昨年、健さん映画「あなたへ」で見た印象的なシーンが竹田城址だ。天空の城と言われる通り、空に浮かんでいるようなロケーション。最近は「日本のマチュピチュ」とも言われているようだけど、マチュピチュに行ったことが無いのでその評価は分からない。
竹田城と言えばなんとなく九州の豊後竹田に有るものだ、と思っていたけど豊後竹田にあるのは岡城。滝廉太郎の「荒城の月」が作られたのはその岡城跡らしい。
浜坂から竹田城址に向かうには山陰線で和田山まで戻り、和田山から播但線で一駅、JR竹田駅から歩くことになる。その山陰線の本数が少ない。8時台の列車を逃すと、次は10時台。浜坂漁協のセリ見学で8時台の列車には乗れず、10時過ぎまで浜坂の町を徘徊することになった。浜坂は新田次郎著「孤高の人」のモデル加藤文太郎の生誕地。とりあえず加藤文太郎記念図書館へ向かってみる。
記念図書館は立派な施設だった。開館は10時からで到着した時はまだ閉まっていたけど、名古屋から来た旨伝えると、入れてくれた。「孤高の人」は私が若い頃、山登りにはまり込むきっかけを作った本かもしれない。そんなことを思いつつ、加藤文太郎の遺品なんぞ見ていると、昔を思い出し懐かしかった。最近は体力、視力、さらに気力も衰え、バランスも悪くなり、危険な山には登れない。特に冬の寒さがこたえる。冬は陽だまりハイクを楽しみ、夏は牧歌的な山歩きを楽しんでいる。寂しいけど、これが現実だなー・・・。
それはそれとして、竹田城址。竹田駅に着き駅から山上を見上げれば石垣が見える。標高差はけっこうありそうだ。名古屋近辺で言えば長良川河畔から岐阜城を見上げた感じ。幸い天気は快晴無風。汗をかきそうなので上着を脱ぎ、登り始める。登り始めた瞬間大汗をかく。加藤文太郎云々なんぞ、まったくおこがましい状態だ。この正月の不摂生がもろに響いている。
昔の武士は定年は有ったのだろうか。有ったとしたら非常に分かりやすい。年齢ではなく、この坂を登城出来なくなったら引退だなー・・・。
登り詰めた天主台からの眺めは素晴らしかった。眼下に円山川を背に竹田の町が広がる。素晴らしい高度感だ。礎石に腰掛け、持参の缶ビールのプルトップを引く。穏やかな青空の下の城跡で飲むビールの味は格別だった。
そうそう、この旅で関西のオバチャンの5~6人グループとJR車内での遭遇二回。オバチャンは元気だ。割れがねの様な話し声、笑い声が車内に響く。その声を聞きつつ、日本もまだまだ大丈夫だとの元気を貰った私です。ちょっとうるさいけどね・・・。(2013.1.7)
◆行動記録
7:30 浜坂漁協セリ見学
加藤文太郎記念館
10:17 浜坂発
かまぼこ、カニチラシ(700円ぐらい)
13:00 竹田城登山開始
15:56 竹田発
17:30 姫路
18:40 大阪
梅田ミンミンで餃子・ビール(1500円)
20:30 発
23:15 名古屋着(18切符2300円)
【竹田駅のすぐ裏に登山口はある】
【けっこうな急登が続く】
【30分ほどで石垣に到着】
【天主台から南千畳(二の丸かな)を見下ろす】
【眼下には竹田の町が広いる】
【南千畳見るから天主台はアフリカ方面の世界遺産的気配もある】
【帰り道振り返り仰ぎ見る城郭】
【駅から望む竹田城址」】
【駅に隣接する観光案内所にある「あなたへ」のポスター。係りのお姉ちゃんいわく「映画を見た」といって訪れる人が急増しているといか。私もその一人だが・・・】
0 件のコメント:
コメントを投稿