冬は温泉だ。雪見酒を飲みつつ露天風呂につかるテレビの旅番組も良いけれど、最近寒さがこたえる。雪道の車の運転も煩わしい。だったら雪の無い温泉に行けば良い。さらにフェリーなら遠出も出来る。「若い頃はあえて困難に向かっていたのになあ・・・」、などと、ちょっと複雑な気分でサンフラワーで別府へ向かった。
今回の目的は以下の三点。
1.国東半島の石仏めぐり
2.鉄輪温泉の地獄蒸し体験
3.別府の共同浴場調査
現役時代、大分は仕事的関係も多く、何度も訪れているがフェリーで行くのは初めてだ。時間は有るけど金は無い年金生活にはフェリーは向いている。近鉄株主優待券とインターネット予約20%オフのフェリーチケットを握り締め大阪南港ATC(アジアトレードセンター)のフェリー乗り場に着いた。
この大阪の湾岸エリアの変貌はすごい。ATCも巨大な施設。隣にはWTC(ワールドトレードセンター)その他、何か良く分からない施設が林立している。WTCは大阪府庁が移転するとかしないとか話題となった巨大建築。サンフラワーの横には市が所有する帆船なんぞも停泊している。
しかし、それら施設に共通することは“人がいない”。ATCの上階はアウトレットと称したテナントが入っているけど、はっきり言ってお客は私一人だけ。大袈裟だけど・・・。ところどころシャッターの下りた店も有るけど、開いている店は多い。良く経営が成り立つものだ。閉めるに閉めれない何かがあるのだろうか・・・?
フェリーは一番安い船室。昔は「二等船室」と言ったと思うけど、今は「ツーリスト」と呼んでいる。そこには昭和の香りが満ち満ちていた。客層の高齢化は当然だけれど、雰囲気は懐かしかった。全席指定と称する幅90センチほどの布団の指定席。とりあえずご近所さんに挨拶する。皆さん、親切だ。「どこから来た?」「どこへ行く?」「いくつだ?」「いつ帰る?」、、、などと話が弾み、宴会が始まったころ、船は出港していた。
この「ツーリスト」も空いていた。30席ほど指定席に客は7人。私の向かいは昭和10年生まれのオジイチャン。大分の山奥から出て大阪で働き、今は悠々自適の隠居生活。昔から関西汽船のフェリーを利用していたとかで面白い話が多かった。適度に酔い、船のエンジンの振動が心地良く眠気を誘う。(2013.1.23)
◆行動記録
12:01 近鉄名古屋(株主優待)
13:19 近鉄中川
15:30 近鉄難波
300円:天ぷらうどん
16:25 難波発
17:00 トレードセンター前(地下鉄270円)
8480円:別府まで(ネット割引)
3792円(食料、酒、タバコ、マッサージ器)
17:05 出港
20:15 明石海峡大橋通過
【出港前のサンフラワーフェリーターミナル】
【サンフラワーの煙突の背後はWTC。西日本最大のビルだとか。でも府庁移転は震災問題で難航してるらしい。】
【こちらはフェリー乗り場があるATC。巨大施設なるも客おらず。】
【夜8時過ぎ、明石海峡大橋を過ぎる。巨大建造物にただただ驚く。】
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