昨夜はよく眠れた。エンジンの振動が私には特に心地良い。でも、眠れた割には疲れている感じ。不思議だ。そんな気分をシャッキリさせるべく、朝風呂に入ることにする。私の旅の流儀は歩くこと。別府観光港からJR別府駅近くの竹瓦温泉を目指す。そこまで意外と遠かった。
初めて入った竹瓦温泉はなかなか良かった。古い唐破風の外観は渋い。入浴料金100円。コインロッカー100円。でも浴槽から脱衣場は見通せるし、客は私一人だけだったのでロッカー100円は不要だったかもしれない。竹瓦温泉には砂湯もある。砂湯と言えば指宿にしか無いものと思っていたけど、別府にも有ったのだ。
受付のオバチャンに聞いてみれば、竹瓦温泉はもともと砂湯から始まったとの話。別府にはこの竹瓦温泉と海浜砂湯の二ヶ所が本物の砂湯とのことだった。それじゃ、砂湯にも入ってみるか?どうせ入るなら海を眺めながらの方がそれらしいと、海浜砂湯へ向かってみる。海浜砂湯は到着した別府観光港の先にある。要するにもと来た道を戻ることになる。非常に無駄な行動をすることになるのだが、無駄なことこそ旅の醍醐味。
陽が昇ってきた。陽射しが暖かい。海浜公園の石段に腰掛け開店早々のスーパーで購入したアジ寿司を食べる。ついでに昼寝、もとい、朝寝も楽しむ。1時間以上かかって海浜砂湯に到着。初めての砂湯体験だ。入浴料金1000円。受付で渡された浴衣に着替え、大きなプール状の砂場へ向かう。数名のオバチャンが砂をかけてくれる。その砂が意外と重い。砂の圧力で自分の心臓の鼓動を手足に感じる。最近話題の加圧式トレーニングに近いものがあるかもしれない。
「そろそろ上がってください」との言葉で目が覚めた。いつの間にか眠ってしまったようだ。砂まみれの体をシャワーで流し、併設の浴槽に入る。風呂から上がり外のベンチで初めて知ったのだけど、ここの砂湯は砂の入ったプールに、高温の温泉を満たし砂を暖め、その後、温泉を抜き、その砂に漬かるシステム。地熱で暖められた砂に漬かるものと思っていたので、ちょっと、あれっ?て感じだった。指宿の砂湯はどうなんだろう・・・。
海浜砂湯から鉄輪温泉を目指して歩く。鉄輪温泉は山の手にある。けっこう上り坂だ。1時間半ぐらい歩き鉄輪温泉着。予約してある貸間旅館「双葉荘」は渋いというか?ひなびたというか?しなびたというか?なかなかの宿だった。宿の中庭に巨大な蒸気井戸(こんな名前で呼んでいいのかな?)があり、周囲は蒸気にあふれている。当然、熱いような気がするけど、風が強く、熱いのか寒いのか良く分からない。その巨大蒸気井戸の周りに地獄蒸し釜が並んでいる。
それらの装置はかなり古い。緑色のコケの様なものもついている。食事作成施設としては、湿っているのか?乾いているのか?清潔なのか?そうでもないのか?作ったものは美味いのか?そうでもないのか?よく分からないけど、なんとなく有り難味あふれる施設だった。
宿の隣の食材屋で「地獄蒸し用には何が良いのか?」相談し、豚バラ、卵、キャベツ、タマネギ、シメジ、ポン酢を購入。備え付けのざるに入れ蒸すこと20分。麦焼酎のお湯割りを飲みつつ、手作り地獄蒸しを食べたけど、美味しかったのか?そうでもなかったのか?今でもはっきりしない。ただ、七味唐辛子が欲しかった。翌日は七味唐辛子、豊後牛、豚マンを新規購入し、残った野菜を蒸しつつ食べた。しかし美味しかったか?たいした事無かったのか?今でも不明です。(2013.1.24)
◆行動記録
7:00 別府観光港着
8:00 竹瓦温泉
9:00 出る
アジ寿司、ビール、お茶(700円)
13:00 海浜砂湯
コンビニ(957円)
14:10 双葉荘着
地獄蒸し材料(817円)
【竹瓦温泉、渋い外観、内部も良い感じだ、入浴料100円、ロッカー代100円】
【竹瓦温泉内湯】
【竹瓦温泉の砂湯入り口。磨き上げられた床が美しい】
【海浜砂湯。二つの砂場プール。交互に熱い温泉を入れて砂を暖めている】
【鉄輪温泉双葉荘の地獄蒸し釜。蒸し時間も書いてある。】
【鉄輪温泉・双葉荘、素泊まり1泊3500円+消費税、入湯税】
【双葉荘の蒸気井戸(?)、はっきり言ってすごい】
【とりあえず上記蒸し用に調達した食料、〆て817円】
【鉄輪温泉には芝居小屋も健在、温泉にも入れるらしい、昔の尾張温泉東海センターを思い出す】
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