が止まった蝿を箸でつまんだ故事を思い出した。
● 行動記録
8時前 宿発、喫茶「ゆき」、土佐清水港、中村、窪川、高知、焼き鳥、ひろめ市場でうどん。高知グリーンホテル泊
● 主な出費
450円 ゆき モーニング
70円 カルピスソーダ
1400円 バス(清水-中村)
1060円 土佐くろしお鉄道(中村-窪川)
550円 昼食(缶ビール、ミニ寿司)
280円 高知駅コーヒー
5200円 高知グリーンホテル
2430円 焼き鳥屋(串6本 カツオ刺身 ビール1本 日本酒1合)
270円 ひろめ市場昆布とろろうどんカボチャ天入り
380円 サーティーワン・アイス
【四国で食べた最後の食事。ひろめ市場のとろろ昆布うどんカボチャ天入り、270円也、旨い、安い】
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